研究代表者氏名及び所属
村田 幸久
(国立大学法人東京大学大学院農学生命科学研究科)
研究実施期間
平成24年度~26年度(3年間)
研究の趣旨・概要
食物アレルギーは食品中に含まれる抗原を体内に取り込むことで起こる様々なアレルギー反応のことをいう。その症状には下痢や嘔吐、皮膚炎などが挙げられる他、ショックを引き起こして死亡する重篤なケースもある。食物アレルギーを予防するにはアレルゲンの特定と摂食回避しか方法は無く、治療方法としてはショックに対する対症療法しかない。
生活環境の変化は食物アレルギー罹患率の増加や症状の悪化を招いており、その病態メカニズムの解明と新しい治療方法の開発、食品のアレルギー原性評価系の確立が急務となっている。
本研究は、食物アレルギー発症の主役となる肥満細胞という免疫細胞が産生する生理活性物質の活性と、代謝産物の糞便への排泄に注目して、
1.食物アレルギーの新しい治療方法を開発する
2.簡便で精度の高い食物アレルギーのリスク評価方法を確立する
ことを目的に行う。