生物系特定産業技術研究支援センター

メールマガジン

2018年12月27日号

はじめに

皆さま、こんにちは。農研機構 生研支援センターです。
本メールマガジンで、当センターが行う研究資金業務に関連する情報や関連イベント等の情報をお伝えします。

今回は、公募情報、研修やイベント・セミナーのお知らせなどをご紹介いたします。

「農研機構」は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構のコミュニケーションネーム(通称)です。
また、生研支援センターのフルネームは、生物系特定産業技術研究支援センターです。

12月27日号 もくじ

平成31年度イノベーション創出強化研究推進事業の公募及び説明会について≪New≫

  • 「平成30年度応募前研修」を開催しました
  • 講師派遣:生研支援センターの成果に関する研修会が開催されました
  • イベント/セミナー情報

平成31年度イノベーション創出強化研究推進事業の公募及び説明会について≪New≫

生研支援センターは、農林水産省が定める「農林水産研究基本計画」等に則しつつ、民間企業、大学、国立研究開発法人、都道府県の試験場、地方独立行政法人等による生物系特定産業技術に関する研究開発を支援しています。

この度生研支援センターは、農林水産業・食品産業分野の革新的な技術・商品・サービスを生み出す研究開発の支援を行う競争的資金である「イノベーション創出強化研究推進事業」について、平成31年1月15日(火)~平成31年2月15日(金)の日程で公募を行う予定です。

また公募に先立ち以下のウェブサイトに公募要領案及び提案書様式案を掲載予定です。
http://www.naro.affrc.go.jp/laboratory/brain/innovation/news/2018/120779.html

公募開始に当たり、事業内容や公募の要件等について平成31年1月16日(水)~平成31年1月25日(金)の期間、全国9ヶ所で事業・公募説明会を開催いたします。

詳細については、以下のウェブサイトを御覧ください。
http://www.naro.affrc.go.jp/laboratory/brain/innovation/news/2018/120781.html

皆様の説明会への参加及び御応募を心よりお待ちしています。

※なお、本公募は平成31年度予算政府案に基づいて行っているため、事業の実施は予算成立が前提となります。

また、今後予算成立までの過程で公募要領等に変更があり得ることをあらかじめご承知おき下さい。

<お問い合わせ先>

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
生物系特定産業技術研究支援センター
新技術開発部 イノベーション創出課 担当者:中谷・村山
電話:044-276-8995
メール:inobe-web[アット]ml.affrc.go.jp
※メールを送付する際は[アット]を@に置き換えてください。

「平成30年度応募前研修」を開催しました

当センターが公募する委託事業に関して、研究計画段階で踏まえていただきたいこと等を説明する「平成30年度応募前研修」を12月7日、川崎市教育文化会館で行いました。

研究計画作成の前提となる、政府の科学技術政策や農林水産政策のポイント説明、応募全般に関する留意事項、知財の取り扱い、研究計画の立て方、社会実装に向けた留意事項の説明からなるプログラムで実施しました。

初開催でしたが、応募者が当初の定員を上回るなど研修会への関心は高く、参加者の皆様から熱心にご質問もいただきました。
研修後のアンケートには、今後の企画に対する期待やアドバイスを数多く頂きました。またご参加いただいた方には、募集期間中に定員を上回ったことから、会場を変更しご迷惑をおかけしました。

本研修へのご参加及び、アンケートへのご協力ありがとうございました。
いただいたご意見を今後の研修等に生かしていきたいと思います。

講師派遣 ~生研支援センターの成果に関する研修会が開催されました~

当センターで実施しております「講師派遣事業(※1)」を利用した研修会が11月5日~6日熊本県八代地域農業協同組合(JAやつしろ)中央営農センターで開催されました。

「革新的技術緊急展開事業(※2)」(平成26~27年度)の研究成果である「土壌センサーによる土壌溶液窒素濃度のICT制御(※3)」について、JAやつしろより依頼を受け、明治大学黒川農場 特任教授 小沢 聖氏(本課題の担当者)に下記2つのテーマで講演いただきました。
研修会には、トマト生産者56名、JA営農指導員7名、県普及員1名、計64名の参加がありました。

1.講演会

テーマ:「作物視点の環境制御」「土壌センサーによる土壌溶液濃度のICT制御」

講演会では以下の項目について活発な意見交換が行われました。

  • 環境変化における作物の反応について
  • 高温環境下での呼吸消耗と転流について
  • 栄養塩の吸収時刻について
  • 培養液濃度について

2.現地検討会

トマト生産者3名の圃場を視察し、以下の課題について指導と議論が実施され、いずれも
活発な質疑応答が行われました。

  • 栄養塩の夜間吸収と裂果対策への応用の可能性について
  • 高地下水位環境での冬季の潅水・施肥について
  • 高温期の培養液温度上昇の対策について
  • 地下水層の海水汚染と水源問題について
  • 新規建設ハウスにおける客土土壌の土壌化学性分析の必要性について


JAやつしろの担当者からは、「熊本県八代市はトマト・露地野菜を中心に若い後継者が多く、今後の日本農業を担う産地であると考えています。今回の研修会に多数の農業者が集まりましたので、講演と現地検討会の経験を今後の八代農業の発展に繋げていきます。」との報告をいただきました。

当センターは「講師派遣事業」を今年度も続けております。
皆様のご利用をお待ちしております。

※1) http://www.naro.affrc.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/index.html
※2) http://www.naro.affrc.go.jp/laboratory/brain/tenkai/index.html
※3) http://www.naro.affrc.go.jp/laboratory/brain/contents/koushihakentaisyo_33_shisetsuengei.pdf

<お問い合わせ先>

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
生物系特定産業技術研究支援センター
新技術開発部 連携・企画課 担当者:高岸・石原
電話:044-276-8610
メール:brainki1[アット]ml.affrc.go.jp
※メールを送付する際は[アット]を@に置き換えてください。

イベント/セミナー情報

1.「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)シンポジウム2018第1期5年間の総括と第2期への期待」≪New≫

経済的発展と社会的課題の解決を両立し、人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる人間中心の社会「Society 5.0」。
我々が目指すべき未来「Society 5.0」に向けた技術開発の取組が、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)です。

SIPは、国民生活と日本の経済・産業力にとって重要な11の課題を、基礎研究から実用化・事業化、まさに出口までを見据え、一気通貫で研究開発を推進することを通じて科学技術・イノベーションとSociety 5.0の実現を目指しています。2018年度からは、新たに第2期として12の課題が選定され、研究開発をスタートさせています。

本シンポジウムは『第1期5年間の総括と第2期への期待』と題して、SIP第1期11課題の成果発表ならびに専門分科会、展示、第2期12課題の課題紹介を中心に、2日間にわたって開催します。

1日目の基調講演には、ロボット工学者の金出武雄先生(カーネギーメロン大学ロボット研究所ワイタカー冠全学教授)に登壇頂き、「社会インパクトのある研究開発を」と題した講演をいただきます。

2日目のパネルディスカッションでは、国立研究開発法人物質・材料研究機構の理事長であり、総合科学技術・イノベーション会議の有識者議員を務める橋本和仁先生をモデレータに、SIPのこれまでの歩みとこれからを各界の代表者をお迎えしディスカッションします。

<日時> 平成31年2月20日(水)~平成31年2月21日(木)

<会場> 東京ドームシティホール(東京都文京区後楽1-3-61)

  • JR「水道橋」駅東口
  • 都営地下鉄三田線「水道橋」駅A2・A3出口
  • 丸ノ内線、南北線「後楽園」駅2番出口
  • 都営地下鉄大江戸線「春日」駅A1出口

<主催> 内閣府

参加ご希望の方は、下記の「SIPシンポジウム2018」ホームページより登録【事前来場登録(無料)】をお願いいたします。
https://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/sympo2018.html

2.シンポジウム

「カンキツ産業における気候温暖化に適応するための技術開発に向けて」≪New≫

※当シンポジウムは、生研支援センター「技術開発・成果普及等推進事業(かんきつ類)」による取組です。

これまでカンキツ研究ネットワークでは、気象変動に対応しつつ高品質果実を安定生産するための研究が行われ、多くの技術が開発されてきました。
しかし、近年の豪雨、旱魃、寒波といった気候の温暖化の影響と考えられる気象の極端化は、生産現場において多くの問題を顕在化させています。
今後、一層の温暖化の進行が予想されており、これまでの技術のみでは対応できないことが懸念されます。

そこで、カンキツ産地が今後直面する問題を認識し、これまで研究を進めてきた農地環境推定技術や最適施肥技術等の情報共有を図り、温暖化を見越して適応するために必要な技術開発について、マーケティングの視点も併せて理解を深めるため、シンポジウムを開催します。

<講演内容>

講演1:農研機構西日本農業研究センター 松森 堅治氏

『土壌中の肥料の動態解析から見た気象に対応した最適施肥技術開発の可能性』

講演2:農研機構西日本農業研究センター 植山 秀紀氏

『傾斜地園に対応する農地環境推定技術の確立と今後の展望』

講演3:鹿児島県農業開発総合センター 川村 秀和氏

『気候温暖化に適応するための鹿児島県での取り組み方向』

講演4:大学法人四国大学 宮井 浩志氏

『マーケティングの視点から見たカンキツ産地の現状と課題』

日時: 平成31年1月30日(水) 13:00~15:30
会場: ホテルはがくれ(佐賀県佐賀市天神2-1-36)
参加費: 無料(定員100名)
申込締切: 平成31年年1月10日(木)

<お問い合わせ先>

農研機構九州沖縄農業研究センター 産学連携室 坂本氏
TEL : 096-242-7512 FAX : 096-242-7543
農研機構果樹茶業研究部門カンキツ研究領域 遠藤氏
TEL : 054-369-7100 FAX : 054-369-2115

詳細は以下ウェブサイトをご覧ください。
https://www.naro.affrc.go.jp/event/list/2018/11/120140.html

3.シンポジウム「露地野菜生産現場の現状整理と今後の展開」≪New≫

※当シンポジウムは、生研支援センター「技術開発・成果普及等推進事業(露地野菜)」による取組です。

TPPの大筋合意や近年の気候変動等、農業を取り巻く環境が著しく変化する中、国内の農林水産業が持続的に維持・発展するためには、生産現場が抱える問題を認識しその解決にむけた取り組みが必要不可欠です。

本シンポジウムでは、露地野菜を対象として栽培現場の現状と課題を整理するとともに最新の開発技術を紹介します。

さらに、生産者と研究開発者、双方の情報交換を通じ、生産現場の技術力強化と将来を見据えた研究開発方針を見出すことを目的としています。

<講演内容>

・第1部 露地野菜生産現場の現状と整理

講演1:長野県野菜花き試験場 小松 和彦氏

『長野県におけるレタス、キャベツ等、露地野菜栽培の現状と課題』

講演2:兵庫県立農林水産技術総合センター 中野 伸一氏

『兵庫県淡路島における露地野菜栽培の現状と課題』

講演3:茨城中央園芸 藤田 正三氏、荻谷 千春氏

『茨城県における加工業務用野菜の栽培現状と課題』

講演4:愛知県農業総合試験場 森下 俊哉氏

『愛知県におけるキャベツ、ブロッコリー栽培の現状と課題』

・第2部 露地生産に関する新技術と展望

講演5:農研機構 野菜花き部門 高橋 徳氏

『露地野菜増収にむけた農研機構の研究紹介』

講演6:ナント種苗株式会社 辻本 慎太郎氏

『昨今の気象変動に対する露地作物の現状と課題』

講演7:ヤンマーアグリ株式会社 小坂田 誠之氏

『加工・業務用野菜の機械化一貫体系について』

講演8:帝京大学 関水 和久氏

『カイコの自然免疫を活性化するブロッコリー由来の中性多糖類に関する研究』

・第3部 総合討議:パネルディスカッション形式

日時: 平成31年2月4日(月) 13:00~17:30
会場: 日本教育会館7階 707会議室(東京都千代田区一ツ橋2-6-2)
参加費: 無料(定員80名)
申込締切: 平成31年1月25日(金)

<お問い合わせ先>

農研機構野菜花き研究部門 野菜生産システム研究領域内
露地野菜公開シンポジウム事務局
メール : roji_yasai_symp@ml.affrc.go.jp

詳細は以下URLをご覧ください
https://www.naro.affrc.go.jp/event/list/2018/12/120588.html

おわりに

早いもので、2018年も終わりを迎えようとしています。

思えば、今年の当センターは川崎への移転をはじめとして新たな試みが多い「チャレンジ」の一年でした。
来年はどんな一年になるのか、今からとても楽しみです。

良い「平成最後の年末」をお過ごしください。(M)
(本年も大変お世話になりました。次回の配信は2019年1月となります。)

(注)
本メールマガジンは、過去実施した事業及び生研支援センターホームページ等において、メールマガジンの発信をご希望された方、当センターが出展したイベントで当センターのブースにお立ち寄りいただいた方、名刺交換をさせていただいた方へ配信いたしております。
連絡先の変更などがある場合は、お手数ですが下記メールアドレスまでご連絡ください。
また、新たに配信をご希望の方、ご意見、ご要望等につきましても下記の連絡先までお願いいたします。

お問い合わせ

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
生物系特定産業技術研究支援センター
連携・企画課

〒210-0005
神奈川県川崎市川崎区東田町8番地
パレール三井ビルディング16階

電話 : 044-276-8610
FAX : 044-276-9143
メール : maga-request[アット]naro.affrc.go.jp

※メールを送付する際は[アット]を@に置き換えてください。