プレスリリース
(お知らせ)タマネギのケルセチンが認知機能の維持に有効

情報公開日:2022年4月27日 (水曜日)

ポイント

  • タマネギに含まれるケルセチンが加齢に伴い低下する認知機能の維持に役立つことが分かりました。
  • 北海道で栽培されているタマネギ「さらさらゴールド」は特にケルセチンが豊富であり、機能性表示食品として販売するための手続きも進められています。

概要

生研支援センターでは、農林水産業や食品産業の分野で新産業の創出や技術革新を目指す研究に資金を提供しており、得られた研究成果を広く知っていただくため、研究成果を分かりやすく紹介する取組を実施しています。

今回、紹介するのは、ケルセチンの豊富なタマネギが加齢に伴い低下する認知機能の維持に役立つという研究報告です。

65歳以上の高齢者の6人に1人が認知症を患っているといわれる中、農研機構や北海道情報大学などのグループはケルセチンが高齢者の認知機能の維持に役立つ可能性に着目して研究を行いました。ケルセチン含有量が多いタマネギ「さらさらゴールド」の粉末を食べた人はケルセチンを含まないタマネギ粉末を同量食べた人に比べて認知機能検査で点数が高くなり、タマネギのケルセチンが認知機能の維持に役立つことが示されました。

「さらさらゴールド」は、株式会社植物育種研究所(北海道栗山町)が育成したケルセチンの豊富なタマネギです。北海道北見市とその周辺で栽培され、秋から冬にかけて各地のスーパーマーケットなどで販売されています。

また、株式会社植物育種研究所は、「さらさらゴールド」を機能性表示食品として消費者庁に届け出ました。機能性表示食品として広く販売されるようになれば、身近なタマネギが認知機能の維持に役立つ野菜として注目されることになりそうです。

詳しい内容は以下のURL又は別紙をご覧ください。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/episode_list/152122.html

これまでに紹介した研究成果は以下のURLをご覧ください(全35話掲載)。
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/contents/fukyu/episode/index.html