
病害防除のための有用微生物のスクリーニング
野菜生産においては環境保全的な病害対策が求められており、IPM(総合的病害虫管理)のための技術開発が進められてきましたが、特に化学農薬や耐病性品種に頼らない新たな防除技術の開発が求められています。また、生食利用の多い野菜では、食中毒菌のリスク管理が強く求められています。さらに、野菜は全般に施肥量が多い品目とされており、新たな肥培管理技術の開発による環境負荷低減・生産の省力化が強く求められています。
生産環境ユニットでは、病害防除や衛生管理に関する微生物制御技術の開発や、堆肥等の肥料の環境保全的な利用を実現するための技術開発を行っており、
・化学農薬や新品種に頼らずに病害防除を行うため、これまで実用化例が少ない菌種・系統を含む糸状菌と酵母、細菌類からの苗立枯病等の土壌病害を抑制できる菌株の探索
・生食用野菜の栽培過程における腸管出血性大腸菌やリステリアの生残や可食部汚染リスクの実験的検証
・施肥法や肥料の種類や量,施肥の回数や時期を調節し、収穫制御に活用しうる新たな肥培管理体系の開発
に取り組んでいます。