中央農業研究センター

水田土壌管理グループ

suidendojyou0603_01.png

米の消費量が年々減少していることから、水稲の代わりに大豆、飼料用イネ等を作付けする水田が増えています。また、農業労働力の減少により水田の管理が大きく変わってきています。当グループでは、水稲だけでなく転作作物である麦、大豆、飼料用イネが作付けられる水田の適切な土壌管理技術を研究の対象としています。多くの水田で、転作畑作物の作付けにより、地力が低下している実態を明らかにしてきた成果を踏まえて、大豆などを含む水田輪作下においても地力を維持できる技術開発を担っています。また、水稲作の大規模経営の広がりに対応して乾田直播栽培の導入を視野に入れ、その窒素施肥技術の開発を、飼料用イネを対象にして、家畜ふん堆肥等を活用することで、なるべく化学肥料の施用量を削減しつつ、多収生産と地力の維持を両立できる持続的な栽培技術の開発に取り組んでいます。
一方、水田に作付けられる麦類と大豆は、現在においても収量が低いので、多収を阻害している要因について、生産者自ら圃場ごとに把握して対策を実施できるような診断マニュアルの開発に挑んでいます。小麦については、多収のための施肥量の適正化を提示することを目指し、大豆については放射性セシウムの吸収を抑制させる技術の開発にも取り組んでいます。さらに、有機農業を対象にして、水管理と有機質資材を活用した水田の養分管理と雑草抑制管理、大豆の安定生産に寄与する土壌肥料面からの技術開発にも取り組んでいます。

メンバー

メンバー