中央農業研究センター

生物的防除グループ

seibututekiboujyogazou.png

当研究グループでは、総合的病害虫管理(IPM)技術の開発課題のうち、生物的防除手段を中心に、園芸作物の難防除害虫の防除法を開発しています。これまで、施設野菜での「バンカー法」を用いた害虫防除など、天敵に餌や住処(すみか)を与えて生産ほ場に定着させ、防除効果の安定化を図る技術を開発し、普及してきました。
現在も生産者が使いやすい天敵資材の開発、土着天敵を活用するバンカー法の開発などについて、農食事業、SIP事業、科研費などの競争的資金を活用し、地方自治体試験研究機関・普及組織、天敵会社や生産者などとの連携を通じて取り組んでいます。これによって、安定した生物的防除技術をIPMに組み込み、持続的な農業生産体系に寄与することを目指しています。
天敵昆虫は形態による同定が難しいものが多いため、DNA解析を用いた種識別法も研究しています。生物的防除技術自体も生産者にとって使いこなすのが難しい技術である場合が多いので、引き続き簡便な防除法開発のために、民間企業の皆さんや先進的な生産者の皆さんとの連携を続けていきたいと考えています。

メンバー