この度の平成30年北海道胆振東部地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災に伴い避難所などで不自由な生活を余儀なくされている皆様に対し心よりお見舞い申し上げます。
当研究部門では、今後の防災研究にも一層尽力してまいります。
目次
1)トピックス
- ■平成30年北海道胆振東部地震に関する「農研機構防災会議」第1回会合を開催
- ■ICTを活用した「圃場ー土地改良施設連携型」の水管理制御システムの開発がNARO Research Prize 2018を受賞
- ■【プレスリリース】ため池防災支援システム - 地震・豪雨時に、ため池の決壊危険度をリアルタイムに予測 -
2)イベント情報
- ■平成30年度NARO国際シンポジウムの開催(お知らせ)
「農村工学研究分野における水管理研究とその実用化に向けて」 - ■平成30年7月豪雨非常災害緊急報告会
- ■圃場水管理システムの概要と現地実証の取組を紹介 -JSTフェア2018への出展報告-
- ■第17回世界湖沼会議(いばらき霞ヶ浦2018)について
3)新技術の紹介
4)農村工学研究部門の動き
5)ズームイン
6)研究ウオッチ
7)こんにちは農業農村
8)つれづれなるままに
9)農村の草花
10)研究者の横顔
11)編集後記
1)トピックス
■平成30年北海道胆振東部地震に関する「農研機構防災会議」第1回会合を開催
農研機構は、平成30年北海道胆振東部地震に関する「農研機構防災会議」の第1回会合を9月6日、農村工学研究部門緊急防災対策室において開催し、地震による被災状況について収集した情報を共有しました。
今後とも情報収集を進めるとともに、関係機関から災害対策支援に係る要請がなされた場合は、専門家を現地に派遣し対応することとしています。
企画管理部災害対策調整室長 梶原義範
(関連URL)
■ICTを活用した「圃場ー土地改良施設連携型」の水管理制御システムの開発がNARO Research Prize 2018を受賞
9月18日にNARO Research Prize 2018の授賞式が行われ、普及成果情報「ICTを活用した「圃場-土地改良施設連携型」の水管理制御システムの開発」が選定され、この技術を開発した当研究部門水利工学研究領域水利システムユニットの中矢上級研究員、浪平主任研究員、樽屋ユニット長、農地基盤工学研究領域用水管理ユニットの進藤ユニット長が表彰されました。
NARO Research Prize2018とは、農研機構の29年度の主要な研究成果の中から、社会的、経済的、または学術的にインパクトの高い優れた研究成果を選定し、表彰するものです。
技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子
(関連資料)
- (1)NARO RESEARCH PRIZE 2018ページ
https://www.naro.go.jp/project/results/research_prize/index.html - (2)受賞者写真
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/102/01-02.pdf
■【プレスリリース】ため池防災支援システム - 地震・豪雨時に、ため池の決壊危険度をリアルタイムに予測 -
地震・豪雨時に、ため池の決壊危険度をリアルタイムに予測し、予測情報をインターネットやメールを通じて防災関係者に配信するとともに、被災したため池の状況を全国の防災関係者に情報共有する災害情報システムを開発しました。
ため池決壊による人的被害の防止と、迅速な災害支援に役立ちます。
技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子
(関連URL)
- (1)プレスリリース
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nire/082685.html - 「ため池防災支援システム」のマニュアル
http://www.naro.go.jp/laboratory/nire/introduction/chart/0402/0402_01.html
2)イベント情報
■平成30年度NARO国際シンポジウムの開催(お知らせ)
「農村工学研究分野における水管理研究とその実用化に向けて」
農研機構では、10月26日(金)茨城県つくば市において、NARO国際シンポジウム「農村工学研究分野における水管理研究とその実用化に向けて」を開催します。
【趣旨】
近年、異常気象による水需給バランスへの影響、渇水、集中豪雨による災害などが世界各地で多く発生しています。農業生産性の向上と安全安心な農村の実現に向けて、農業や農村における効果的・効率的な水利用や水災害に関わる課題が山積しています。本シンポジウムでは、国内外から著名な研究者を招聘し、農村工学分野における水管理研究の世界的動向や、最新の研究成果、その実用化に向けた取組みの発表を予定しています。
講演者は、以下の7名です。
・ Bart Schulutz 名誉教授(オランダ IHE Delft Institute for Water Education)
・ Vazken Andreassian 研究部長(フランス IRSTEA)
・ 増本隆夫 教授(秋田県立大学)
・ Ming-Daw Su 教授(国立台湾大学)
・ 堀俊和 ユニット長(農村工学研究部門)
・ 大森圭佑 主任研究員(国際農林水産業研究センター)
・ 中矢哲郎 上級研究員(農村工学研究部門)
参加費は無料です(同時通訳あり)。行政機関や土地改良区の技術者や、大学、試験研究機関の研究者、農村工学研究分野に興味のある大学生など、幅広い分野の方々にぜひご参加いただきたいと思います。
なお、参加申込み方法や詳細なプログラムについては、以下のホームページをご覧下さい。
http://www.naro.affrc.go.jp/event/list/2018/08/082296.html
日 時:平成30年10月26日(金)13:00 ~ 17:25
場 所:場 所:つくば国際会議場 中ホール(200席)
企画管理部 企画連携室 行政連携調整役 森 充広
■平成30年7月豪雨非常災害緊急報告会
9月6日、平成30年度農業農村工学会大会講演会において、農業農村工学会の主催で「平成30年7月豪雨非常災害緊急報告会」が開催されました。
企画管理部 災害対策調整室長 梶原義範
(関連資料)
- (1)報告
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/102/02-03.pdf - 農業農村工学会プレスリリース・チラシ
http://www.jsidre.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2018/08/press-release_180830.pdf
■圃場水管理システムの概要と現地実証の取組を紹介 -JSTフェア2018への出展報告-
8月30日と31日に東京ビッグサイトでJSTフェア2018が開催されました。農村工学研究部門は「ICTによる水田の自動給排水栓の開発」ポスター展示を行いました。
農地基盤工学研究領域 水田整備ユニット上級研究員 坂田 賢
(関連資料)
- (1)参加報告
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/102/02-04-01.pdf - (2)当日のポスター縮小版
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/102/02-04-02.pdf
■第17回世界湖沼会議(いばらき霞ヶ浦2018)について
10月15日から19日に、つくば国際会議場をメイン会場に第17回世界湖沼会議(いばらき霞ヶ浦2018)(主催:茨城県、公益財団法人国際湖沼環境委員会、共催:農林水産省他)が開催されます。
農村工学研究部門は、これまで開催準備の検討部会に参加してきた第5分科会を中心に参加します。
当日の参加方法につきましては、関連URLをご参照ください。
企画管理部長 渡嘉敷 勝
(関連URL)
- 第17回世界湖沼会議(いばらき霞ヶ浦2018)ページ
http://www.wlc17ibaraki.jp/
3)新技術の紹介
■「実用新技術成果選集2018」を農村工学研究部門ホームページに掲載
当研究部門における研究成果について、分かりやすく各テーマ1枚紙(ポスター形式)にして、ウェブサイトで情報提供しております。このたび、最新版を追加しましたので、ご覧下さい。
技術移転部 移転推進室長 中野明久
(関連リンク)
■知的財産情報
積水化学工業株式会社と株式会社栗本鐵工所と農研機構が共同出願した以下の発明が、登録されました。
興味のある方は、「特許情報プラットフォーム (J-Plat Pat)」からご覧ください。
【特許番号】特許第6389749号
【登録日】平成30年8月24日 (2018.08.24)
【発明の名称】配管の歪み検査装置
技術移転部 移転推進室交流チーム長 猪井喜代隆
(関連URL)
4)農村工学研究部門の動き
■平成30年度 農村振興局と農村工学研究部門との幹部意見交換会(報告)
9月25日に、農林水産省の講堂において、農村振興局と農村工学研究部門の幹部による意見交換会が開催されました。本会議は、行政が求める技術と本部門における研究開発の方向が整合するように、双方の取り組みを確認するとともに、忌憚のない意見を交換する場となっています。
企画管理部 企画連携室行政連携調整役 森 充広
(関連資料)
■日本学術会議公開シンポジウム -西日本豪雨災害の緊急報告会-(報告)
9月10日、日本学術会議公開シンポジウム「西日本豪雨災害の緊急報告会」において、農業農村工学会を代表して「平成30年7月豪雨に関するため池の被災状況」について農研機構が発表を行いました。
企画管理部災害対策調整室長 梶原義範
(関連資料)
■平成30年度農業用ダム技術管理検討会を開催
9月26~27日に、農村工学研究部門において、本省との共催で平成30年度農業用ダム技術管理検討会が開催されました。参加者は、国営事業所等の担当課長クラスの職員などで、東北から沖縄まで約30名が全国から参集しました。
会議は、農業用ダムの設計、施工及び管理等を効率的かつ適切に進めることを目的とし、今回はダムの保全管理に関する3テーマについて、5班に分かれて グループ討論が行われ、当部門の研究者約10名も加わり、熱心な議論が行われました。
技術移転部 技術移転室長 中野明久
(関連資料)
5)ズームイン
■第69回 ICID総会への参加報告(開催地:カナダ国、サスカトゥーン)
カナダで開催された、かんがい排水にかかる国際会議に委員として初めて参加しました。参加者は、とてもフランクに話すのが印象的でした。
水利工学研究領域 水域環境ユニット上級研究員 吉永育生
(関連資料)
■農家実地研修を体験して(2)
8月6日~10日の5日間、北海道奈井江町を拠点とする農業法人あきよしファームにて農家研修を行ってきました.同法人は、北海道ならではの広大な大地、気候風土を活かし、コメ、コムギをはじめ、ダイズやさとうきびなど多彩な作物を栽培されています。また、農業×観光をコンセプトとした会社の設立、ファームステイ・インターンシップ生の積極的な受け入れなど、農業の普及に関する活動にも従事されています。5日間の研修でしたが、私が体験したこと・感じたことについて、この場をお借りして報告します。
施設工学研究領域 施設保全ユニット研究員 金森拓也
(関連資料)
■農家実地研修を体験して(3)
若手研究員農家研修に8/13~17日の5日間行き、農家の方のもとでお世話になってきました。農作業がどういうものかをほとんど知らなかったので貴重な体験になりました。研修で印象に残ったことを紹介します。
施設工学研究領域 施設構造ユニット研究員 本間雄亮
(関連資料)
6)研究ウオッチ
■シリーズ「測る」-農業用ダムの振動を測る-
構造物の「振動」の計測を通じて基本的な性質である「硬さ(剛性)」を推定する技術の紹介です。対象構造物は農業用ロックフィルダムです。大きな構造物の性質を現地で実際にどのように測るのか。農村工学研究部門の新人研究職員がその技術について、開発した研究員にインタビューしました。
施設工学研究領域 施設保全ユニット主任研究員 川邉翔平
(関連資料)
7)こんにちは農業農村
■ため池百選 山形県鶴岡市(大山上池・下池)
ため池百選とは、農業者の減少、高齢化の中で管理が難しくなりつつあるため池について、その歴史や多様な役割、保全の必要性を国民の皆様に理解いただく契機とするため、農業用の水源として秀でた特徴を有する全国のため池100地区を「ため池百選」として選定したものです。
このメルマガでは北から順番に紹介していますが、今回は山形県鶴岡市にある「大山上池・下池」を紹介します。
大山上池・下池は、平成20年10月にラムサール条約湿地に登録された国際的に重要な湿地です。池は、1669年の大山町図に記され400年程前に築かれたと伝えられるため池で、現在も庄内平野の営農を支えています。
(農林水産省ホームページより引用)
企画管理部 企画連携室企画チーム 浜田善幸
(関連資料)
- (1)ため池百選[農林水産省ホームページ]
http://www.maff.go.jp/j/nousin/bousai/tameike/hyakusen.html - (2)上池・下池
http://www.maff.go.jp/j/nousin/bousai/tameike/pdf/0601_ooyama_kami_simo.pdf
■収穫祭の開催
9月11日15時から、秋空のもと、農村工学部門の圃場で収穫祭(稲刈り)を行いました。25名の参加者により、所定の範囲の刈り取り作業を行い、収穫祭を無事終了することが出来ました。
技術移転部長 小川茂男
(関連資料)
8)つれづれなるままに
■とあるおっさんの四方山話
第9回 お馬さんが活躍した時代
四方山話、今回は筆者が育った時代において、筆者にはあたりまえのことだったのに、今となっては同世代の人にも信じて貰えないことを書いてみます。それは輸送手段として馬が活躍していたこと。第1回で、筆者がこの40年間に見聞きしてきた出来事をつれづれなるままに書いてみると言ったことに少し反するかもしれませんが大目に見て下さい。
なお、馬は農業土木の世界でも重要な役目を果たしました。
「とあるおっさん」
(関連資料)
9)農村の草花
■人生いろいろ、好みもいろいろ、蓼(たで)食う虫も好き好き、の蓼とは? ~ヤナギタデ~
食欲の秋を迎えつつあります。世の中、香草ブーム到来ですが、人の好みはさまざまですね。昔から、「蓼食う虫も好き好き」と言いたい放題にたとえられてきたヤナギタデ、実は刺身などにはかかせない薬味として大変な優れものであることを知っていましたか。
水利工学研究領域 水域環境ユニット上級研究員 嶺田拓也
(関連資料)
10)研究者の横顔
■國光 洋二(くにみつ ようじ)
國光ユニット長は、平成30年度に「農業農村整備事業効果の定量的評価に関する一連の研究」で農業農村工学会の学術賞を受賞した、農工研における最もホットな研究者の一人です。
経済評価から再生可能エネルギーや鳥獣害まで、研究分野が多岐に亘る資源評価ユニットのリーダーを務める傍ら、近年は海外を飛び回っている印象があります。
(他己紹介)石田 聡
(自己紹介)
11)編集後記
稲刈りが終われば運動会
私が小学生の頃は、5月に小運動会、稲刈りが終われば大運動会が開催されていましたが、今も運動会は、春と秋の開催になっているのでしょうか? つくば農林団地でも昭和50年代は、土曜日が半日仕事だった時代に午後、職場対抗の運動会が開催されていました。
知り合いの子どもさん(小学3年生男の子、小学1年生女の子)と一日遊んでいて、とある公園で男の子に走って勝てると思って競争しました。しかし何十年ぶりに走ったせいか途中で転んで膝を擦りむいてしまいました。悔しくて、違う公園で再度挑戦したら今度は楽勝でした。
10月になったら、"とあるおっちゃん"、"とあるおじさん"、"とあるおねえさん"による100m競争を行います。1位、2位には豪華賞品が授与されます。私の予想は、1位(とあるおねえさん)、2位(とあるおじさん(60代))、3位(とあるおっちゃん(50代))です。結果はメルマガ10月号でお知らせします。お楽しみに!
とあるおじさん
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【編集発行】
〒305-8609 茨城県つくば市観音台2-1-6
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究部門
技術移転部 移転推進室 交流チーム