高度分析研究センター

環境化学物質分析ユニット

環境化学物質分析ユニットでは、環境や農産物試料中の様々な化合物や元素を分析します。
農薬をはじめとする有機化合物の同定・定量には、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)や液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)を使用し、共存する多くの成分を分離分析します。揮発性成分プロファイリング、精密質量を用いた組成式推定や高精度定量分析にも対応しています。栄養塩や重金属を測定する元素分析では、誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)を使用した元素濃度測定と、液体クロマトグラフやレーザー光照射を組み合わせる形態別や部位別のマッピングが可能です。有機化合物の来歴推定には同位体比質量分析計(IR-MS)を使い、環境中の物質循環や温室効果ガスのルーツなど、農業生態系中の有機物の動的情報を得ます。また、標識化合物を使った代謝解析も可能です。このほか走査型電子顕微鏡、固体・多核対応の核磁気共鳴分光装置を保有し、分析対象成分の拡大、精度の向上を進めています。このような分析技術を使って蓄積するデータは農産物育種、温暖化ガスの削減などの農産物・農業環境研究の加速に貢献しています。

ユニット長

中島 泰弘 (なかじま やすひろ)

メンバー