遺伝資源研究センター

微生物資源ユニット

微生物資源ユニットは、微生物遺伝資源に関する収集・受入、分類同定、保存・増殖、特性評価、配布準備を実施しています。農作物を侵す植物病原菌等の農業関連微生物を主な収集対象としています。また、それら微生物の分類法や検出法の開発、保存法の改善等、必要な関連研究を行っています。
ジーンバンクの保存微生物は、糸状菌、細菌、酵母、植物ウイルスで全体の約95%を占めており、配布された微生物は、主に、分類・同定、物質生産、農薬開発・生物防除、病害診断・病原検出・検定、耐病性の新品種開発等の目的で利用されています。一方、微生物の分類法は、研究手法が急速に発展したことから、近年大きく変遷しつつあるため、保存微生物株について、種の同定に有用なDNA塩基配列データを解析・付加して、分類検証を行うことで表示学名の確認・更新を進めるとともに、一部の微生物については配布用の推奨菌株セットの作成と公開を行っています。また、特性情報の蓄積と高度化を行い、それらの積極的公開を進めています。微生物遺伝資源の長期にわたる安全かつ安定的な保存と配布を行う事で、ユーザーの利便性の向上と保存微生物遺伝資源の活用を目指しています。

現在、世界各地で被害が拡大しているキウイフルーツかいよう病菌の透過型電子顕微鏡像。

ユニット長

佐藤 衛(さとう まもる)

メンバー