動物衛生研究部門

タイにおける新型インフルエンザの状況(2009年)

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2009年12月23日 タイ保健省は、12月13日~12月19日の期間中、新型ウイルスによる死者が1人確認され、累計191人になったことを発表した。死亡した患者は、21歳女性で全身性エリテマトーデス、肺炎の疾患を有していた。また同省によると、タイ国内において累計29886人の新型ウイルス感染者が確認されているとのことである。
また、今月サラブリー県にて新型ウイルスの豚感染が確認されたことにより、養豚場の従業員など95人が監視下に置かれているが、人への感染はこれまで確認されていない。 (23日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=13400&t=4
2009年12月20日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、12月18日より実施しているタイ国産新型ウイルスワクチンの臨床試験の被験者24人のうち、2人が喉の痛み、鼻の腫れといった症状を呈していることを発表した。
また、2人の被験者とも鼻水の症状はあるが、熱は無く、これらの症状はワクチンに反応しているとの見解を示している。
また同会長によると、ワクチン接種後3週間後に抗体検査を行うことで、被験者が免疫されているか判断されるとのことである。 (20日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php&id=13354
2009年12月18~19日 バンコク都庁は、首都バンコク内での養豚場の数が限られているため、新型インフルエンザウイルスの豚への感染のリスクは無いとの見解を示した。 バンコクでは、現在まで5066人の新型ウイルス感染者、26人の死者が確認されているが、10月以降は、新型ウイルス患者数は減少傾向にあるとのことである。
また年代別に見ると、11~20歳までの人が一番感染者数が多い(35%)。 また地域別だと、ワッタナー地区(バンコク・スカイトレインナーナー駅、アソーク駅、プロームポン駅、トーンロー駅、エーカマイ駅、プラカノン駅周辺)が一番感染者数が多いとのことである(157人)。 (18日付MCOT English News、19日付The Nation紙)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=13327
http://www.nationmultimedia.com/2009/12/19/national/national_30118819.php

タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、12月18日よりタイ国産の新型ウイルスワクチンの臨床試験をマヒドン大学熱帯医学部にて24人の健常者のボランティアに対し、実施したことを発表した。臨床試験は翌年2月15日まで実施される予定である。 被験者は、18~49歳までの15人の男性、9人の女性であり、接種後7日間同大学にて監視下に置かれた後、さらにその21日後に抗体レベルが検査されるとのことである。
また被験者は、2つのグループに分けられており、一方がlow doseのワクチン(6.5 log/cm3 virus)、他方がhigh doseのワクチン(7-7.5 log/cm3 virus)が接種されている。 今回の結果を受けて、次回400人のボランティアに対するワクチン接種量が判断されるとのことである。
また、同会長は、臨床試験を経て、来年4月までには、タイ国産の新型ウイルスワクチンを大量生産し、病院で利用される見通しを示している。 (18日付MCOT English News、19日付The Nation紙)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=13326
http://www.nationmultimedia.com/2009/12/19/national/national_30118818.php
2009年12月17日 タイ農業協同組合省は17日、バンコクより100km北部に位置するサラブリー県タップグワーン郡内にあるカセサート大学の研究用の養豚場内で、ブタの新型インフルエンザウイルス感染が確認されていた事を明らかとした。 養豚場内で実習中だった学生からブタに感染したと見られており、また養豚場内の職員や周囲の住民への感染は確認されていない。
また感染が確認された豚に関しても既に回復しているとのことである。 これまで世界各地で新型インフルエンザウイルスが人から豚に感染する例が報告されているが、タイ国内ではこれまで確認されておらず、今回が初めての事例となった。 (17日付The Nation紙、MCOT English News)
参考URL
http://www.nationmultimedia.com/2009/12/17/national/national_30118672.php
http://enews.mcot.net/view.php?id=13308

*今回の新型インフルエンザウイルスの豚感染事例は、動物衛生研究所・タイ拠点である人獣感染症共同研究センター(ZDCC)とタイ家畜衛生研究所との共同で実施した豚インフルエンザウイルスサーベイランスにより見出されたものである。
2009年12月15~16日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、12月18日よりタイ国産の新型ウイルスワクチンの臨床試験をマヒドン大学熱帯医学部にて24人の健常者のボランティアに対し、実施する旨を発表した。 ワクチン接種は、2ヶ月間で計2回行われ、初回接種の1ヶ月後再接種される予定となっており、試験されるボランティアは、ワクチン接種後、1週間頭痛、嘔吐などの症状が出ないか監視されるとのことである。
また、来週フランスサノフィパスツール社製の20万使用分の新型ウイルスワクチンがタイ国内へ輸入される予定であり、翌年1月11日より妊婦や医療従事者などのhigh risk groupsに対し、ワクチン接種が実施される予定とのことである。

タイ保健省は、12月7日~12月13日の間で新たに1人の新型ウイルス感染による死者が確認され、累計190人となったことを発表した。死亡した患者は、72歳女性であり、糖尿病、高血圧、喘息の疾患を有していた。 (15、16日付MCOT English News、16日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=13283&t=4
http://enews.mcot.net/view.php?id=13295&t=4
http://www.bangkokpost.com/news/local/29324/thailand-to-begin-first-flu-shot-trial-on-friday
2009年12月9日 タイ保健省は、タイ国内において、新たに新型ウイルスによる死者が2人確認され、累計189人となったことを発表した。
また同省によると、これまでに29618人の新型ウイルス感染者が確認されているとのことである。 (9日付Bangkok post紙、MCOT English News)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/162168/flu-death-toll-now-189
http://enews.mcot.net/view.php?id=13191&t=4
2009年12月2日 タイ保健省は、タイ国内において、11月23日~11月29日までの1週間で新型ウイルスによる死者は確認されなかったことを発表した。 これまでタイ国内において、累計187人の新型ウイルスによる死者が確認されている。 (2日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=13083&t=4
2009年11月25日 タイ保健省は、タイ国内において、11月15日~11月21日までの1週間で新型ウイルスによる死者が2人確認され、累計187人となったことを発表した。
また同省によると、これまでに29165人の新型ウイルス感染者が確認されているとのことである。
また新型ウイルスワクチンについては、12月末にタイ国内にワクチンを輸入する予定となっており、high-risk groups (医療従事者、妊婦、障害者、疾患を有する人、体重100kg以上の肥満の人)に対して、1月中旬にもワクチン接種を行う予定としているとのことである。 (25日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=12966&t=4
2009年11月19日 タイ保健省ウィタヤー大臣は、19日にナコンラーチャシーマー県(タイ東北部)内で学生や訓練兵に感染拡大が確認されるなど、新型ウイルスの再流行が始まっているとした上で、新型ウイルスの再流行を抑える目的として、国民にマスク・手洗い・感染の恐れがある場所へ行く機会を減らす、病気になったら休むといった4つの行動の励行を呼びかけ、また学生・労働者・年配者・疾患を有する人に対して、11月から来年2月までの4ヶ月間に渡る感染防止の為の緊密な監視等を核にした4x4x4x4と名付けられた感染防止策を講じる方針である事を明らかにした。
また、同大臣は、フランスから購入した200万使用量分の新型ウイルスワクチンに加え、更に80万使用量分のワクチンの追加購入を検討している事を明らかにした。 (19日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/160459/2nd-round-of-a-h1n1-outbreak-begins
http://www.bangkokpost.com/news/local/160482/swine-flu-returns
2009年11月18日 タイ保健省ウィッテヤー大臣は、タイ国内において、この1週間で新型ウイルスによる死者が1人確認され、累計185人となったことを発表した。
また、11月1日~11月14日までの2週間で、新たに13県で計63人の新型ウイルス感染者が確認され、その多くが、パトゥムターニー県、バンコク、サムットプラーカーン県、サムットソンクラーム県(いずれもタイ中部)、プーケット(タイ南部)で確認されているとのことである。
またバンコク内では、クローントゥーイ区及びワッタナー区(バンコク・スカイトレインナーナー駅、アソーク駅、プロームポン駅、トーンロー駅、エーカマイ駅、プラカノーン駅周辺)で新型ウイルスが広がっているとの見解を示した。

また、タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、タイ国産の新型ウイルスワクチンの安定性に関する問題が解決されたとの見解を示しており、現在行っているワクチンを使用した動物実験の結果を受けて(11月25日に結果が出る予定)、ワクチンの臨床試験を12月に開始する予定である旨を発表した。(18日付Bangkok Post紙、Mcot English News)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/160359/one-more-flu-death-last-week
http://enews.mcot.net/view.php?id=12863&t=4
2009年11月12日 タイ保健省ウィッテヤー大臣は、タイ国内において、この1週間で新型ウイルスによる死者は確認されなかったことを発表した。 現在までにタイ国内における新型ウイルスによる死者は累計184人となっているが、10月31日以降死者は確認されていない。 (12日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/27264/no-deaths-from-flu-reported-in-a-week
2009年11月4~5日 タイ保健省は、10月18日~10月31日の期間中、新たに2人の新型ウイルスによる死者を確認し、累計184人となったことを発表した。死亡した2人のうち、1人は先天的な疾患を有し、もう1人は妊婦であった。また、2人とも新型ウイルス感染におけるhigh-risk groupに属しており、感染後の治療の遅延が死亡原因に挙げられている。
また同省は、タイ国内において、これまで変異した新型ウイルスは分離されておらず、抗ウイルス薬は患者に効果的に作用しているとの見解を示しており、今後乾季にて予想される新型ウイルスのアウトブレイクに備えて、1200万錠のタミフルと、5万使用分のザナミビルが使用可能であるとしている。 (4日付Mcot English News、5日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=12635&t=4
http://www.bangkokpost.com/news/local/26860/medical-students-recruited-to-help-raise-flu-awareness
2009年10月28日 タイ保健省は、10月18~24日の1週間でタイ国内で確認された新型ウイルスによる死者は3人で、累計182人となったことを発表した。
また、同省は乾期の到来と多くの人出が予想されるローイクラトン(灯ろう流し)祭り(11月2日)、約1200万人の学生が学校に戻る今後2、3週間に新型ウイルスの感染が急速に拡大する恐れがあるとして、注意を呼びかけている。
また、タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、新型ワクチンの安定性に関する問題が解決されれば、ワクチンの臨床試験を11月中旬には開始する予定である旨を発表した。(28日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/26371/ministry-gets-prepared-for-second-wave-of-influenza
2009年10月27日 タイ保健省は、タイ国内の新型ウイルス感染者がこの1週間で243人確認され、累計28300人となったことを発表した。新型ウイルスによる死者は現在まで176人確認されている。
また、タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、新型ワクチンの安定性試験を現在行っており、数週間以内にはその結果が明らかになると発表した。また同会長によると、ワクチンの臨床試験は来月に予定しているとのことである。(27日MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=12495&t=4
2009年10月21日 タイ保険省は、10月11日~10月17日までの1週間で新たに3人の新型ウイルスによる死者が確認され、累計176人となったことを発表した。
また、タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、新型ウイルスワクチンの臨床試験が、生産されたワクチンの安定性に問題があるため延期されているが、この問題は一ヶ月以内に解決するとの見通しを示している。
また同会長によると、12月3週目に100万使用分、翌年1月2週目に100万使用分の新型ウイルスワクチンを輸入する予定としており、医療従事者、妊婦に優先的に利用される予定とのことである。(21日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=12394&t=4
2009年10月14~15日 タイ保健省は、10月3日~10月10日までの1週間で新たに2人の新型ウイルスによる死者が確認されたことを発表した。先週発表時点での死亡者累計は170人である。また、これまでの新型ウイルス感染者数は累計27639人となっている。(14日付MCOT English News、15日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=12286&t=4
http://www.bangkokpost.com/news/local/25626/flu-claims-2-more-victims
2009年10月7~8日 タイ保険省は、9月27日~10月3日までの1週間で新たな新型ウイルスによる死者は確認されなかったことを発表した。先週発表時点での死亡者累計は165人である。また、同省は、今後毎週水曜日に行われていた記者会見形式による感染状況の発表を中止し、ウェブサイト上で感染状況の更新情報を提供する方針である事を明らかにした。また、引き続き感染拡大防止に取り組んでいく予定で、その一環として地方の各保健所に対して学校の学期末休み期間中の新型ウイルス感染の拡大抑止に向けた対策を講じるよう指示している事を明らかにした。(7日付MCOT English News、8日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=12177&t=4
http://www.bangkokpost.com/news/local/25209/no-new-flu-fatalities-in-past-week
2009年10月4~5日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、新型ウイルスワクチンの臨床試験を10月5日から11月初旬に延期する旨を発表した。これは、臨床試験に用いるワクチンウイルス量を設定することができないことが原因である。同会長によると、ワクチンウイルスを保存している温度が不適切であることが原因ではないかと発表しており、この問題に関してWHOのスタッフと協議する予定とのことである。タイ国産ワクチンを使用した臨床試験は当初9月21日の予定であったが、9月24日に延期され、またさらに10月5日に延期されており、今回が3度目の延期となっている。(4日付MCOT English News、5日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=12137&t=4
http://www.bangkokpost.com/news/local/25052/h1n1-vaccine-trials-delayed-a-third-time
2009年10月1日 WHOは、タイ国内で新型ウイルスの第二波に備えて、タイ国内での新型ウイルス対策をより向上させるため、タイ保健省と協議の場を設ける旨を発表した。またタイ保健省は、雨季と乾季の移行期間である、11、12月に新型ウイルスの感染者数、死亡者数が増加することを懸念している。また、同省は、9月20日~26日までの1週間で新たに5人の新型ウイルスによる死者が確認され、累計165人となったことを発表した。(1日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/24807/who-helps-with-thai-plans-to-fight-next-epidemic-bout
2009年9月27日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、新型ウイルスワクチンの臨床試験を10月5日から数日間延期する旨を発表した。同会長によると、現在鶏細胞を用いて、新型ウイルスワクチンのimmune stimulation testsを行っており、その結果が出るのを待っている状況とのことである(10月4日の予定)。(ラット及びウサギの細胞を用いた試験では、ワクチンは安全であるという結果は既に出ている。)また同会長は、臨床試験に参加するボランティアに関して、すでに予定人数を確保していると発表した。ボランティアの血液検査の結果は近々発表されるとのことである。(27日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=12019
2009年9月24日 タイ政府機関は、新型ウイルス用ワクチンを300万使用分追加発注する必要があるとの見解を示した。現在、毎日1万人が新型ウイルスの症状により、病院へ訪れているが、現状では200万使用分の不活化ワクチンしか用意できていない。
またタイ国内において、現在までに500万人が新型ウイルスに感染していると見積もられているとのことである。(24日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/24372/govt-looks-at-delaying-order-for-flu-vaccine
2009年9月23日 タイ保健省は、9月13日~9月19日までに新たに7人の新型ウイルス感染による死者を確認し、累計160人となったことを発表した。
死亡者の性別内訳は男性5人、女性2人で、在住県別内訳では、シーサケート県(タイ東北部)が2人、コーンケーン県(タイ東北部)、ペッチャブーン県、ピッサヌローク県、スコータイ県(以上、タイ北部)及びソンクラー県(タイ南部)がそれぞれ1人となっている。(23日付Bangkok Post紙、MCOT English News)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/155072/flu-death-toll-rises-to-160
http://enews.mcot.net/view.php?id=11960
2009年9月21日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、新型ウイルスワクチンの臨床試験を9月24日から10月5日に延期する旨を発表した。
これは、新型ウイルスワクチンを使用した動物実験において、ワクチンを投与されたモルモットのうち1匹に肺への炎症が認められたことが問題となっているためである。
原因は未だ調査中であり、またロシアで9月7日に行われたワクチンの臨床試験の結果についても考慮に入れるとのことである。(タイ国産の新型ウイルスワクチンは、ロシア由来のシードウイルスを元にして製造されているため。)
また、同会長は、現在計40人のボランティアがワクチン臨床試験に参加することが決定していると発表した。(21日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=11928
2009年9月17日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、ワクチンを投与されたモルモットのうち1匹に肺への炎症が認められ、問題となっている新型ウイルスワクチンに関して、その臨床試験を9月24日に実施するか、延期するかを来週水曜日に決定を下すとの旨を発表した。
また、同会長は、タイDLD (Department of Livestock Development; 農業・協同組合省畜産振興局)へ新型ウイルスワクチン生産のための、タイ国産のSPF (specific pathogen free) eggの供給先について交渉していることを発表した。
現在、SPF eggをドイツ及び米国より輸入しているが(米国からは本日3000個の鶏卵がタイへ到着する予定である)、ワクチンウイルスの増殖が遅くタイへの長距離輸送が原因ではないかと考えられている。
GPOは当初、国産メーカであるCP、Saha Farm産のeggをワクチン生産に使用する予定であったが、これらのeggがSPFの基準を満たしていないため、使用することができなかったという経緯がある。
現在、GPOはFDAに対し、SPF egg生産に関して、助言を求めているとのことである。(17日付Bangkok Post紙、The Nation紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/23977/gpo-seeks-hygienic-eggs-to-make-flu-jab
http://www.nationmultimedia.com/2009/09/17/national/national_30112400.php
2009年9月16日 タイ保健省は、9月6日~9月12日までに新たに11人の新型ウイルス感染による死者を確認し、累計153人となったことを発表した。新たに死亡が確認された11人のうち、3分の2が持病を持っていたという。
また同省は、致死率低下を目的として、医者はインフルエンザの検査結果を待たずに抗ウイルス薬を患者に投与することができるとの見解を示した。(16日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/154527/flu-death-toll-now-153
2009年9月11日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、新型ウイルスワクチンの臨床試験を当初の予定であった9月21日から3日間延期する旨を発表した。これは、チュラロンコン大学獣医学部にて、プロトタイプの新型ウイルスの免疫血清を接種した12匹のモルモットのうち、1匹に肺へのウイルス感染が認められたことによるものである。感染の原因については、現在調査中であり、9月23日までに明らかにするとのことである。(11日付The Nation紙)
参考URL
http://www.nationmultimedia.com/2009/09/11/national/national_30111963.php

タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、タイ国産の新型ウイルスワクチンを接種したラットの肺に膿瘍が認められたため、ワクチンの臨床試験を当初の予定(9月21日)より3日延期する旨を発表した。現在膿瘍が認められた原因を究明中とのことである。(11日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/23635/abscess-in-rat-delays-human-vaccine-tests
2009年9月10日 タイ保険省は、雨季と乾季の変わり目である9~11月にかけて、新型ウイルスの感染者数及び死者数が増大する恐れがあることを発表した。 現在タイ国内において200万人が既に新型ウイルスに感染していると見込まれている。
また、タイ国内において、過去に高病原性鳥インフルエンザウイルスが発生したタイ中央部や北部の地域に関しては、よりインフルエンザの発生への監視を強化するとのことである。(10日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/23558/witthaya-fears-new-flu-spike
2009年9月9日 タイ保健省は、9月9日に先週1週間に新たに12人の新型ウイルスによる死者が確認され、累計142人となったことを発表した。死者12人のうち、7人がタイ北東部、3人が南部、1人が北部、1人が東部在住であった。
また同省は、ウボンラーチャターニー県、アムナートチャルーン県、コーンケーン県、ローイエット県、ムックダーハーン県(いずれもタイ東北部)、チエンマイ県、カムペーンペット県、スコータイ県、ピッサヌローク県、ピチット県(いずれもタイ北部)、チャチューンサオ県、ラヨーン県、チョンブリー県、ロッブリー県、サラブリー県、サムットサーコーン県、サムットソンクラーム県、プラチュワップキーリーカン県(いずれもタイ中部)、ソンクラー県、プーケット県(タイ南部)にて多数の新型ウイルス患者が確認されていると発表した。(9日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/153799/swine-flu-death-toll-rises-to-142
2009年9月4日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長によると、同機構は、2009年5月にタイ国内において、初の新型ウイルス感染が確認された後、すぐにワクチン生産プロジェクトを始動し、6月にシードウイルスをロシアより輸入後、様々な条件でシードウイルスを培養し、よりワクチンの生産効率の高い条件を検討しているとのことである。
また、当初CPやSaha Farmのような国産のメーカーから鶏卵を供給する計画であったが、FDAが承認せず、ドイツから鶏卵を輸入することとなった。その後、2週間かけて、シードウイルスの鶏卵への接種、ワクチン生産まで行ったが、当初の予定より、ワクチンが低収量であった。このため、当初ワクチンの臨床試験が9月4日に行われる予定であったが、9月21日に延期されることとなった。
同会長は、今年12月にはワクチン供給を開始する予定としているが、現在の生産プラントでは、タイ国民に十分な供給が出来ないおそれがあるとしており、タイでのワクチン生産上の問題について、依然として解決はしていない。(4日付Bangkok post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/23207/stumbles-in-the-race-to-make-h1n1-vaccine
2009年9月3日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、第2ロットの新型ウイルスワクチンの臨床試験に関して、9月21日よりマヒドン大学熱帯医学部にてボランティア(18~47歳)24人に対し、実施すると発表した。
24人のボランティアのうち、6人がplacebo(対照)を接種され、残り18人がワクチンを接種されることとなっている。
ワクチン接種後28日間で接種者の健康上に問題がなければ、次に400人のボランティアに対し、臨床試験が再度実施されるとのことである。

またこれまでタイ国内において、累計130人の新型ウイルス感染による死者、累計16876人の感染者が確認されている。
バンコク及びその近辺の県においては、新型ウイルス感染者数は減少傾向にあるが、タイ北部、北東部にて新型ウイルスが流行しており、現在タイ国内にて確認される新型ウイルス感染者数の3分の2が上記の地域から確認されている。
しかしながら、8月に新型ウイルスを含むインフルエンザウイルスの症状で病院で診察した人数は1日平均9000人で、7月から半減している。(3日付Bangkok Post紙、The Nation紙)
参考URL
Bangkok Post紙
http://www.bangkokpost.com/news/local/23143/h1n1-vaccine-efforts-give-promising-yield
The Nation紙
http://www.nationmultimedia.com/2009/09/03/national/national_30111355.php
2009年9月2日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、タイ国産の新型ウイルスワクチンが当初の予定どおり12月に生産出来ると発表した。
また同会長によると、second lotのワクチンはfirst lotより高収量であり、シードウイルスの輸入元であるロシアにて生産されたワクチン収量と同レベルであるとのことである。
また、新型ウイルスワクチンの臨床試験が9月7日から9月21日に延期することが決定された。
臨床試験は、高収量であるsecond lotのワクチンを使用して、24人のボランティアに対し、実施される予定とのことである。(2日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=11608
2009年8月31日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、second lotの新型ウイルスワクチンが、first lotよりも高収量、高品質であったことを発表した。正確なワクチン量については、後日明らかとなるとのことである。
また同会長は、臨床試験は9月7日に実施される予定としており、現在はワクチンの安全性について動物実験を行っており、翌週結果が出る旨を発表した。
また、新型ウイルスワクチンの臨床試験が成功した後は、キングモンクット工科大学にてワクチンを大量生産することが決定された。(31日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=11575

タイ保健省は、8月31日にこの1週間でさらに11人の新型ウイルス感染による死者が確認され、累計130人となったことを発表した。
またこれまでに16876人の新型ウイルス感染者を公式に確認した事を明らかにすると共に、地方への感染拡大により今後約300万人が感染した後、タイ全人口の30%に相当する約2200万人が新型ウイルスに感染後、感染拡大が減速に転じるとの見通しを示した。
さらに同省は、全インフルエンザ感染者の内40%が新型ウイルスに感染している状況にあり、また季節性インフルエンザも並行して感染拡大傾向にあることを明らかにした。(31日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=11582&t=4

タイ保健省疫学局は、タイ国内において、200万人以上が新型ウイルスに感染していることが予測されるが、多くがウイルスに対し免疫を有しているとの見解を示した。
またタイ保険省は、現在世界では10万人以上の新型インフルエンザによる感染者が確認されており、また約6000万人のタイ国民は新型ウイルスに対し免疫を持っていないと発表した。(31日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/153024/govt-2mn-may-have-swine-flu
2009年8月29日 タイ保険省ウィッテヤー大臣は、6000万人のタイ国民が新型ウイルスに感染するリスクがあることを発表した。また同大臣は、新型ウイルスは2、3年は流行し、その後シーズナルインフルエンザとなるとの見解を示した。
またタイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、現在卵で培養中のsecond lotの新型ウイルスワクチンに関して、8月31日にその収量が分かるとの旨を発表した。もし、second lotのワクチンがfirst lotに比べ、高収量得られれば、臨床試験を2週間延期、低収量であれば、first lotのワクチンを臨床試験に用いるとのことである。
現在9月4日に12人のボランティアに対し、first lotの新型ウイルスワクチンの臨床試験を行う予定としており、GPOはそれまでに臨床試験に入る、もしくは延期するか決断を下さないといけない。(29日付The Nation紙)
参考URL
http://www.nationmultimedia.com/2009/08/29/national/national_30110967.php
2009年8月27日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、8月26日にfirst lotの1270投与量分の新型ウイルスワクチンに関して、動物での安定性、安全性を試験している旨を発表した。動物実験はマヒドン大学獣医学部にて実施され、約2週間で結果が出るとのことである。
またGPOは、当初タイ国産の新型ウイルスワクチンを2000万回分生産し、またそのうち1000万回分のワクチンは、シンラパコン大学薬学部で生産する予定としていた。しかし、シンラパコン大学のワクチンプラントでは、1ヶ月に54万回分のワクチンしか生産できないため、GPOは現在キングモンクット工科大学に新たなワクチンプラント建設について交渉している。
またGPOは、キングモンクット工科大学にてワクチンプラントが建設されれば、同大学にて生減弱ワクチンを生産し、シンラパコン大学薬学部にて不活化ワクチンを生産する予定としている。 またGPO 同会長は、ワクチン生産に使用しているシードウイルスの遺伝子に変異が入っていた問題に関して、その変異部分はウイルスの病原性に関わるような場所ではないため、問題はないと発表した。(27日付The Nation紙)
参考URL
http://www.nationmultimedia.com/2009/08/27/national/national_30110763.php
2009年8月26日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、first lotの新型ウイルスワクチンに関して、現在動物モデルで安全性を確認しているとの旨を発表した。低収量であったワクチンに関して、WHOは臨床試験に用いる前に、再度動物で安全性を確認すべきとの旨を、GPOに対し提案していた。また同会長は、現在1500個のドイツより輸入したSPFの鶏卵に対しワクチンウイルスを接種しており、金曜日にその結果が明らかとなることを発表した。(26日付The Nation紙)
参考URL
http://www.nationmultimedia.com/2009/08/26/national/national_30110632.php

タイ保健省は、さらに8人の新型ウイルス感染による死者が確認され、累計119人となったことを発表した。新型ウイルス感染者数に関しては発表されていないが、来週に推定感染者数が発表されるとのことである。(26日付The Nation紙)
参考URL
http://www.nationmultimedia.com/2009/08/26/national/national_30110720.php
2009年8月25日 チュラロンコン大学医学部 Theerawat Hemajutha教授は、8月24日に現在タイ国内でワクチン生産に使用しているシードウイルス(ロシアより輸入)の遺伝子に変異が入っていることが分かったため、ワクチン生産を延期すべきとの見解を示した。
タイ政府機関は、8月24日にFDAと上記の問題について話し合った結果、シードウイルスが不安定なため、ワクチン生産は延期すべきとの結論に至った。この問題について、タイ保険省の倫理委員会で話し合われ、このままワクチン生産を続けるか否か結論が下されるとのことである。(25日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=11491&t=4
2009年8月24日 タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)ウィチャイ会長は、現在生産中である新型ウイルスワクチンは期待どおりの収量を得られると予測している旨を発表した。8月20日にワクチンウイルスを鶏卵に接種しており、8月28日に結果が出るとのことである。
同会長によると、現在使用している鶏卵は1回目と同じドイツより輸入したものであるが、今回使用している鶏卵は、前回のものより品質が良いことからよりワクチンの収量が得られると予測しているとのことである。また同会長は、ワクチンの臨床試験は9月7日より開始する予定であると発表した。 (24日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=11476

新型ウイルスの第2波に備え、タイ国営製薬会社政府医薬品機構(GPO)は今年12月までに2000万人分のワクチンを確保する予定としていたが、ワクチンウイルスの培養で問題が生じており、生産が間に合わない可能性が出てきた。
関係筋によれば、ドイツから輸入した鶏卵でウイルスがうまく培養できなかったため、GPOは米国から同種の鶏卵を輸入したが、最初の出荷分は搬送中の問題で使用できなかったという。また次回出荷分は来月15日以降にタイへ到着するため、来月中には新型ウイルスワクチンは完成しないとのことである。
GPOは、当初9月4日にワクチンの臨床試験を行う予定としていたが、現在使用可能なワクチンは、当初試験予定としていた24人のボランティアのうち半数のみ使用する量でしかない。また、2000万人分のうち1000万人分のワクチンは、シンラパコン大学薬学部で生産することになっているが、残りの1000万人分の生産をどこに委託するかがまだ決まっていない。このため、第2波到来の前に十分な量のワクチンを準備できない恐れがある。(24日付The Nation紙)
参考URL
http://www.nationmultimedia.com/2009/08/24/national/national_30110466.php
2009年8月22日 タイ政府医薬品機構(GPO)委員会ウィチャイ会長は、現在タイ中部ナコーンパノム県にあるシラパコーン大学薬学部にてワクチン生産をしているが、低収量しかワクチンが生産できないことを懸念して、新たなワクチン生産設備を作るために、WHOにより多くの財政支援を求めることを発表した。新たな設備の場所については明かされていない。
WHOは既にタイに対し、ワクチンプラント製造のために4百万ドルの財政支援を行っている。(22日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/22492/more-funds-sought-from-who
2009年8月21日 スアン・ドゥシットラチャパット大学の調査により、タイ国民は以前に比べ、より新型ウイルスに関する情報を有していることが分かった。調査した1463人のうち、82.61%の人が以前より新型ウイルスに対する知識が増した、13.53%の人が以前と同じ、3.86%の人が地方に住んでいるため、以前より情報を持っていないという結果であった。また国民の大多数(89.11%)が、新型ウイルスワクチンの生産を支持しているという結果となった。(21日Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/152371/poll-people-know-more-about-a-h1n1-flu

タイ政府医薬品機構(GPO)委員会ウィチャイ会長は、タイ国産のワクチンウイルスの収量が当初の予想より下回った問題についてWHOと協議した結果、WHOは予定どおり新型ウイルスのワクチン生産のプロジェクトを進めて良いとの判断を下した旨を発表した。
WHOは、生減弱ウイルスが低収量しか取れない原因として、ウイルスの性状というよりは、ウイルスの生産過程もしくは卵の状態に問題があるとの見解を示している。

また同会長は、当初の予定どおり9月4日より臨床試験に移行する旨を発表した。
臨床試験は、24人のボランティアを2グループにわけ、最初のグループは、低収量であった最初のロットのワクチンを投与、もう一つのグループには、現在生産過程(ワクチンウイルスを鶏卵に接種し、培養中)で今月28日に完成予定である新しいロットのワクチンを投与される予定となっている。(21日付MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=11426
2009年8月20日 WHOは、タイ国産ワクチン用ウイルスの収量が当初の予定より下回ることに関して、ジュネーブにいるワクチン専門家とタイ保険省、タイ政府医薬品機構(GPO)とで次の計画について話し合うことを決めた。
WHOは、上記の問題について解決できるとの見解を示している。
また、タイGPO委員会ウィチャイ会長は、今月28日に2回目のワクチンウイルスの鶏卵への接種を実施したい旨を発表している。
また同会長は、臨床試験は2週間のみ延期するかもしれないとの見解を示している。 (20日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/22346/who-eggs-on-vaccine-yield-effort

ナコーンラーチャシーマー県(タイ東北部)Maharaj病院のVeerasak Kiatphadungkul院長は、妊娠8ヶ月の26歳妊婦が8月20日に新型ウイルス感染及び腎不全により死亡したことを発表した。 また同院長は、胎児を帝王切開で取り出したものの、体重が1300gしかなく、現在治療室に入っている状況であることを発表した。また胎児については、新型ウイルスには感染していない。 タイ国内にて新型ウイルスによる妊婦の死亡は、今回で4例目となった。 (20日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/152272/pregnant-woman-dies-of-a-h1n1-flu

タイ保健省は、8月15日までにタイ国内での新型ウイルス感染者数が累計13019人である旨を発表した。 また当国における流行は、バンコク都とその周辺では減少傾向にあるが、地方では依然として増加傾向である旨を発表している。 また在日タイ大使館は、8月9日~8月15日の期間、チェンマイ*(タイ北部:累計506人(238人増))、プーケット(タイ南部:累計140人)での感染者数の増加が特徴的であるとしている。 (*地域別では一番感染者数が多い) (20日付在日タイ大使館大使館からのお知らせ新型インフルエンザの発生について【続報37】)
2009年8月19日 タイ保険省は、タイ国内において8月9日~8月15日の1週間で新たに15人の新型ウイルスによる死者が確認され、累計111人となったことを発表した。
このうち12人が心臓病、糖尿病、肥満といった健康上の問題を抱えていた。
また同省は、首都圏における感染拡大が抑え込まれている一方で、地方では感染が拡大傾向にあり、乾期到来までの2ヶ月間は感染拡大が続くとの見通しを示した。(19日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/152130/swine-flu-death-toll-now-111
2009年8月18日 タイ政府医薬品機構(GPO)委員会ウィチャイ会長は、新型ウイルスのワクチンウイルスの収量が予定より少ないために、ワクチン生産が2ヶ月遅れる可能性があるとの見解を示した。(当初は、9月4日より臨床試験、12月よりワクチン配布の予定であった。)
同会長はまた、今回得られたワクチンウイルスの収量に見合った、予定より少ないワクチン生産量にすれば予定どおりにプロジェクトを進めれるが、その判断はWHOに委ねられるとのことである。 また、収量が少ない原因を調査中であるが、ドイツより輸入した有精卵、シードウイルスの品質、新型ウイルスの元来の性質(卵で増えにくい)、あるいはワクチン生産技術に問題がある可能性を示唆している。(18日付 Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/22213/flu-vaccine-production-hits-big-snag

タイ保険省は、8月18日に新型ウイルスワクチン生産量が当初の予定を下回るが、現行のスケジュールを変更せずに計画を進め、9月初旬に臨床試験を行うことを明らかとした。
また同省は、ドイツより輸入した鶏卵を使ったワクチン培養の効率が低い問題についてWHOに助言を求めるという。(18日付 MCOT English News)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=11373
2009年8月14日 タイ東北部ナコンラチャシマ県バーンライ寺の住職を務める高僧ルアン・ポークン・パリスットー僧が8月13日より発熱、おう吐などの症状で県内の病院に入院した。
医師団は新型ウイルスに感染した可能性が高いとみて抗インフルエンザウイルス薬であるタミフル、ザナミビルを投与したところ、8月14日になり病状は改善したという。(14日付Nation紙)
参考URL
http://www.nationmultimedia.com/breakingnews/30109802/Luangpor-Khoon-administered-anti-A-(H1N1)-flu
2009年8月13日 タイ北部チェンライ県で8月12日より14日まで3日間にわたり、タイ、ラオス、ミャンマー、カンボジア、ベトナム、マレーシアの計6か国の保健当局者の代表約70人を集めた新型インフルエンザ対策会議が開幕した。
この地域会議では、現在の状況に関する情報を交換すると共に、今後の対策の進め方などについて話し合うこととなっている。(13日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/21920/nations-attend-flu-summit
2009年8月12日 タイ政府製薬機構(Government Pharmaceutical Organization: GPO)は、新型ウイルスのワクチンの臨床試験を9月4日より実施する予定であることを発表した。
マヒドン大学熱帯医学部にて、24人の健常者に対し、二重盲検比較試験(Double Blind Test)を行い、このワクチンが安全であるか確認するとのことである。
安全であることが確認されれば、次に400人の健常者で安全性試験を行う予定としている。
現在この臨床試験のためのワクチンを生産するため、本日シードウイルスを卵へ接種する予定である。 (12日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/21868/flu-vaccine-trial-gets-the-go-ahead
2009年8月11日 タイ政府製薬機構(Government Pharmaceutical Organization: GPO)は、タミフルに耐性を示す新型ウイルス患者に対応するため、セカンドドラッグとして、ザナミビルをイギリスのグラクソスミスクラインより輸入するとの見解を示した。
GPOによると、タイに計5万投与量のザナミビルを輸入する予定とのことである。(11日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/21817/mutant-strain-scare-prompts-flu-drug-influx

タイ保険省は、この1週間で新たに16人の新型ウイルス感染による死者が確認され、累計で97人となったことを明らかにした。
またこの1週間で1542人の新型ウイルス感染が確認され、累計11585人の感染がタイ国内にて、これまでに確認されている。(11日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/151514/health-ministry-confirms-16-new-deaths-from-flu
2009年8月10日 タイ保険省は、8月9日に不適切な治療薬使用が耐性ウイルスの出現に繋がるとして、新型ウイルス患者に対し、与えられた治療薬を適切にすべて服用(5日間で計10錠服用)するよう呼びかけた。
タイ国内では、これまでタミフルの効かなかったケースが1例報告されているにすぎないが(新型ウイルスに感染し、既に治癒しているタイ人感染者のサンプルからタミフル耐性例が確認されている)、症状が改善したといって服用を途中でやめる患者が増えれば、耐性ウイルス出現のリスクが高まるという。(10日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/21772/govt-warns-of-mutant-flu-strain

タイ保健省は、タイ国産の新型ウイルス用ワクチンのヒトへの試行が9月6日より実施されることを発表した。
このワクチンは、既にラボの動物レベルでは安全である事は証明されている。
また、このワクチンは422人のボランティアに接種されることとなっているが、すでに400人以上の応募者が集まっている。(10日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/151407/h1n1-vaccine-trial-sept-6
2009年8月8日 タイ保健省は、現在タイ国内で流行している新型ウイルスについて、8~9月にかけて大流行し、感染者の拡大は来年1~3月頃まで続く恐れがあるとの予測を発表した。
同省は、例年この時期は季節性インフルエンザウイルスが流行する時期であり、同ウイルスへの感染者が一ヶ月当たり1万人前後確認されていたことから、新型ウイルスもこの時期に流行する可能性があるとしている。
また今年は、新型ウイルスが流行したことにより、例年の10倍のインフルエンザウイルス感染者が出ている。(8日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/21674/ministry-warns-of-mass-flu-cases-during-seasonal-peak
2009年8月5~7日 タイ保険省は、7月29日~8月5日の期間で新たに16人(男性9人、女性7人;うち妊婦1人含む)の新型ウイルス感染による死者が確認し、累計で81人の新型ウイルス感染による死亡を確認した事を明らかにした。
死亡者16人のうち、12人はhigh risk group(心臓、肺などに疾患を持つヒト)に属し、1人は妊婦、残り3人は特定の疾患を有していなかったが、治療薬投与の遅れにより死亡したものと考えられている。
また同省は、感染者数については正確な数値を出すことが困難なため、報告されていないが、タイ国内で50万人の感染者が存在していることを推測している。
また、タイ国産の新型ウイルスワクチンのパイロット版が8月16日に生産されることが見込まれており、来月ヒトへの臨床試験を行う予定としている。(5、6日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/151172/flu-death-toll-rises-to-81
http://www.bangkokpost.com/news/local/21530/flu-pandemic-hits-provinces-city-cases-level

元公共保健大臣であるスダーラット女史が8月4日より、新型ウイルスに感染しバンコク市内のバムルンラート病院で治療を受けていることが明らかとなった。現在同病院にてタミフルを投与されており、快方に向かっている。
同女史は、消毒用のジェルを持ち歩くなど、日頃から感染予防を心がけていたという。
また、同女史は、タイ政府の新型ウイルス対策は十分ではなく、タイ国民にウイルス感染者が出ている地域を知らせるために、多数のウイルス感染者が出ている地域をRed zone area、少数の感染者が出ている地域をYellow zone areaというように、ウイルス感染者数により地域を区分すべきだと主張している。(6日付 MCOT English News、7日付 The Nation紙)
参考URL
http://enews.mcot.net/view.php?id=11181
http://www.nationmultimedia.com/2009/08/07/national/national_30109316.php
2009年8月3日 タイ保険省は、8月3日より総合病院以外の医療機関(クリニック)で新型ウイルス患者に対して、治療薬「オセルタミビル(商品名タミフル)」を無料で投与することを開始すると発表した。
同省では、投薬の遅れにより死亡につながるケースが減少すると期待している。
このプログラムでは、同省の認定を受けたクリニックで治療薬が無料投与される。
現在、バンコクでは認定医療機関は31にとどまっている(クリニックの数はバンコクで約2100、地方で約1万4900)が、今後さらに認定を受ける医療機関が増加する見通しとのことである。また同省は、認定クリニックにはそれぞれ50錠(5人分)のオセルタミビルが提供されると発表した。 (3日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/21367/govt-hands-out-free-flu-drugs
2009年8月2日 タイ保険省は、新型ウイルス感染による死亡者の多くは、慢性・先天性の疾患を有する65歳以上の老人、妊婦、及び2歳以下の子供であることを発表した。
タイ国内において現在確認されている新型ウイルス感染による死亡者65人のうち、41人が心臓、肝臓、肺、腎臓などに疾患を有していた患者、また糖尿病、癌、喘息などの疾患を持つ患者であり、そのうち3人が妊婦、何人かが肥満を呈していた患者であった。
残り24人の死亡者については、特定の疾患を有していなかったが、治療薬投与の遅れが原因で死亡したと考えられることを明らかにした。 (2日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/150875/two-main-causes-of-h1n1-deaths
2009年8月1日 タイ・チュラロンコン病院の院長であるAdisorn Patradulは、26歳女性(新型ウイルス感染者で、赤ちゃんを産んでいた)が新型ウイルス感染により死亡したことを明らかとした。 新型ウイルスに感染していた赤ちゃんは、既に回復している。(1日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/21269/infected-baby-mum-dies-of-flu
2009年7月29日 タイ政府は、この1週間で新たに21人の新型ウイルス感染による死者が確認され、累計65人になったことを発表した。
また、新たに2101人の新型ウイルスによる感染者が確認され、累計8877人となった。(29日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/150482/flu-death-toll-rises-to-65
2009年7月28日 タイ・チュラロンコン病院の院長であるAdisorn Patradulは、同病院で治療中の新型ウイルス患者が出産した赤ちゃんの感染が確認されたことを明らかにした。
この26歳の患者は、ラチャブリ県内の病院で帝王切開で出産したあと、チュラロンコン病院に移された。
母親は重度の肺炎のため危険な状態が続いているが、赤ちゃんは快方に向かっている。
同院長は、胎盤、羊水あるいは血液を通じてウイルスが胎児に入り込んだ可能性があると発表した。
また、タイ保険省は新型ウイルス感染者の死亡例のうち3割までが治療薬投与の遅れが原因で死亡したとみられることを明らかにした。(28日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/21033/thai-prenatal-flu-infection-case-details-sent-to-who
2009年7月25日 タイ政府は、タイ国内において現在10万人が新型ウイルスに感染しているが、その90%以上がmildな症状もしくは無症状であると予期していることを発表した。
また、新型ウイルスにより死亡した人の60%以上が2歳以下の幼児、年配の人、また肥満、高血圧、糖尿病などの疾患を持つ人である。(25日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/20889/thaksin-party-an-h1n1-risk-says-ministry
2009年7月23日 タイ政府は、この1週間で新たに20人の新型ウイルス感染による死者が確認され、累計44人になったことを発表した。また、新たに2307人の新型ウイルスによる感染者が確認され、累計6776人となった。(23日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/20744/ministry-reports-20-flu-deaths-in-7-days
2009年7月19~20日 タイ政府は、新型ウイルスに対するモデルワクチン(ヒト・動物双方に効果がある)が8月に準備出来ることが予測されることを発表した。製造後、ヒト及び動物双方へテストされる予定である。
また、タイ政府はフランスのワクチンメーカーから新型ウイルスのワクチンを200万接種分購入することを決めた。主に医療従事者用で、予算は6億バーツである。ワクチンは、新型ウイルス感染がピークとなると予測される12月にタイ国内へ届く予定としている。 (19日付MCOT English News, 20日付Bangkok Post紙)
参考URL
MCOT English News
http://enews.mcot.net/view.php?id=10875&t=4
Bangkok Post紙
http://www.bangkokpost.com/news/local/149516/flu-vaccine-trial-next-month
2009年7月16~17日 タイ政府は、新たに新型ウイルス感染による死者が確認され、累計26人になったことを発表した。
26例目; チョンブリー県(タイ中部)シーラーチャー郡在住の21歳の女子大学生
6月22日に高熱と喉痛を訴え、病院へ入院したが、症状の改善が見られず、7月15日に死亡した。(16日付MCOT English News、17日Bangkok Post紙)
参考URL
MCOT English News
http://enews.mcot.net/view.php?id=10832&t=4
Bangkok post紙
http://www.bangkokpost.com/news/local/149250/poll-swine-flu-scared-people

またタイ政府は、今後の感染状況を週単位で発表する方針であることを発表した。次の発表は、22日。(16日付在タイ日本大使館からのお知らせより)

また、タイ政府医薬品機構(GPO)は、WHOから新型ウイルスのシードウイルスを受け取り、タイ国内にて鼻スプレー型のワクチンを開発予定であることを発表した。(17日付Bangkok Post紙)

ワクチン開発及び輸入のTimelineは以下のどおり。
【タイ国内でのワクチン開発】
量;50万人用の100万回接種分のスプレー型ワクチン
2009年7月;WHOからシードウイルスの受け取り
2009年8月;タイ中部ナコーンパノム県にあるシラパコーン大学薬学部にてワクチンのパイロット版の製造
2009年9~11月;臨床テスト(120日)
2009年12月;テスト終了後、FDAの認可を得て、ワクチン接種開始
【輸入ワクチン】
量;10万人用の20万回接種分
2009年12月;10万回接種分ワクチンのタイ国内への導入
2010年1月;残り10万回接種分ワクチンのタイ国内への導入
2009年7月16日 タイ政府は、新たに1人の新型ウイルスによる死者が出て、累計25人となったことを発表した。
25例目; 健康に問題があった(詳細は不明)チュムポーン県(タイ南部)在住の62歳の患者
また新たに412人の新型ウイルス患者が確認され、累計4469人となった。(16日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/20280/daily-updates-on-h1n1-flu-scrapped
2009年7月14日 7月14日付Bangkok Postのウェブサイトによると、タイ政府は、新たに3人の新型ウイルスによる死者が出て、累計24人となったことを発表した。
22例目; バンコク在住の肺癌患者であった67歳女性
23例目; バンコク在住の肺癌患者であった57歳女性
24例目; サムットサーコーン県在住の喘息患者であった32歳女性
また、さらに176人の新型ウイルス患者が確認され、累計4057人となった。(14日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/148878/three-more-die-from-flu-deaths-at-24
http://www.bangkokpost.com/news/local/148888/bma-orders-closure-of-schools-nurseries
2009年7月11~13日 タイ政府は、新たに3人の新型ウイルスによる死者が出て、累計18人となったことを発表した。
16例目; アユタヤ県(タイ中部)在住の45歳男性
先週水曜日(7月8日)、肺炎、及び腎不全を呈し、県内の病院に入院後、タミフルの投与、腎の洗浄をしたが、死亡した。
17例目; ラチャブリー県(タイ中部)在住のインターネットカフェで働いていた24歳女性
心臓病と高血圧の持病を持つこの女性は、7月3日にバンコク内の病院に入院後、7月11日に新型ウイルス感染により死亡した。
18例目; ナコーンシータンマラート県(タイ南部)在住の19歳男性
この男性は人獣共通感染症の病原体であるレプトスピラにも感染していたことが確認されている。またこの男性は、新型ウイルスのアウトブレイク以来、バンコクへ訪れておらず、感染した場所、経路について現在調査中である。
また、タイ国内における新型インフルエンザウイルス感染者数が累計3555人となった。(11~13日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/148638/another-swine-flu-patient-dies-today
http://www.bangkokpost.com/news/local/148690/flu-claims-17th-victim-209-new-cases
http://www.bangkokpost.com/news/local/148709/18th-flu-death-reported
http://www.bangkokpost.com/news/local/20131/ministry-texts-message-home

また、タイ政府は、新たに3人の新型ウイルスによる死者が出て、累計21人となったことを発表した。
19例目; 7月5日に死亡が確認された13歳男性
20例目; サコンナコーン県(タイ東北部)出身の46歳女性
この女性は7月10日に高熱、咳、肺炎のため、入院したが2日後死亡
21例目; バンコク在住の53歳女性
7月1日に入院後、新型ウイルス感染のため、7月12日死亡
また新たに328人の新型ウイルス感染者が確認され、累計3883人となった。(そのうち9人が重症である。)(13日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/148796/flu-death-toll-rises-to-21
http://www.bangkokpost.com/news/local/20180/ministry-gives-flu-treatment-top-priority
2009年7月10日 タイ政府は、新たに146人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認され、累計3071人となったことを発表した。(10日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/148538/146-new-flu-cases-toll-unchanged
2009年7月9日 タイ政府は、新たに3人の新型ウイルスによる死者が出て、累計14人となったことを発表した。
12例目;バンコク在住のBang Naの腎臓疾患を持つ52歳交通警察官
13例目;マハーサーラカーム県(タイ東北部)在住の大学生
この患者は、試験を受けにチュラロンコン大学医学部に行った際、新型ウイルスに感染 したのではないかと考えられている。
14例目;6月3日以来、コーンケン県(タイ東北部)内病院で治療を受けていた17歳女性 患者は7月7日に死亡し、患者の血液を検査した結果、7月9日にH1N1陽性であることが確認された。
また新たに211人の新型ウイルス感染者が確認され、累計2925人となった。(9日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/148426/thailand-records-14-deaths-from-flu
2009年7月8日 タイ政府は、新型インフルエンザウイルス感染者が累計で2714人になったことを発表した。また、11例目となる2名の新型ウイルス感染者の死亡が確認されたことも発表した。(8日付The Nation紙)

*タイ国内における新型インフルエンザウイルス感染者推移グラフ
タイ国内における新型インフルエンザウイルス感染者推移グラフ
2009年7月7日 タイ政府は、新型インフルエンザウイルス感染者が累計で2428人になったことを発表した。また、58歳男性と8歳の女子が死亡し、新型インフルエンザによる9例目の死亡が確認されたことも発表した。(7日付The Nation紙)
2009年7月6日 タイ政府は、新たに231人(全て学生)の新型ウイルス感染者が確認されたことを発表した。これでタイ国内での新型インフルエンザ感染者数は累計2076人となった。新型ウイルス感染は、タイ国内76県中56県に広がっており、半数以上(1196人)がバンコクにて起こっている。(6日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/19736/flu-infections-jump-by-231-in-single-day
2009年7月5日 タイ政府は、ラーチャブリー県(タイ中部)在住の35歳女性が県内の病院にて、新型インフルエンザウイルスにより死亡したことが確認されたことを発表した。また、新型ウイルス陽性であるこの患者の家族6人は現在監視下に置かれている。タイ国内での新型インフルエンザウイルスによる死者は7人目となった。また、新たに134人(そのうち113人が学生)の新型インフルエンザウイルス感染者が確認され、タイ国内での新型インフルエンザ感染者数は1845人となった。(5日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/19684/woman-35-becomes-7th-thai-to-die
2009年7月3日 タイ政府は、バンコク在住の30歳男性が新型インフルエンザウイルスにより死亡したことが確認されたことを発表した。タイ国内での新型インフルエンザウイルスによる死者は6人目となった。また、新たに154人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認され、タイ国内での新型インフルエンザ感染者数は1710人となった。(3日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/breakingnews/147888/flu-death-toll-in-thailand-rises-to-6
2009年7月2日 タイ政府は、新たに83人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は1556人となった。(2日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/breakingnews/147733/83-new-influenza-a-cases-reported
2009年7月1日 タイ政府は、タイ国内で新型インフルエンザウイルス感染によって、45歳男性と15歳女性の2名が死亡したと発表した。これでタイでは5例目の犠牲者となった。また、タイ政府は新たに59例の新型インフルエンザウイルス感染が確認され、累計で1473人になったことを発表した。(1日付Bangkok Post紙)
2009年6月30日 タイ国内で新型インフルエンザウイルスの3人目の犠牲者である21歳の海軍徴集兵は、タイ中部チョンブリ県サタヒープ郡の海軍新兵訓練センターでトレーニングを受けていた。男性は、6月15日に高熱を呈したが、病院へ行くことを拒み、訓練を続けていた。そのため、症状が悪化し、6月29日朝にチョンブリ県サタヒープ郡にある病院に搬送されたが、重度の肺炎のため、間もなく死亡した。(30日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/19355/third-h1n1-death-fuels-fears-about-virus-severity

またタイ政府は、新たに84人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は1414人となった。そのうち、1390人はすでに回復している。(30日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/health/147469/84-new-flu-cases-raise-total-to-1414
2009年6月29日 タイ政府は、新型インフルエンザウイルス感染が確認されていた21歳の海軍士官学校生が死亡し、新型インフルエンザウイルスによる3人目の死亡者が確認されたことを発表した。また、タイ政府は新たに41人の新型インフルエンザ感染者が確認され、累計で1330人になったことを発表した。(29日付 Bangkok Post紙)
2009年6月28日 タイ政府は、タイにて新型インフルエンザウイルスによる死者(2人)が確認されたことを発表した。タイでの新型ウイルスによる死者は、6週間前に感染が確認されて以来初めてである。
(1例目)
心疾患の持病を持つバンコク在住の40歳女性; 6月8日にインフルエンザ様症状を呈し、また6月14日に高熱と肺炎を起こした。その後、5日間タミフルを投与されたものの、回復せず20日バンコク市内の病院にて死亡した。
(2例目)
バンコク郊外チョンブリー県在住の42歳男性; 欧州旅行から帰国後、6月18日にインフルエンザ様症状(鼻水、微熱)を呈し、翌日病院で問診を受け帰宅した。しかし、症状が悪化し、高熱、ひどい咳、肺炎のため23日入院した。人工呼吸器の装着、及びタミフルを投与されたものの、症状は回復せず、27日チョンブリー県の病院にて死亡した。(28日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/19256/h1n1-virus-claims-two-local-victims

またタイ政府は、新たに80人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は1289人となった。(28日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/147331/pm-extends-condolence-to-flu-victims
2009年6月26日 タイ政府は、新たに78人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は1132人となった。(26日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/breakingnews/147222/78-new-influenza-a-cases-reported
2009年6月25日 タイ政府は、新たに69人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は1054人となった。感染者のうち、1037人は既に回復しており、17人のみ病院にて監視下に置かれている。(25日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/breakingnews/147103/flu-cases-rise-to-1054
2009年6月24日 タイ政府は、新たに86人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は985人となった。なお感染者のうち、970人は既に回復しており、15人のみ病院にて監視下に置かれている。(24日付 Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/146991/swine-flu-cases-reach-985
2009年6月23日 タイ政府は、新たに125人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は899人となった。(23日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/breakingnews/146860/125-new-cases-of-h1n1-reported
2009年6月22日 タイ政府は、新たに69人(うち61人が学生)の新型インフルエンザ感染者を確認し、累計で774人になったことを発表した。(22日付Bangkok Post紙)
2009年6月21日 タイ政府は、新たに116人の新型インフルエンザ感染者を確認し、累計で705人になったことを発表した。(21日付Bangkok Post紙)
2009年6月20日 タイ政府は、新たに71人の新型インフルエンザ感染者を確認し、累計で589人になったことを発表した。
現在24県で新型インフルエンザが確認されており、各県名は以下のとおり。
Bangkok(349例)、Nontha Buri(82例)、Phathum Thani(63例)、Chonburi(30例)、Samut Prakarn(27例)、Nakhon Pathom(8例)、Phuket(4例)、Samut Sakhon(4例)、Chiang Mai(2例)、Trang(2例)、Roi ET(2例)、Ratchaburi(2例)、Suphanburi(2例)、Surat Thani(2例)、Nakhon Sawan(1例)、Pitsanulok(1例)、Lopburi(1例)、Songkhla(1例)、Saraburi(1例)、Khon Kaen(1例)、Chainat(1例)、Nakhon Sri Thammarat(1例)、Ayutthaya(1例)、Phichit(1例)
(20日付The Nation、Bangkok Post紙)
2009年6月18日 タイ政府は、新たに113人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。
タイではこれで新型インフルエンザ感染者は518人となった。地域別では、バンコクが最も感染者が多く(318人)、ノンタブリー県(66人)、パトゥムターニー県(58人)、チョンブリー県(29人)、サムットプラーカーン県(21人)(いずれの県ともタイ中部に位置している)の順である。(18日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/health/146384/113-new-flu-cases-raise-total-to-518
2009年6月17日 タイ政府は、新たに95人の新型インフルエンザ感染者を確認し、累計で405人になったことを発表した。今回確認された感染者の内訳は、学童88人、外国からの帰国者3人、4人がタイ国内感染者で、12名が入院している。現在、タイ・バンコクでは23の学校閉鎖をしている。(17日付The Nation、Bangkok Post紙)
2009年6月16日 タイ政府は、新たに51人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は201人となった。(16日付 Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/18526/officials-muzzled-on-h1n1
タイ政府は、新たに109人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は310人となった。(16日付The Nation、Bangkok Post紙)
参考URL
The Nation紙
http://www.nationmultimedia.com/search/read.php?newsid=30105251&keyword=influenza
Bangkok Post紙
http://www.bangkokpost.com/news/local/146134/109-new-flu-cases
2009年6月15日 タイ政府は、新たに44人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は150人となった。新たに確認された感染者の多くは学生であった。また、アメリカより帰国したチェンマイ(タイ北部に位置する都市)大学の学生の新型ウイルス感染が確認され、タイ北部で初めての感染者となった。また、タイ南部・リゾート地であるプーケットでも感染者が確認された。(15日付 Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/18471/h1n1-victim-tally-tops-150
2009年6月13日 タイ政府は新たに60人の新型インフルエンザ感染者を確認し、累計で106人の感染が国内で確認された事を明らかにした。
今回確認された感染者の内訳は、先に21人の感染者が確認されたパッタヤー地区内の3人、バンコク38人(うちインタナショナルスクールに通う学生1名)、プーケット県内1名、ソンクラー県内1名、パトゥムターニー県17名である。(13日付The Nation、Bangkok Post紙)
2009年6月11日 タイ政府は、タイ国内において2例目のヒト-ヒト感染が確認されたことを発表した。感染が確認されたのは渡航歴のない11歳男児で、その同級生13人も発熱の症状を示している。その他2例の感染が確認され、現在タイでの新型ウイルス感染者は16人となった。(11日付The nation紙)
タイ政府は、新たに30人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたことを発表した。タイではこれで新型インフルエンザ感染者は46人となった。(11日付Bangkok Post紙)
内訳
21人; タイのリゾート地・パタヤの娯楽施設で働いている従業員
4人; 先日感染が確認された11歳男児(2例目のヒト-ヒト感染例)の同級生
3人; 海外渡航者(カンボジア, シンガポール、アメリカ)
1人; アメリカから帰国した息子を空港へ迎えにいった親
1人; 先日新型ウイルスの感染が確認された患者の母親
参考URL
http://www.bangkokpost.com/news/local/145825/thailand-confirms-30-new-flu-cases
2009年6月9日 タイ政府は、新たに4人の新型インフルエンザウイルス感染者が確認されたと発表した。
10例目;アメリカより帰国した20歳女性
11例目:6月6日にアメリカからタイへ帰国した20歳女性
12例目:6月7日にアメリカからタイへ帰国した20歳女性
13例目:アメリカ及びカナダに渡航した後にタイへ帰国した31歳男性
タイでは、これで13人目の新型インフルエンザウイルス感染者となった。(9日付Bangkok Post紙)

またタイ政府は、タイから台湾へ帰国した台湾人2人が新型インフルエンザウイルスに感染していることが確認されたことを発表した。(9日付The Nation紙)
参考URL
http://www.nationmultimedia.com/search/read.php?newsid=30104706&keyword=H1N1
2009年6月7日 タイ政府は、アメリカより帰国した29歳男性がDepartment of Medical Science(タイ政府の公的検査機関)の検査により、新型インフルエンザウイルスの感染が確認されたことを発表した。タイでは、これで9人目の新型インフルエンザウイルス感染者となった。(7日付Bangkok Post紙)
参考URL
http://www.bangkokpost.com/breakingnews/145424/ninth-swine-flu-case-confirmed
2009年6月5日 タイ政府は、5月25日にアメリカからタイに帰国した49歳女性、及び海外へ渡航していない19歳の男性(49歳女性の息子)の二人とも新型ウイルスに感染していることから、タイ国内において初めてヒト-ヒト感染が起こったことを発表した。彼らはタイ国内において、6、7例目の新型ウイルス感染者となった。また、49歳女性と共にアメリカから帰国した4例目の感染者である50歳男性は、49歳女性の夫であり、この家族3人は現在監視下に置かれている。
また6月1日にアメリカから帰国した20歳女性が新型インフルエンザウイルスに感染していることが確認された。現在5人の家族と共に監視下に置かれている。(5日付Bangkok Post紙)
2009年6月3日 タイ政府は、アメリカからタイに帰国した18歳女性がDepartment of Medical Science(タイ政府の公的検査機関)で検査した結果、新型インフルエンザウイルスの感染が確認されたことを発表した。タイではこれで5人目の新型ウイルス感染者となった。(3日付The Nation紙)
2009年6月1日 タイ政府は、5月25日深夜、アメリカからタイに帰国した50歳男性がMedical Science Department(タイ政府の公的検査機関)及びSiriraj病院(Mahidol大学医学部)での検査の結果、新型ウイルスに感染していたことを発表した。タイでは4人目の新型インフルエンザウイルス感染者となった。
現在この男性は回復しているが、男性の5人の家族と共に監視下に置かれている。(1日付Bangkok Post紙)
2009年5月31日 タイ政府は、アメリカからタイに帰国した50歳女性がSiriraj病院(Mahidol大学医学部)、Chulalongkorn病院及びDepartment of Medical Science(タイ政府の公的検査機関)で検査した結果、この女性が新型ウイルスに感染していたことを発表した。タイでは3人目の新型インフルエンザウイルス感染者となった。
現在、この患者はタミフル等の処置をされて回復し、帰宅している。この患者とアメリカで同伴していた8名のうち7名がタイへ帰国し、このうち2名が呼吸器症状を示していたが初期検査ではいずれも陰性であった。また、この患者が乗っていた飛行機乗客は監視下に置かれている。(31日付The Nation紙)
2009年5月16日 チェンマイ公衆衛生局は、日本から帰国したタイ人家族(母親、子供9歳)2人が新型インフルエンザの疑いで隔離されていることを発表した。
またマヒドン大学医学部(Assoc Prof Dr Wasun Chantratita)は、季節性、トリ及び新型ウイルスを同時に検出できるキットを開発したと報告した。(16日付The Nation紙)
2009年5月13日 タイ政府は、タイ国内で新型ウイルス感染が確認された2例(メキシコからタイへ帰国した旅行者)のうち、1例がCDC、もう1例がDepartment of Medical Science(タイ政府の公的検査機関)で確定したことを発表した。タイでは初の新型インフルエンザ感染事例となった。(13日付The Nation紙)
2009年5月10日 タイ政府は、新型インフルエンザウイルス発生国から帰国したタイ人(現在は快復)の疑い例のサンプルをCDCに送り、新型インフルエンザウイルス陽性か否か確認を依頼していることを発表した。(10日付The Nation紙)
2009年5月7日 タイDLDは、豚肉等輸入制限及び国内全域にわたる豚におけるインフルエンザウイルスサーベイランスを行うことを決定した。
チュラロンコン病院は、新型インフルエンザウイルスを検査するためのRNA及びその試薬が届き、新型ウイルスの同定が可能になったことを発表した。(7日付The Nation紙)
2009年4月30日 在タイ日本大使館、Bangkok Postの報道

タイでの豚インフルエンザ感染疑い患者
4月初めに、メキシコから帰国した42歳のタイ人女性が豚インフルエンザの疑いでチュラロンコン大学病院に隔離されたが、4月29日、チュラロンコン大学病院による検査により、この患者はメキシコで発生している豚インフルエンザには感染していないことを発表した。

タイ政府の対応
4月28日、タイ政府はサナン副首相を委員長とする新型インフルエンザ感染拡大防止対策本部を設立することを決定。タイ保健省は感染地域への不要不急の渡航は延期するよう勧告した。