生物機能利用研究部門

ゲノム編集作物開発グループ

私たちは、ゲノム編集技術によってもたらされる、新しい形質を持った作物品種の開発を行っています。CRISPR/Cas9の登場により、作物ゲノムの狙った場所に変異を導入することができるようになりました。これにより、例えば天然毒素を作る遺伝子に変異を入れて、毒素の生成を抑えたジャガイモを作ることや、作物の色、成分や収量などを変えることが可能になりました。今後、変異の入れ方を工夫することで、多様な変異を作り出すことが可能です。私たちは、コムギ、オオムギ、バレイショ、野菜、果樹を中心に、従来の交雑育種法の限界を超えた、画期的な作物を作り出すことを目指しています。また、私たちは、世界が注目するトップレベルのタンパク質デリバリー技術を有しており、遺伝子組換えを使わないゲノム編集技術の開発を進めています。さらに、ゲノム編集作物の実用化を進めるためには、この技術に対する理解を社会全体で深めた上で、その成果が安心して活用される環境作りが必要だと考えています。私たちは、ゲノム編集技術についての理解を醸成するため、幅広いステークホルダーに向けた情報発信やコミュニケーション活動に取り組んでいます。

メンバー