果樹茶業研究部門

育成品種紹介

ゆうぞら

満開から130日余りで収穫される晩生の白肉モモ品種です。食味が極めて良好であることが特徴です。2013年の栽培面積は114haで、晩生種の中では最も多く栽培されています。

主要特性

  • 果実重は250~300gとなり、果実は円~扁円形、果皮の地色は白色で、果面全体に鮮やかな紅色が着生し、美しい外観を呈します。無袋栽培が可能です。
  • 果肉は溶質で締まり、樹上及び収穫の日持ち性は良好です。果汁が多く、糖度は13~14%に達し、酸味は少なく食味が極めて良好です。
  • 収穫期は、岡山県、山梨県などの産地では8月中旬から下旬、福島県では8月下旬から9月上旬です。
  • 樹性は「あかつき」に似ており、樹勢がやや強く、枝の発生が多く花芽の着生が良好です。自家結実性で、結実は良好です。

モモ品種「ゆうぞら」の果実
「ゆうぞら」の果実

モモ品種「ゆうぞら」の結実状況
「ゆうぞら」の結実状況

モモ品種「ゆうぞら」の花
「ゆうぞら」の花

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
354
(1981年7月27日)
1900年1月 1日 361
(1983年2月24日)
18
交配組み合わせ 旧系統名
白桃(はくとう)×あかつき モモ平塚66号

栽培適地

既存のモモ産地で栽培可能ですが、晩生種ですので台風の被害がみられる地域や秋の訪れが早い所は避けた方がよいと思われます。

農林認定品種(旧:命名登録品種)

登録番号:もも農林11号

登録年月日:1981年11月18日

育成担当者

吉田雅夫、金戸橘夫、京谷英壽、山口正己、西田光夫、栗原昭夫、千葉 勉

発表論文

果樹試験場報告. A, 10号, p.1-8(1983-03) : モモ新品種'ゆうぞら'について