果樹茶業研究部門

育成品種紹介

フレーバーゴールド

成熟期が満開から110日弱で収穫される中生の品種で、黄肉で香気がある缶詰用品種です。製品の品質は「缶桃5号」と同様優れていますが、「缶桃5号」より生理落果の発生が少なく、栽培しやすいです。

主要特性

  • 果実は160~200g程度で、果形は円形です。果皮の地色は黄色、着色は陽光面を中心に中程度です。
  • 果肉は橙黄色で、紅色素をわずかに着生することがあります。不溶質ですが、肉質は滑らか、多汁で、糖度は11%前後、酸味はpHで4.0前後です。生果ではやや特異な臭いを持ちますが、製品にすると良好な香りとなります。
  • 「缶桃5号」とほぼ同時期に熟する中生の缶詰用品種です。
  • 樹勢は強く、樹はやや開張します。花は単弁普通咲きで花粉を有し、自家結実性です。
  • 生理的落果は少なく、結実良好で豊産性です。

モモ品種「フレーバーゴールド」の果実
「フレーバーゴールド」の果実

モモ品種「フレーバーゴールド」のシロップ漬け
「フレーバーゴールド」のシロップ漬け

モモ品種「フレーバーゴールド」の花
「フレーバーゴールド」の花

モモ品種「フレーバーゴールド」の結実状況
「フレーバーゴールド」の結実状況

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
200
(1980年11月25日)
1900年1月 1日 218
(1982年2月 3日)
18
交配組み合わせ 旧系統名
II-S-b-9((金桃×タスカン)-10の自殖系統)×缶桃5号 もも平塚55号

栽培適地

既存のモモ産地で栽培可能です。

農林認定品種(旧:命名登録品種)

登録番号:もも農林9号

登録年月日:1980年11月21日

育成担当者

金戸橘夫、松田好祐、吉田雅夫、栗原昭夫、梶浦 実、京谷英壽、佐藤敬雄、山木昭平、原田良平、西田光夫、山口正己、垣内典夫、時田鉄二、千葉 勉、田中敬一

発表論文

果樹試験場報告. A, 9号, p.1-7(1982-03) : 缶詰用モモ新品種「フレーバー・ゴールド」について