農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第26号(2012年5月号)

目 次


1)トピックス
■地すべり災害地に職員を派遣 ~新潟県十日町市~
2)イベント情報
■G空間EXPO2012に出展 (6月21日~23日にパシフィコ横浜)
3)最新の「農工研ニュース」より
■農業用ダムを利用した小水力発電ポテンシャルの評価
4)農村工学研究所の動き
■減災・防災システムの開発・実証研究が始まります ~宮城県~
5)ズームイン
■つくばで国内最大級の竜巻発生
6)農村の草花
■日陰に見られる独特のにおいを持つ薬草 ~ドクダミ~
7)研究者の横顔
■坂田 賢(さかた さとし)

1)トピックス


■地すべり災害地に職員を派遣 ~新潟県十日町市~

5月11日に、農水省農村振興局防災課から当所に、新潟県十日町市真田甲地内で発生した地すべり災害の調査を行うため、技術支援の要請が入りました。5月15日に、企画管理部の中里裕臣上席研究員と施設工学研究領域広域防災担当の吉迫宏主任研究員を現地に派遣し、今後の対応について助言しました。

企画管理部 防災研究調整役 鈴木尚登

(調査報告)
http://www.naro.affrc.go.jp/nire/mail_magazine/files/26-01-01.pdf

2)イベント情報

■G空間EXPO2012に出展 -6月21日~23日にパシフィコ横浜-

農工研が開発した「地域資源情報管理GIS-VIMS」を出展します。この技術の開発コンセプトは、子供から女性、お年寄りまでが簡単に使え、地域の景観や生き物等の自然資源、農地や農業用水路等の施設資源、文化資源などを住民みんなで整理・共有し、パッケージ化して伝承するというものです。

当日は、農村に飛んでいった麦わら帽子をVIMS上で探すイベントを行い、機能や使いやすさをPRします。是非とも会場へ足をお運び下さい。

技術移転センター 教授 山本徳司

(関連URL)
http://www.g-expo.jp/

3)最新の「農工研ニュース」より

■農業用ダムを利用した小水力発電ポテンシャルの評価

農林水産省において小水力発電事業の制度ができて約30年が経ちました。ただし、売電価格等の問題があり、導入実績はあまりありませんでした。このような中で、2011年8月26日に、再生エネ買取法(略称)が成立し、太陽光や水力といった自然エネルギーで発電した電力は、電力会社において一定の価格で買い取ることが義務付けられました。

既設の農業用ダム、農業用水路の未利用エネルギーは約8.8万kW((財)新エネルギー財団調べ)あると推定されます。これは、一般家庭約9.5万戸分の電力に相当します。再生エネ買取り法の成立を契機に、小水力発電事業の実施に伴う様々な課題を克服しながら、農業農村の発展を後押しする力になっていって欲しいと思います。

資源循環工学研究領域 エネルギーシステム担当 主任研究員 上田達己

(関連資料)
(1)農工研ニュース第78号
http://www.naro.affrc.go.jp/nire/mail_magazine/files/26-03-01.pdf
(2)この研究成果をもっと深く理解するための4つのQ&A
http://www.naro.affrc.go.jp/nire/mail_magazine/files/26-03-02.pdf

4)農村工学研究所の動き

■減災・防災システムの開発・実証研究が始まります ~宮城県~

復興庁及び農林水産省は、東日本大震災の被災地を早期に復興し、新たな食料生産地域として再生するため、宮城県内では、「農業・農村型」の各種研究・実証地区を設けて、研究事業を実施します。そのうち、「減災・防災システムの開発・実証研究」の研究課題は、農工研が主査となる研究グループが担当実施することになりました。

現在は、契約に向けて平成24年度の研究実施計画を調整している段階ではありますが、研究の開始に先立ち、5月15日に、宮城県南部沿岸地域において復興事業を行う東北農政局と宮城県の担当者を招き、三者合同会議を仙台市で開催しました。

農工研では、この新たな枠組みを活用し、宮城県において幅広い技術支援を展開して参ります。

企画管理部 業務推進室主任研究員 亀山幸司(事務局)

(研究委託先一覧)
http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/pdf/120418-01.pdf

5)ズームイン

■つくばで国内最大級の竜巻発生

5月6日の12時から13時ごろにかけて竜巻が発生し、筑波山に程近い、つくば市北条を中心に大きな被害をもたらしました。突風被害は、長さは約17km、幅500mの帯状域に連続的に分布しており、1つの竜巻によってもたらされたことがわかりました。

当日は、上空の寒気と地表付近に流入した暖かく湿った空気によって大気の状態が不安定になっており、気象庁が行った数値シミュレーションの結果から、巨大積乱雲「スーパーセル」が発生したと推定されました。農工研においても農業施設が受けた被害を調査し、その要因を分析しています。

被災された皆様に心からのお見舞いを申し上げますとともに、亡くなられた方に心よりお悔やみ申し上げます。

農地基盤工学研究領域 農業施設工学担当主任研究員 森山英樹

(関連URL)
(1)報道発表資料:気象研究所
http://www.naro.affrc.go.jp/nkk/mail_magazine/files/26-05-01.html
(2)農業施設被災調査概要
http://www.naro.affrc.go.jp/nire/mail_magazine/files/26-05-02.pdf

6)農村の草花

■日陰に見られる独特のにおいを持つ薬草 ~ドクダミ~

梅雨入り間近の季節となり、湿った日陰に咲く真っ白い4弁の花を見かけることが多くなりました。近寄ると、独特の臭気に気付き、ドクダミの花と知れます。この白い花びらのようにみえるのは、じつは葉が変化したものであることを知っているでしょうか。

農村基盤研究領域 資源評価担当主任研究員 嶺田拓也

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/nire/mail_magazine/files/26-06-01.pdf

7)研究者の横顔

■坂田 賢(さかた さとし)

坂田さんは、大阪府出身の関西人です。もちろんタイガースファンです。それ故(?)高校から大学院までソフトボールを長く楽しまれました。このように継続して物事にあたることは研究も同じで、大学時代から現在まで灌漑排水に関するご研究を継続して実施しています。そこには、農業者にとって最適な用水の利用法や管理法を明らかにしたいとのこだわりがあります。(他己紹介:廣瀬裕一)

(自己紹介)
http://www.naro.affrc.go.jp/nire/mail_magazine/files/26-07-01.pdf

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