農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第44号(2013年11月号)

目 次

1)トピックス
■最新の研究成果(5件)をプレスリリース
■日露農業技術交流に係る調査団が農工研を視察されました
■イスラエル農業大臣が農工研を視察されました
■アグリビジネス創出フェア「LEDの夜間補光による葉菜類の大幅増収」で出展
2)農村工学研究所の動き
■第6回日韓シンポジュームの報告(NIRE-RRI)
■「農業用揚排水機の簡易な診断技術に関する研究会」を開催しました
3)水土里のささやき
■農村工学研究所内における総合気象観測システムの紹介
■農工研の技術研修紹介 ~生態系保全研修~
■農工研の技術研修紹介 ~機能診断のプロフェッショナルへ~
4)農村の草花
■大正期にアメリカからやってきた二本角の「ひっつきむし」~アメリカセンダングサ~
5)研究者の横顔

■柚山 義人(ゆやま よしと)

1)トピックス

■最新の研究成果(5件)をプレスリリース

農工研では、最新の研究成果について今年度これまでに5件のプレスリリースを行っています。詳細は、関連URLよりご覧ください。

■日露農業技術交流に係る調査団が農工研を視察されました

日露農業技術交流に係る「施設節約型の農作物灌漑技術に係る協力」調査団が10月29日に農工研を訪問し、所内研究施設を視察されました。

調査団(セメネンコ・セルゲイ ヴォルガ流域環境・開拓研究所長とドゥベノク・ニコライ 土壌改良・水資源・森林資源局 アカデミー会員指導官)は、所内において、日本の施設農業に関する研究状況と畑地灌漑技術の研究状況について各研究担当者から説明を受け、それぞれの技術について質問や意見を交わしました。

企画管理部 業務推進室主任研究員 田中良和

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/01-02.pdf

 

■イスラエル農業大臣が農工研を視察されました

Yair Shamirイスラエル農業大臣とRuth Kahanoff駐日イスラエル大使 他5名が10月29日に農工研を訪問し、所内研究施設を視察されました。

大臣らは、所内において、日本のリサクルウォーターの現状と施設農業に関する研究状況について各研究担当者から説明を受けた後園芸用ハウスの自然換気技術についての風洞実験施設を視察されました。

企画管理部 業務推進室主任研究員 田中良和

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/01-03.pdf

 

■アグリビジネス創出フェア「LEDの夜間補光による葉菜類の大幅増収」で出展

10月23~25日に東京ビックサイトで開催されたアグリビジネス創出フェアに、農工研からは「LEDの夜間補光による葉菜類の大幅増収」と題して出展しました。これは筑波大学生命環境科学研究科との共同研究成果で、通常のハウス栽培に赤色LEDの夜間補光を加えるだけで、冬ならレタスは2~3倍、シュンギクは4~5倍増収できることを紹介しました。

当日「LEDによる葉菜類の夜間補光の手引き」も簡易版のパンフレットも配布しました。この「LEDによる葉菜類の夜間補光の手引き」の残部が若干ございますので、配布ご希望の方は下記へご照会ください

問合せ先
農村工学研究所技術移転センター移転推進室 寺村
Tel:029-838-8296 Fax:029-838-7680
E-mail:iten[@]ml.affrc.go.jp
※メールを送信する際は[@]の[]をとってください。

(詳細報告)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/01-04.pdf

 

2)農村工学研究所の動き

■第6回日韓シンポジュームの報告(NIRE-RRI)

今回で6回目となる農村工学研究所(NIRE)と韓国農漁村研究院(RRI)との日韓合同シンポジュームが10月28日に、韓国義王市の韓国農漁村開発公社本部会議室において開催されました。日本側からは、水利工学研究領域中達雄領域長、水利工学研究領域高木強治上席研究員、施設工学研究領域正田大輔主任研究員、農村基盤研究領域重岡徹主任研究員の4名が参加しました。

シンポジュームのテーマは、「 老朽化した農業水利施設の保全管理」として、両国で進行している農業水利施設の老朽化に対応した安全管理の実態や研究開発状況について、意見交換を行いました。

水利工学研究領域長 中 達雄

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/02-01.pdf

 

■「農業用揚排水機の簡易な診断技術に関する研究会」を開催しました

11月12日に、農林水産技術会議事務局筑波事務所内会議室において、「農業用揚排水機の簡易な診断技術に関する研究会」を開催しました。本研究会は、全国的に老朽化が進行する農業用揚排水機への簡易な診断技術の導入をテーマに、他の研究機関や民間企業の有識者、道県土地改良事業団体連合会の管理専門指導員とともに、今後の対応の方向性を探ることを目的として開催したものです。

研究会では有識者からの話題提供、各道県土地改良事業団体連合会からの現状報告の後、総合討論を行い、潤滑油診断等の新技術を現場に適用する際の課題を抽出するとともに、具体的な取り組み方等について議論を深めました。

施設工学研究領域 施設保全管理担当主任研究員 水間 啓慈

(関連資料:研究会報告)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/02-02-01.pdf
(関連資料:潤滑油診断の説明資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/02-02-02.pdf

 

 3)ズームイン

■農村工学研究所内における総合気象観測システムの紹介

気象の長期観測データの蓄積は、地表面付近における農業水文環境の研究や圃場実験の基礎資料として必要不可欠です。農村工学研究所では、所内の観測露場における気象観測を前身の農業土木試験場(平塚)から開始し、つくば移転後は1978年から現在まで継続して行っています。
今回ご紹介する総合気象観測システムは、これまでの気象観測要素に加え、短波・長波放射量、顕熱フラックス、地温、土壌水分量の観測を新たに追加し、データ閲覧・データベース公開機能を強化した点が特徴です。観測したデータは、「農村工学研究所Web気象台」( http://150.26.59.72/ )において閲覧、データのダウンロードができますので、ぜひ一度ご覧下さい。

水利工学研究領域 水文水利担当研究員 吉田 武郎

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/03-01.pdf
 

■農工研の技術研修紹介 ~生態系保全研修~

環境との調和を配慮した農業農村整備が求められる中、現場の技術者が自分たちで生物調査をし、生態系保全の計画を立てる場面が増えています。そのため、農工研では現場のニーズに応え、本研修を開講し、農村生態系保全の考え方、調査方法、計画手法等を実践的に習得できるような研修構成としています。

毎年秋に開催し、座学から体験実習まで、質の高い教科を用意していますので是非ご利用下さい。

今年は9月30日~10月4日に開催しました。

現地実習は「生態系調査実習の模様」をご覧ください。またアフター5の様子については「感想文」をご覧ください。

技術移転センター 技術研修課教務指導チーム長 大勝 学

(関連資料:生態系調査実習の模様)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/03-02-01.pdf
(関連資料:感想文)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/03-02-02.pdf
 

■農工研の技術研修紹介 ~機能診断のプロフェッショナルへ~

農村工学専門技術研修「施設保全管理」は、農業水利施設の満たすべき機能・性能にかかる設計、診断・評価、補修・補強等に関する講義、機能診断実習、性能設計に関る試験及び演習で構成されています。例年好評の機能診断実習に加え、今年度からRCはりの破壊試験を実施しましたので、今回主に紹介させて頂きます。

実際にコンクリートを打設して様々な鉄筋量のRCはりを作成し、耐力計算や、ひび割れ破壊時の解析、比較を行いました。鉄筋量によってRCはりのたわみやひび割れの幅や大きさに差があることを実際に測定しながら講師の解説を聞くことでコンクリート構造物に関する理解もさらに深まったと思います。

来年度はさらに補修・補強の観点から試験を行うことを検討しています!
各現場でストックマネージメントを担当している皆さま、是非受講をご検討下さい!!!

技術移転センター 技術研修課教務指導チーム主査 井堀 祐司


(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/03-03.pdf
 

 4)農村の草花

■大正期にアメリカからやってきた二本角の「ひっつきむし」~アメリカセンダングサ~

つい先だってまで暑い日々が続いていたのに、急に秋が深まり初冬を迎えようとしています。こんな時期,野辺を歩くと、いろいろな実が「ひっつきむし」として衣服にくっついてきます。全国にみられる二本角のあの馴染みの「ひっつきむし」は100年ほど前に渡来してきた新参者であることを知っていましたか。

農村基盤研究領域 資源評価担当主任研究員 嶺田拓也 

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/04-01.pdf

 

 8)研究者の横顔

■柚山 義人(ゆやま よしと)

農工研のベストMC(Master of Ceremonies)です。柚山さんにかかると、堅苦しい挨拶や難解な専門用語、さらには英語までもが流暢な関西弁に変換されます。また、PTA会長を歴任され、地元ではちょっとした有名人です。多才を生かしてバイオマスの利用を推進されています。
(他己紹介:吉永育生)

(自己紹介)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/44/05-01.pdf

 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集発行】
〒305-8609 茨城県つくば市観音台2-1-6
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所
 企画管理部 情報広報課  Tel:029-838-8169