農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第74号(2016年5月号)

目次

1)トピックス
■平成28年熊本地震への対応

2)イベント情報
■ため池減災技術に関する講習会を開催
■つくばエキスポセンターに農村工学研究部門が出展

3)水土里のささやき
■農村工学研究部門の技術研修紹介

4)最新の農工研ニュースより
■ため池等の水域の底質に含まれる放射性Csからのガンマ線計測システム

5)農村工学研究部門の動き
■平成27年度農工研運営委員会を開催
■平成28年度「さなぶり」を実施

6)農村の草花
■草むらでよく見かけるこの草で勲章つくった思い出は? ~ヤエムグラ~

7)研究者の横顔
■三木 昂史(みき たかし)

1)トピックス

■平成28年熊本地震への対応

地震発生後、4月16日(土)に農研機構の臨時役員会の承認を得て「災害対策支援本部」を設置し、第1回の会合を4月18日(月)に開催しました。

そして翌19日(火)より農村振興局からの災害対策支援要請を受け、農村工学研究部門では研究職員を専門家として現地に派遣しています。

5月末時点での派遣実績はのべ49人日となっており、ため池その他の農業水利施設や農地の被災状況を踏まえつつ応急対策への助言などを行いました。

今後とも、関係機関との密接な連携を取りながら被災地への技術支援を行っていきます。

企画管理部 災害対策調整室長 鈴木尚登

2)イベント情報

■ため池減災技術に関する講習会を開催

農村工学部門では、平成28年度「ため池減災技術に関する講習会」を5月18日(水)から20日(金)の3日間、防災研究棟緊急防災対策室にて開催しました。

本講習会は、ため池減災を支援するソフトの操作実習を通じた技術習得を目的としています。

平成25年度は「ため池ハザードマップに関する講習会」として、また平成26年度からは「ため池貯水位予測ソフト」も実習対象に加えて名称を変更して実施してきました。

通算5回目となる今回は、22府県から防災担当職員と土改連職員が計31名参加しました。

企画管理部 災害対策調整室長 鈴木尚登

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/74/02-01.pdf

■つくばエキスポセンターに農村工学研究部門が出展

「見て、触って、楽しく学べる科学館」つくばエキスポセンターは、科学に興味のある子供たちで、いつも賑わっています。

そのエキスポセンターが特に賑わう夏休みをはさむ6月1日(水曜日)~9月4日(日曜日)、「サイエンスシティつくば再発見」コーナーに農村工学研究部門が出展します。

この展示では、農村工学研究部門の研究の内容や成果をお知らせするだけでなく、将来の地球を担う皆さんに、農地や農村について、身近に知って考えて頂く機会となるように、展示だけでなく楽しいイベントなども含めて企画しています。

エキスポセンターはTXつくば駅から公園の中をロケットを目指して徒歩5分、この機会につくば市探訪もかねて皆さん揃ってお越し下さい。

技術移転部 移転推進室 交流チーム 小倉 力

3)水土里のささやき

■農村工学研究部門の技術研修紹介

5月23日(月曜日)から27日(金曜日)までの5日間の日程で農村工学専門技術研修(農村防災・減災技術指導者)を開催しました。

本研修は災害に強い農村社会を形成するため、都道府県職員や都道府県水土里ネット等の職員のうち、特に農村防災施策の指導的役割をすでに担っているか、もしくは今後担うことが期待される技術者を対象とした研修で、全国の防災担当職員等18名が受講しました。

技術移転部 技術研修室教務指導チーム長 加藤 孝

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/74/03-01.pdf

4)最新の農工研ニュースより

■ため池等の水域の底質に含まれる放射性Csからのガンマ線計測システム

ため池などの水域の底質に含まれる放射性セシウム(以下、放射性Cs)濃度を計測するには、底質を採取した後、実験室にて24時間の炉乾、粉砕等の前処理が必要であり、多地点での計測はコストと時間を要します。

また、底質中の放射性Cs濃度は近接する地点でも値が大きく異なることがあります。そこで、市販のCsI検出器を応用し、放射性Csから放出されるガンマ線を現場で効率的に計測を行うシステムを開発しました。

元 水利工学研究領域基幹施設水利担当主任研究員 吉永育生

(関連資料)
(1)農工研ニュース第100号(3頁目)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/74/04-01-01.pdf
(2)この研究をもっと深く理解するための9つのQ&A
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/74/04-01-02.pdf

5)農村工学研究部門の動き

■平成27年度農工研運営委員会を開催

5月13日(金曜日)にTPK信濃町ビジネスセンター会議室で運営委員会を開催し、5名の運営委員に農工研の平成27年度業務実績の評価を受けました。

企画管理部 企画チーム長 濵田康治

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/74/05-01.pdf

■平成28年度「さなぶり」を実施

晴天に恵まれた5月23日(月)、所内の試験水田ほ場で「さなぶり」を実施しました。「さなぶり」は稲作儀礼の一つですが、皆様お聞きになったことはあるでしょうか。農工研では例年この時期に「さなぶり」を実施しています。

農地基盤工学研究領域 用水管理ユニット 進藤惣治

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/74/05-02.pdf

6)農村の草花

■草むらでよく見かけるこの草で勲章つくった思い出は? ~ヤエムグラ~

最近は、野辺で遊ぶ子どもたちの姿をほとんど見かけることがなくなりました。かつての子どもたちは、道ばたの草花や落ちていた棒きれで、何時間でも遊んでいたものです。放射状に細い葉が輪生するヤエムグラの葉も、服につけ勲章ごっごに使われました。はたしてみなさんは、この草で遊んだ覚えはおありでしょうか。

水利工学研究領域 水域環境ユニット 嶺田拓也

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/74/06-01.pdf

7)研究者の横顔

■三木 昂史(みき たかし)

三木さんは2年前に農工研に加わったニューフェイスです。三木さんに初めて会った時は、映画スター・ウォーズの『エピソード6/ジェダイの帰還』に登場するイウォークに遭遇したような、ほんわかとした一緒にいて心が和む雰囲気と頼りがいのある芯の強さを感じました。学生時代は『浸透破壊現象』の研究をしていたのですが、農工研では地域の資源エネルギーとして期待される『再生可能エネルギー』の研究に果敢にチャレンジ中です。地域の現場の皆さま、是非、三木さんを現場へ引っ張り出してあげてください。よろしくお願いいたします。

(他己紹介: 田中良和)

(自己紹介)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/74/07-01.pdf

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技術移転部 移転推進室 交流チーム