農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第92号 (2017年11月号)

目次

1)トピックス
2)イベント情報
3)新技術の紹介
4)農村工学研究部門の動き
5)ズームイン
6)こんにちは農業農村
7)農村の草花
8)研究者の横顔

1)トピックス

■『地域活性化に資する農村地域資源管理システム「VIMS」の開発』が公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会会長賞を受賞

『地域活性化に資する農村地域資源管理システム「VIMS」の開発』に至る功績が認められ、(株) イマジックデザインおよび(株) ソニックビジョンクリエイトの開発者が (公社) 農林水産・食品産業技術振興協会会長賞を受賞しました。農村地域資源管理システム「VIMS」は、平成15~H18年度にかけて官民連携新技術研究開発事業により農研機構とともに開発がすすめられた新技術であり、現在も農業農村整備の様々な場面に適応すべく改良が進められています。この受賞を励みにさらなる「VIMS」の進化に期待しています。

技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/01-01.pdf

2)イベント情報

■農研機構市民講座で当研究部門の研究者が講演 (お知らせ)

農研機構 (本部) はつくば市や東京都で市民講座を開催しています。12月の市民講座では、演題を「筑波研究学園都市を見守る農業水路ネットワーク」として、当部門水利工学研究領域 樽屋水利システムユニット長が講演を行います。

時: 平成29年12月9日 (土曜日) 10時00分~11時00分
所: 食と農の科学館 (茨城県つくば市観音台3-1-1)
参加費: 無料。どなたでも参加できます。
申込み: 農研機構の以下のURLからお申し込みください。
  (資料等準備のため、できるだけ事前申込みをお願いします。)
(申込み先)
https://pursue.dc.affrc.go.jp/form/fm/naro001/shiminkouza20171209

容:
筑波研究学園都市もいよいよアラフォー年代に突入です。この間、道路、鉄道、物流、エネルギー、情報など社会基盤のネットワークの充実が学園都市の発展を支えてきました。あまり知られていませんが、学園都市の建設以前から存在する農業水路ネットワークは、かつて産業基盤とコミュニティをつなぐ重要な役割を担い、それが現在にも通じています。今も現役で働く農業水路ネットワークが語る「学園都市40年の歴史と今」を紹介します。

お問い合わせ: 農研機構 広報課 (TEL: 029-838-8980)

(関連URL)

http://www.naro.affrc.go.jp/event/list/2017/11/078264.html

■「実用新技術講習会及び技術相談会」開催報告

11月1日 (水曜日)、当研究部門では、東京大学弥生講堂一条ホールにおいて、「実用新技術講習会及び技術相談会」(後援: 農林水産省)を開催しました。

当日は、現場の第一線で農業農村整備に携わる地方農政局や県の行政技術系職員、水土里ネット、建設会社や設計コンサルタントなど民間企業の技術者など、約250名 (うち農研機構33名) にご参加頂きました。略儀ながら、メルマガ上において、参加頂いた皆様方にお礼を申し上げます。

プログラムは、山本部門長の主催者挨拶、安部伸治本省農村振興局設計課長の冒頭挨拶、佐々木施工企画調整室長の「農業農村整備に関する新たな技術開発計画」の講演、当研究部門の技術報告として、(1)「ため池の防災支援システムの開発」、(2)「ため池氾濫解析ソフトSIPONDの開発」の発表を行いました。

さらに、研究成果15件のテーマについて、ポスターセッションでは、担当研究者と来場者が直接会話により、各技術の意見交換、その他情報交換を行いました。

技術移転部 移転推進室長 野道彰一

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/02-02.pdf

■「河北町を元気にする国立研究機関との連携フォーラム」開催 (報告)

11月11日 (土曜日) に、山形県河北町と当研究部門の共催により、標記フォーラムを開催しました。農村研究に取り組む当研究部門の3名の研究者による講演を通じて、これからの河北町における農業を核とした地域振興を地域の皆様と共に考えていく意識啓発、情報交流活動を行いました。

地域資源工学研究領域 資源評価ユニット上級研究員 唐崎卓也

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/02-03.pdf

■つくばサイエンスコラボ2017出展報告

当研究部門地域資源工学研究領域地域エネルギーユニットは、11月11日 (土曜日) および11月12日 (日曜日) につくばカピオ・大清水公園にて開催された「つくばサイエンスコラボ2017 / 科学と環境フェスティバル」に、「農村のエネルギーにふれてみよう」と題して出展しました。

地域資源工学研究領域 地域エネルギーユニット ユニット長 後藤眞宏
上級研究員 福田浩二
主任研究員 中村真人
主任研究員 折立文子
研究員 三木昂史

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/02-04.pdf

■第15回印旛沼流域環境・体験フェア出展報告

10月28日 (土曜日) ・29日 (日曜日) の二日間の開催予定でしたが、残念ながら台風22号の影響で、土曜日のみの雨がぱらぱら降る中での開催となりました。

天候のせいか例年に比べ訪問客は少なかったのですが、低平地に立地する土地柄のせいか、農業者はもちろん、土木建設業者さんや一般市民の方など幅広い層に興味を持っていただくことができました。また、展示仲間の大学生たち (東京大学、筑波大学) とも交流することができました。

技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/02-05.pdf

3)新技術の紹介

■オイル生産藻類残渣のペレット化技術

オイル生産藻類からオイル成分を抽出した後の残渣をペレット化する技術を開発しました。残留するオイル成分が原因で従来法ではペレット化が困難であった藻類残渣を、粉砕・加水後、成型・乾燥することによりペレット化を実現し固形燃料としての利用が可能となります。

技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子

(関連URL)

http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nire/2016/nire16_s07.html
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/jituyo/all/pdf/02-02-02.pdf

■農業用パイプラインの漏水位置を小型潜水艦ロボットで検出

農研機構の研究成果を動画で紹介するサイトNAROchannel (YouTube) をご存知でしょうか? そこに、施設保全ユニットが開発を進めている「農業用パイプラインの漏水位置を小型潜水艦ロボットで検出」する技術がアップされています。他の動画とあわせ、ぜひご覧ください。

技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子

(関連URL)

https://www.youtube.com/user/NAROchannel
https://www.youtube.com/watch?v=psKHIvajOpk

■知的財産情報

日東電工株式会社と農研機構が共同出願した以下の発明が、登録されました。

興味のある方は、「特許情報プラットフォーム (J-Plat Pat)」からご覧ください。

【特許番号】特許第6231144号
【登録日】平成29年10月27日 (2017.10.27)
【発明の名称】漏水防止部材、漏水防止方法および漏水防止構造

技術移転部 移転推進室交流チーム長 猪井喜代隆

(関連URL)

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/PU/JPB_6231144/FC44AABC7656908A0278E5EF9CD12DCC

4)農村工学研究部門の動き

■第10回日韓シンポジウム参加報告

第10回日韓シンポジウムが10月30日 (月曜日) ~31日 (火曜日) にRural Research Institute, KRC (Ansan City) で開催され当研究部門から白谷企画管理部長、原口農地基盤工学研究領域長、友正水田整備ユニット長、栗田農地利用ユニット上級研究員、および樽屋水利工学研究領域水利工学ユニット長が参加し、講演等を行いました。

農地基盤工学研究領域長 原口暢朗

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/04-01.pdf

5)ズームイン

■コンクリート床温室の農地扱いに向けた動き

コンクリート面の農地扱いについて農地法上の見直し議論の動きが進んでいます。農地は耕作のための土地でなくてはいけませんが、温室のコンクリート床面は移動・輸送や清掃などの作業性の向上のほか、土壌面からの湿気の遮断、蓄熱機能など栽培管理上多くの利点があるのも事実です。農地扱いになるかどうかまだ確定してはいませんが、良い機会ですので、これまで馴染みが薄い温室コンクリート床について紹介します。

農地基盤工学研究領域農業施設ユニット長 奥島里美
施設工学研究領域施設保全ユニット長  中嶋 勇

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/05-01.pdf

6)こんにちは農業農村

■自然豊かな農村工学研究部門

資源作物の「エリアンサス」をご存知ですか? 写真を見て頂ければわかりますが人の背丈の2倍以上に大きくなります。

企画管理部 企画連携室情報専門役 浜田善幸

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/06-01.pdf

■ため池百選 (3) (堺野沢ため池)

ため池百選とは、農業者の減少、高齢化の中で管理が難しくなりつつあるため池について、その歴史や多様な役割、保全の必要性を国民の皆様に理解いただく契機とするため、農業用の水源として秀でた特徴を有する全国100のため池を選定したものです。

第3回は青森県五所川原市にある堺野沢ため池をご紹介します。

堺野沢ため池は、350年前の津軽藩政時代に新田開発のため築造された農業用ため池で、現在も水田135haを潤し、津軽平野の重要な農業用水源となっています。

(農林水産省ホームページより引用)

企画管理部 企画連携室情報専門役 浜田善幸

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/06-02.pdf

7)農村の草花

■晩秋の山野に咲く黄色の小花は、まるでありがたい薬師さまのよう ~ヤクシソウ~

各地でちらほら初雪の舞う季節となりましたが、木々が葉を落とした初冬の山野にも日だまりには、ヤクシソウの小さな黄色の花がずいぶん遅くまで見られます。このヤクシソウ、薬にもなり食べることもできるありがたい草であることを知っていましたか。

水利工学研究領域 水域環境ユニット上級研究員 嶺田拓也

(関連資料)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/07-01.pdf

8)研究者の横顔

■木村延明 (きむら のぶあき)

木村延明さんは、現在、農工研で一番のニューフェイスです。農工研の研究者としては異色の経歴をお持ちで、多彩な経歴に圧倒されるところもありますが、部門内に新風を吹き込んでくれるのではないでしょうか。九州は筑豊出身とのこと。「青春の門」の伊吹信介のようにどのように大成するか楽しみな研究者です。
(他己紹介: 池山和美)

(自己紹介)

http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/92/08-01.pdf

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【編集発行】
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技術移転部 移転推進室 交流チーム