九州沖縄農業研究センター

稲育種グループ

「みなもさやか」の玄米

九州では、頻発する高温障害により水稲の玄米品質低下が問題になっています。また、トビイロウンカの飛来による減収も起きています。そこで、当グループでは、高温障害やトビイロウンカに強く、暖地に適した水稲品種の開発を目指しています。最近では開花期の高温による不稔(高温不稔)も観察されていることから、高温不稔に関係する遺伝子の解明や育種素材の開発にも取り組んでいます。主食用では、高温登熟性に優れる「つやきらり」やトビイロウンカの被害を受けにくい「秋はるか」、2026年には、高温登熟性に優れ、良食味かつ多収の「みなもさやか」を育成しました。主食用以外の用途についても、米粉パンに適した品種「笑みたわわ」、酒米品種「吟のさと」などの品種を育成しており、これらのさらなる改良や新たな特性を持つ品種開発を進めています。品種開発は、交配・選抜・評価を繰り返しながら10年前後の時間をかけて進めていくプロセスですが、同時並行で複数の目標を設定し、多数の材料を選抜評価することでニーズに応じた品種開発に取り組んでいます。

高温による不稔症状
トビイロウンカ抵抗性が優れる品種「秋はるか」(手前)と坪枯れした弱い品種(奥)

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