九州沖縄農業研究センター

九州沖縄農業試験研究の成果情報

クマモトネグサレセンチュウに対する数種植物の密度低減効果

要約

ハブソウ、らっかせい、かんしょ、アフリカンマリーゴールド、フレンチマリーゴールド、野生エンバクの6種植物は、約3ヶ月間栽培することで無処理に比べクマモトネグサレセンチュウの密度をより低減する。特にらっかせいやかんしょで低減効果が高い。

  • キーワード: キク、クマモトネグサレセンチュウ、対抗植物、密度低減効果
  • 担当: 宮崎総農試・生物環境部
  • 代表連絡先: Tel:0985-73-6448
  • 区分: 九州沖縄農業・病害虫
  • 分類: 技術・参考

背景・ねらい

宮崎県北・西諸県郡内のキク栽培ほ場で2003年クマモトネグサレセンチュウの生息が確認された。本地域では、このクマモトネグサレセンチュウが発生するほ場とキタネグサレセンチュウの発生するほ場が混在し、西諸県地域では両種が混発するほ場もある。そこで両種の密度低減に有効な植物を明らかにし、防除対策の参考に資する。

成果の内容・特徴

  • ハブソウ、らっかせい、かんしょ、アフリカンマリーゴールド、フレンチマリーゴールド、野生エンバクの6種を約3ヶ月間栽培することで、キク連作や無処理に比べてクマモトネグサレセンチュウの密度をより低減できる。(図1)
  • ハブソウ、らっかせい、かんしょ、アフリカンマリーゴールド、フレンチマリーゴールドの5種は、後作に栽培するキクの根のクマモトネグサレセンチュウによる被害を軽減する。(図2)
  • らっかせい、かんしょでは後作のキク栽培終了後もクマモトネグサレセンチュウの密度を低く抑える。(図3)

成果の活用面・留意点

  • 供試植物はいずれもキタネグサレセンチュウの対抗植物である。
  • 根中の線虫数調査は行っていない。
  • 今後、ほ場試験での効果確認と殺線虫剤との比較が必要である。

具体的データ

図1

試験1 耕種概要図2

試験2 耕種概要図3 

 試験2 耕種概要

 

その他

  • 研究課題名: 花き類の不詳病害虫及び生理障害等の原因解明と防除技術の開発
  • 予算区分: 県単
  • 研究期間: 平成15~17年度