要約
シークヮーサーの用途別収穫適期は、青果用(料理用)は8~9月、加工用(ジュース等の原料用)は10月~12月、生食用は1月が適している。
- キーワード: シークヮーサー、用途別、収穫時期、青果用、加工用、生食用
- 担当: 沖縄農研・名護支所・果樹班
- 代表連絡先: Tel:0980-52-0052
- 区分: 九州沖縄農業・果樹
- 分類: 技術・参考
背景・ねらい
シークヮーサーは青果用(料理用)、加工用(ジュース等の原料用)、生食用として利用されているが、収穫時期は慣習的に決められている状況である。そこで、経時的に果実品質を調査し、それぞれの用途に応じた収穫適期について検討する。
成果の内容・特徴
- 青果用(料理用)は、規格外である28mm以下、38mm以上の果実割合が少なくクエン酸含量が5%以上ある8月~9月の果実が適している(図1、図2)。
- 加工用(ジュース等の原料用)は果実肥大が進み収量が高くなる10月~12月の果実が適している(図3)。
- 生食用は糖酸比が最も高く、食味が良くなる1月以降の果実が適している(図2)。しかし、1月収穫は次期の着花数、着果数が大幅に減少し、収量が減少する(表1、図3)。
成果の活用面・留意点
- シークヮーサー出荷規格作成の参考資料として活用する。
- 取り木苗の5年生樹を用い、裁植密度は3m×2.5mの133樹/10aで行った。
- 施肥はみかん専用1号(10-6-8)14kg/10aを1月、3月、5月、7月、9月の5回均等に施用し、樹冠下は防草シートで被覆した。
- 生食用として1月収穫を行う場合は次期の減収を避けるため、青果用(料理用)や加工用(ジュース等の原料用)として樹勢に応じて計画的に収穫を行い、着果負担の軽減を図る。さらに予備枝設定等により樹勢維持に努める必要がある。
具体的データ
(粟國 佳史、比嘉 淳)
その他
- 研究課題名: 沖縄県北部特産果実等の高品質安定生産技術の確立
- 予算区分: 受託(沖縄対応特別研究)
- 研究期間: 2007~2009年度
- 研究担当者 :粟國 佳史、比嘉 淳、瑞慶山 浩