要約
早生、普通ウンシュウの隔年交互結実栽培の遊休年の夏季せん定は、樹高の高低にかかわらず数種のエンジン付きヘッジトリマーの中では、背負い式のヘッジトリマーで作業負担が小さい。
- キーワード: 隔年交互結実栽培、夏季せん定、ヘッジトリマー、作業負担、軽労働
- 担当: 佐賀上場営農セ・研究部・畜産果樹研究担当
- 代表連絡先: Tel:0955-82-1930
- 区分: 九州沖縄農業・果樹
- 分類: 技術・普及
背景・ねらい
隔年交互結実栽培では遊休年の盛夏期にせん定を実施し、次年度の結果枝を確保する。省力化のためにエンジン付きヘッジトリマーによるせん定により作業時間の短縮は図れるが、重く操作しづらく重労働である。そこで、より労働負担の少ないヘッジトリマーを選定する。
成果の内容・特徴
- エンジン付きヘッジトリマーを用いて樹冠頂部から45°程度の角度で直線的に刈り込む夏季せん定は、樹高の高低にかかわらず背負い式ヘッジトリマーが最も心拍増加率、作業負荷が小さい(表1、表2、表3、図1、図2)。
- 上肢の作業姿勢でAC評価が低く負担が小さいのは、いずれの樹高でも背負い式ヘッジトリマーである(表4)。
成果の活用面・留意点
- 労働負担評価は岩手県農業研究センターで作成した方法(八重樫2001)で、作業姿勢評価はOWAS (Ovak's Working Analyzing Posture System)法(Stoffert 1985)を用いた。
- 背負い式ヘッジトリマーはエンジン部からワイヤーシャフトが繋がっているので、従来の樹型では操作性が悪くなる。
- 幼木には短ヘッジトリマーの操作性が優れている。
具体的データ
その他
- 研究課題名: 上場土壌の特長を生かした完熟みかん生産技術の確立
- 予算区分: 県単
- 研究期間: 2003~2007年度