要約
新芽発生株に長日処理を行うことで秋季の花茎発生率を高めることができる。さらに、花茎発生した株に対し、冬季の夜間最低温度を従来の15℃から、7.5℃まで下げることで、春季に出荷することができ、切り花品質は向上する。
- キーワード: オンシジウム、切り花、長日処理、夜間最低温度、春出し
- 担当: 福岡農総試花き部・花き栽培チーム
- 代表連絡先: Tel:092-922-4958
- 区分: 九州沖縄農業・野菜・花き
- 分類: 技術・普及
背景・ねらい
オンシジウム切り花における周年安定生産技術の確立が望まれている。なかでも需要が多い春季に出荷するため、長日処理や冬季の夜温管理による開花調節技術を確立する。
成果の内容・特徴
- 新芽発生株に長日処理(夜明け前および日没後に電照して16時間日長、または22時~2時までの深夜4時間電照)を行うと、秋季の花茎発生率を高めることができる(表1)。
- 秋季に花茎発生した株に対し、冬季の夜間最低温度を慣行の15℃から、7.5~10℃に下げることで、開花を春季に遅らせて出荷することができ、さらに切花品質も向上する(表2)。
成果の活用面・留意点
- オンシジウム切り花の春出し栽培技術として活用できる。
- 花茎発生前の株では、夜間最低温度は15℃以上を保つようにする。
具体的データ
(福岡県農業総合試験場)
その他
- 研究課題名: オンシジウム切り花の周年安定生産技術の確立
- 予算区分: 県単
- 研究期間: 2007~2009年
- 研究担当者: 中村 知佐子、國武 利浩、谷川 孝弘、松野 孝敏