要約
夏秋小ギク早期発蕾の抑制は、親株の遅植えと2回以上のエセフォン散布により可能である。梅雨時期の雨よけと高温時の植物頭上からの散水は切花品質を向上させる。
- キーワード: 夏秋小ギク、早期発蕾、エセフォン、雨よけ、頭上散水
- 担当: 沖縄農研・野菜花き班
- 代表連絡先: Tel:098-840-8506
- 区分: 九州沖縄農業・野菜・花き
- 分類:技術・参考
背景・ねらい
沖縄県における平張防風施設でのキク栽培は全作付け面積の10%を越え、生産農家は、施設の有効活用を図るため、夏秋ギクを導入した夏季の切り花生産等を望んでいる。沖縄県での夏秋ギク栽培は、早期発蕾や収穫前の枯れ上がり、開花が不安定であるなど多くの問題を持っている。これらの問題を解決し、安定した切り花生産を可能にする技術を開発する。
成果の内容・特徴
- 夏秋小ギク早期発蕾の抑制は、親株への2~3回の100ppmエセフォン散布と、親株を老化させないよう遅植えし、親株養成期間を短縮することで可能となる(表1)。
- 梅雨時期の雨よけと高温時の植物頭上からの散水を行うと、立ち枯れ、成長後の枯れあがり、褐斑病が減少し、CO2交換速度および葉面積が増加するため、切花品質および商品化率が向上する(表2)。
成果の活用面・留意点
- エセフォンの散布濃度や散布量が多すぎると、株がロゼット化し採穂が困難になるので注意する。
具体的データ
(沖縄県農業研究センター)
その他
- 研究課題名: 耐風性施設における夏秋ギクの栽培技術の確立
- 予算区分: 県単
- 研究期間: 2007~2009年度
- 研究担当者: 関塚 史朗、宮城 悦子