要約
大豆後作に早生タマネギ「七宝早生7号」を栽培する場合、大豆の茎葉をすき込んでも移植機の作業性や収量には影響がない。また、9月下旬に播種し、12月中旬に移植した場合の収量は5t/10a程度である。
- キーワード: 早生タマネギ、大豆後作、移植期
- 担当: 長崎総農林試・作物園芸部・野菜科
- 代表連絡先: Tel:0957-26-3330
- 区分: 九州沖縄農業・野菜・花き
- 分類: 技術・参考
背景・ねらい
需要動向に即した米の計画生産を進める中、転作作物として大豆の生産拡大に取り組んでいるが、大豆-野菜の輪作体系が確立されていない。そこで機械導入による省力栽培が可能で、本県で古くから栽培実績があるタマネギを選定し、特に出荷数量の85%を占める早生種の定着化技術を検討する。
成果の内容・特徴
- 半自動型乗用移植機によるタマネギ苗の移植作業時間や欠株率は、大豆「フクユタカ」を11月上中旬に収穫し、その茎葉を11月中旬までにすき込み、マルチを被覆した場合、大豆の茎葉を除去した場合と同等である(表1)。
- 早生品種「七宝早生7号」の収量は、大豆の茎葉をすき込んでも茎葉を除去した場合と同等である(図1)。
- 収量および大玉階級の割合は、移植期が遅くなるほど低下するが、9月下旬に播種した苗を12月中旬に移植した場合の収量は5t/10a程度である(表2、図2、図3)。
成果の活用面・留意点
- 転作地における大豆後作でのタマネギ栽培に活用できる。
- 本情報の施肥量は10a当たりN:P2O5:K2O=25:20:20(kg)である。
具体的データ
その他
- 研究課題名: 大豆・野菜体系による転作水田の持続的高度利用技術の確立
- 予算区分: 県単
- 研究期間: 2003~2007年度