要約
促成ピーマンにおいて炭酸ガス施用を行うと、主枝節数が多くなり、生育後半の主枝及び1次側枝着生の収穫果が多くなり増収する。また、石果や奇形果の発生も軽減される。
- キーワード:促成ピーマン、炭酸ガス施用、生育、収量、石果、奇形果
- 担当:宮崎総農試・野菜部
- 代表連絡先: Tel:0985-73-2332
- 区分:九州沖縄農業・野菜・花き
- 分類:技術・参考
背景・ねらい
低温期の施設栽培は午前中の換気時刻が遅く、光合成能力の高い時間帯の温室内の炭酸ガス濃度が著しく低下する問題がある。ピーマンのような高温管理を好む品目はその影響を受けやすい。
そこで、日の出からの温室内への炭酸ガス施用が促成ピーマンの生育、収量および品質におよぼす影響を検討する。
成果の内容・特徴
- 炭酸ガス施用により主枝の節間長が短くなり、節数が多くなる(表1)。
- 新梢着生果実の収量は同等だが、主枝および1次側枝の収穫量が多くなり、3月以降の収量が11~13%増収する(図1、図2)。
- 石果、奇形果の発生が軽減され、A品率が向上する(表2)。
成果の活用面・留意点
- 同性能の温風暖房機および同程度の肩部自動開閉装置を有した間口6m、奥行き10mの単棟ビニールハウス内での結果である。
- 施用した炭酸ガスは液化炭酸ガスである。
具体的データ
その他
- 研究課題名:主要な施設果菜類における炭酸ガス施用効果の明確化および効率的炭酸ガス施用法
- 予算区分:県単
- 研究期間:2006~2009年度
- 研究担当者:藺牟田真作、力武弘、深田直彦、黒木利美、渡司照久