要約
小輪系アスターの杉皮培地養液栽培において、「ステラトップローズ」、「ステラディープローズ」、「松本ローズ」、「セレネスカーレット」、「シエナカーマインレッド」、「松本パープル」、「シエナホワイト」は萎ちょう病に罹病しにくい品種である。
- キーワード:小輪系アスター、養液栽培、連作、品種、萎ちょう病、フザリウム
- 担当:宮崎総農試・花き部
- 代表連絡先: Tel:0985-73-7094
- 区分:九州沖縄農業・野菜・花き
- 分類:技術・参考
背景・ねらい
杉皮培地を用いた小輪系アスターの養液栽培において、連作するとフザリウム菌による萎ちょう病の発生が問題となっている。そこで罹病しにくい品種の検討を行う。
成果の内容・特徴
- 杉皮培地を用いた小輪系アスターの養液栽培において、萎ちょう病に罹病しにくい品種が明らかになった。
- 赤系及び白系品種に比べて青系品種の発病率及び枯死株率が高く、「セレネパープル」及び「セレネブルー」では50%以上が枯死する(表1)。
- 赤系品種では「ステラディープローズ」の開花が5月12日と最も早く、「松本ローズ」の開花が5月31日と最も遅い。切花長は全ての品種で70cm以上の長さになり、開花が遅くなるほど切花長が長くなる。青系品種では「ステラトップブルー」の開花が5月15日と最も早く、「セレネパープル」、「セレネブルー」の開花が5月27日と最も遅い。切花長は全ての品種で70cm以上になる。白系品種では「ステラホワイト」が5月11日に開花し、「シエナホワイト」に比べて開花が11日早い。切花長は「シエナホワイト」が83.7cmだったのに対し、「ステラホワイト」は57.2cmと短い(表2)。
成果の活用面・留意点
- 小輪系アスターを1度作付けしたボラ入り杉皮(杉皮7:ボラ3)培地を用い、園試処方を基にEC1.5で養液栽培を行った結果である。
- 定植時のフザリウム菌密度は深さ5cmの培地では培地1g当たりの菌数が8.7×103、深さ10cmでは7.0×103であった。
具体的データ
その他
- 研究課題名:ホームユース需要に対応した切花栽培技術の確立
- 予算区分:県単
- 研究期間:2006~2010年度
- 研究担当者:本田由美子、福元孝一