要約
スイートピー「ローズピンク」の場合、1時間処理ではSTS濃度0.2mM、6~7時間処理では0.1mM、18~22時間処理では0.05mMで最も日持ち日数が長くなる傾向にある。
- キーワード:スイートピー、前処理、STS
- 担当:宮崎総農試・生産流通部
- 代表連絡先: Tel:0985-73-2123
- 区分:九州沖縄農業・野菜・花き
- 分類:技術・参考
背景・ねらい
スイートピーの前処理にはSTS(チオ硫酸銀錯塩)の使用が不可欠であるが、その方法が産地や生産者によって異なっているのが現状であり、そのことが品質面におけるバラツキの要因の一つと考えられる。そこで、スイートピーにおける適切なSTS前処理方法の確立を目指す。
成果の内容・特徴
- 前処理時間が1時間の場合、STS濃度0.2mMで最も日持ち日数が長くなる傾向にある(表1、図1)。
- 前処理時間が6~7時間の場合、STS濃度0.1mMで最も日持ち日数が長くなる傾向にある(表1)。
- 前処理時間が18~22時間の場合、STS濃度0.05mMで最も日持ち日数が長くなる傾向にある(表1、図1)。
成果の活用面・留意点
- 本成果は、品種は「ローズピンク」を用い、原液濃度0.2MのSTS剤(商品名:クリザールK-20C)を単独使用した場合のものである。
- STSの吸収不足が原因であると思われる落花が前処理1時間・STS濃度0.1mMで、吸収過剰が原因であると思われるがく及び花梗の褐変が前処理18~22時間・STS濃度0.2mMで見られる場合がある。
- 収穫前数日間の天候及びハウス内環境(温度、湿度など)が日持ちの長短に影響を及ぼす場合がある。
具体的データ
その他
- 研究課題名:「切り花といえば宮崎」と評価される品質保持技術の開発
- 予算区分:県単
- 研究期間:2007年度(2005~2007年度)
- 研究担当者:藤原明紀、安藤孝、藤田和也