要約
トウガンの地這い栽培を立体栽培することにより、「交配作業」と「収穫作業」における労働姿勢の改善が図られる。
- キーワード:トウガン、労働姿勢、地這い栽培、立体栽培、OWAS法、交配作業、収穫作業
- 担当:沖縄農研セ・宮古島支所
- 代表連絡先: Tel:098-072-3148
- 区分:九州沖縄農業・野菜・花き
- 分類:技術・参考
背景・ねらい
トウガンの地這い栽培は管理・収穫作業など腰を屈めた姿勢で行うため足腰に大きな負担がかかる。そのため管理作業中の作業姿勢の改善が求められている。近年、その対策として立体栽培が行われはじめている。しかし、立体栽培による作業姿勢の改善効果は明らかではない。そのため、今回は両栽培法に共通する作業である「交配作業」と「収穫作業」の労働姿勢についてOWAS法を用い分析し、立体栽培による作業姿勢の改善効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
- 両栽培法の「交配作業」についてOWAS法により作業姿勢を分析したところ、地這い栽培では雄花探索と雌花探索においてAC3が検出される。しかし、立体栽培ではAC1のみが検出され、改善が必要とされる作業姿勢は検出されない(表1)。
- 両栽培法の「収穫作業」についてOWAS法により作業姿勢を分析したところ、地這い栽培ではすべての作業コードにおいてAC3が検出され、立体栽培においても収穫と運搬においてAC3は検出される。しかし、立体栽培のAC3の合計値は地這い栽培に比較して低い値を示す(表2)。
- 両栽培法の「交配作業」および「収穫作業」について総合的に判定したところ、立体栽培は地這い栽培に比較して労働姿勢が改善された栽培法であると評価される(表3)。
成果の活用面・留意点
- 本成果は、トウガンの立体栽培により交配作業と収穫作業の作業姿勢が改善されることを明確にしたものであり、トウガン栽培を推進する上で有効な資料として活用できる。
具体的データ
その他
- 研究課題名:立体栽培と地這い栽培の交配作業と収穫作業における労働姿勢の比較
- 予算区分:県単
- 研究期間:2007~2008年度
- 研究担当者: 屋良利次、大石毅、棚原尚哉、宮城聡子、與座一文、伊志嶺弘勝、伊山和彦、新里武彦