農業環境研究部門

化学物質動態グループ

土壌には作物の生育に不可欠な養分元素が多く存在する一方で、ヒ素やカドミウムなど、食の安全の観点から作物中濃度の低減が求められる有害元素も含まれています。化学物質動態グループでは、土壌中における化学物質の動態と作物による吸収との関係に着目するとともに、作物の有害元素吸収に関わる遺伝的要因の解析を進めています。これらの知見を基盤として、主食であるコメを中心に、有害元素低減技術の開発に取り組んでいます。
近年、気候変動をはじめとする栽培環境の変化が、作物中の元素濃度に影響を及ぼす可能性が国際的に指摘されています。このような背景を踏まえ、本グループでは、気象条件を考慮したコメ中ヒ素濃度予測モデルを構築するとともに、遺伝子解析に基づく低ヒ素系統の育成、水管理、資材施用を組み合わせた実効性の高い対策技術の確立を目指しています。これらの科学的根拠に基づく技術開発を通じて、安心につながる食料生産への貢献を図ります。

コメ中有害元素低減のための圃場試験

メンバー