生物機能利用研究部門

遺伝子組換え農作物・食品ハンドブック

QII- 1 これまでに開発された遺伝子組換え農作物と開発中の遺伝子組換え農作物等にはどのようなものがあるのですか?

Answer1

現在、実用化されている代表的な遺伝子組換え農作物は、『除草剤の影響を受けない性質』や『害虫に強い性質』を導入したものです。ダイズ、トウモロコシ、ナタネ、ワタ、バレイショ、アルファルファ、テンサイ、ナスなどが実用化されています。また、ウイルス病に強いパパイヤもハワイ島で商業栽培されています。さらに、コムギ、オオムギなど、多くの農作物で、研究・開発が進められています。

Answer2

世界的に栽培が多いのは、除草剤耐性ダイズ、害虫抵抗性トウモロコシ、害虫抵抗性ワタ、除草剤耐性ナタネなどです。近年は、複数の除草剤耐性遺伝子と害虫抵抗性遺伝子を同時に持つトウモロコシやワタなどの利用が増えています。

Answer3

そのほか、色変わりの花きとして、青色色素を作らせる性質を持たせたカーネーションやバラも商品化されています。

Answer4

現在開発中の遺伝子組換え農作物としては、世界の食料問題の解決に向け、収量性の高い農作物や、乾燥地などの不良環境でも生育する植物などの開発が進められています。

Answer5

さらに、私たちの健康に役立つ成分を高めた農作物の開発も進んでいます。我が国では、健康の増進を図るための機能性成分を高めたイネなどの研究が実用化に向けて進められています。