生物機能利用研究部門

昆虫制御技術グループ

食料の安定的な生産を保つためには、害虫防除は必要不可欠な技術です。しかし、既存の化学農薬に依存した害虫の防除では、農薬が効かない害虫の出現や生態系の破壊を招く恐れがあります。食料の安定的な生産と、環境に対する影響を低減した持続可能な農業を両立するためには、害虫だけに効く農薬や、微生物や植物などの機能を十分に活かした"環境にやさしい"害虫制御技術の開発が急務です。そこで、当研究グループでは以下のような研究を進めています。

  • 害虫だけに効いて他の生態系に対する影響が低い農薬を民間企業と共同で開発するため、害虫だけが持つ特定のタンパク質に効く農薬候補化合物の創出や、RNA干渉を利用して害虫の遺伝子だけに効く革新的な害虫防除技術の開発を進めています。
  • 化学農薬を出来るだけ使わず、有機農業で使用することが出来る害虫制御技術を新たに開発するため、微生物や植物が持つ機能を最大限に利用して、害虫の繁殖や行動を制御する"環境にやさしい"害虫制御技術の開発を進めています。

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