果樹茶業研究部門
不知火(しらぬひ)
果実の大きさは230g程度、デコ(カラー)を有する倒卵形のカンキツ品種です。果皮はやや粗いですが、剥皮性は良いです。果肉は橙色で柔軟多汁、じょうのう膜はやや薄く、食べやすいです。熟期は2月中旬から3月上旬です。
主要特性
- 果実の大きさは230g程度、デコ(カラー)を有する倒卵形のカンキツ品種です。
- 果皮はやや粗いですが、剥皮性は良いです。果肉は橙色で柔軟多汁、じょうのう膜はやや薄く、食べやすいです。
- 熟期は2月中旬から3月上旬です。糖度は14~16度、クエン酸含量は1.0~1.2%となり、食味良好です。
- 乾燥が激しい年は減酸が遅れるため、積極的に灌水を行うなど減酸を促進する対策をとる必要があります。結果期にはいると樹勢の低下が問題になることが多く、この解決に向けて現在根部の生育との関連 から精力的に研究されています。
- 減酸の進み具合によっては収穫後の貯蔵期間が長期にわたるため、腐敗果発生防止等貯蔵管理技術が重要です。
- この品種は、農林登録、品種登録はされていません。
「不知火」の果実
「不知火」の結実状況
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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この品種は、種苗法による品種登録制度が行われる前に育成した品種です。 |
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交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
清見×中野3号ポンカン(きよみ×なかの3ごうポンカン)・・・交雑年:1972年 |
育成担当者
奥代直巳、高原利雄、松本亮司、山本雅史、内原 茂、七條寅之助、石内傳治、生山 厳
発表論文
- 農山漁村文化協会(1999), デコポンをつくりこなす, 河瀬憲次編著
- 果実日本47(8):p14-15(1992), 新品種の栽培技術「柑橘・不知火(デコポン)」, 重岡 開