農村工学研究部門

施設保全グループ

施設保全グループは、農業生産を支える水を過不足なく農地に届ける頭首工、開水路、パイプライン、ポンプ設備等の農業水利施設を対象として、これら施設の劣化状態を診断する技術や、長期間の供用により失われた機能・性能を回復させる補修・補強技術、生物生息環境の維持に貢献する技術、変質した環境が水管理等に及ぼす影響の評価・軽減技術など、施設の保全管理に関する研究開発を幅広く行っています。これまでに、潤滑油によるポンプの劣化兆候診断技術、パイプラインの漏水の有無とその位置を検出するカプセル型漏水探査ロボット、農業水路における魚類調査・評価マニュアルや評価用計算プログラムなどを開発しています。

2021年度からスタートした第5期中長期計画では、「農業インフラのデジタル化及び地域・環境分析に基づくストックマネジメント技術の高度化」を研究テーマとしています。農業水利施設の診断・補修計画・補修工事・保全管理の各段階における様々な情報をデジタル化し、デジタルトランスフォーメーションによりインフラマネジメントの効率化を図る技術開発、環境配慮をキーワードとした施設保全技術など、新たな研究にも着手いたします。

表層透気試験による表面含浸材の評価

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