農業機械研究部門

施設園芸生産システムグループ

近年、大規模化が進む施設園芸においては数十名を超える従事者によって作業管理が行われており、人件費の生産コストに占める割合は大きく、作業の効率化による経営改善が求められます。そこで、当グループでは施設園芸における栽培・労務管理の効率化を目的として、人工知能技術活用の基盤技術となる施設園芸のためのオープンプラットフォームを構築します。構築に当たっては、農業データ連携基盤(WAGRI)との連携を視野に、生産現場で取得される様々なデータを連携・出力・利用可能なフレームワークの開発・実装を進めます。関連して、施設内の作物体を隈なく撮影し収穫可能な果菜類を自動で計測する生育情報診断システムを開発しています。本システムでは、深層学習を活用して果実の位置と熟度を特定し、日ごとの収穫データ(果実数、重量、作業時間)を予測することで適切な労務管理を実現します。さらに、本システムを活用した生育管理の完全無人化を目指して、収穫をはじめ複数の作業工程に適用可能なマルチタスク対応のモジュール型ロボットシステム基本形の構築を推進します。

果菜類の生育情報診断システム

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