農業機械研究部門

協調安全システムグループ

農業では、形状、地耐力等のほ場条件、降雨や薄暮等の気象条件、粉塵等の作業条件、収量や倒伏等の作物条件の下で作業が行われます。そのため、農業機械の使用条件は極めて多様であり、かつ時々刻々と変化します。現状では、これらの条件変化への対応の多くが作業者による操作や調整を通じて行われており、また、選別などの作業の一部を人が機械上で行うことで、柔軟な対応を可能にしている場合もあります。一方で、このような人の能力や注意力に頼ったシステムが農作業事故の多発の一因ともなっています。そのため、事故ゼロを目指すためには、機械が環境や作業者の状態と協調して動作することにより、作業者が少ない負担で安全に作業できる状況を作り出すことが重要です。協調安全システムグループでは、このような「協調安全」の考え方を取り入れ、新たな安全装置・安全システムの開発を行います。また、新たに開発されるロボット農機・自動化農機が実作業での安全性が確保されるよう、各種センサの適応範囲の評価を行うとともに、多様な環境下での安全性を補完するシステムの開発やほ場基盤の整備要件の解明にも取り組みます。

ロボットトラクタ用カメラセンサの逆光適応性試験

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