九州沖縄農業研究センター

有機物の地域内循環

堆肥の散布環境に対する関心が高まり、環境負荷の少ない農産物生産システムの開発が期待されています。九州沖縄農業研究センターでも有機物を地域内で循環させることで環境負荷が少なくなり、さらに作物の生産にも役立つような試験研究を行っています。
ここでは、地域内の畜産農家と耕種農家の"耕畜連携"の仲介に役立ち、地域内の有機物循環にも貢献できると期待される最近の研究トピックスを紹介します。

掲載トピックス

  • 堆肥脱臭による臭気低減化と窒素付加堆肥の製造
    畜産経営では、ときに堆肥の悪臭が問題となることがあります。
    このトピックスでは堆肥の悪臭を減らすだけでなく、その成分を活用して窒素付加堆肥を製造するための試験研究を紹介いたします。
  • 窒素付加堆肥の利用
    窒素付加堆肥を使った場合、従来の慣行栽培と比較してどのような特徴があるのか...
    このトピックスではニンジンやレタスなどで試験栽培した結果を紹介いたします。

用語の説明

  • 窒素付加堆肥
    堆肥脱臭技術で生産された窒素濃度が高められた堆肥。
    高窒素濃度堆肥と呼ばれることもある。
  • 成分調整型堆肥
    作物に合わせて肥料の含有成分量を調整し、さらに作物が必要とする時期に肥料成分が吸収されるようにつくった有機質肥料。家畜ふん堆肥を主体に調整している。従来の堆肥よりも養分バランスも良く、また、散布で扱いやすいなどのメリットがある。
  • 耕畜連携
    家畜を飼育している畜産農家が稲や麦、野菜などを栽培している耕種農家に堆肥を供給したり、その反対に耕種農家が飼料作物や敷わらなどを畜産農家に供給するなどのような形で、耕種農家と畜産農家が連携すること。
    良質の堆肥が耕畜連携の鍵になることが多い。