生物機能利用研究部門

遺伝子組換え農作物・食品ハンドブック

QV- 1 遺伝子組換え食品の人への安全性は、どのように確認しているのですか?

Answer1

「遺伝子組換え食品は、内閣府食品安全委員会と厚生労働省による安全性審査を受けることが義務付けられています。遺伝子組換え農作物を食品として利用する場合、厚生労働大臣が定めた食品としての安全性を審査する手続きを経ることが食品衛生法で義務付けられています。

Answer2

食品安全委員会では、純粋に科学的な見地から食品安全性の評価を行っています。遺伝子組換え食品の安全性の評価は、食品安全委員会が検討し、決定した評価基準、評価の考え方などに基づき行われます。現在、種子植物の場合の安全性の評価基準、評価の考え方などが「遺伝子組換え食品(種子植物)の安全性評価基準」、「遺伝子組換え植物の掛け合わせについての安全性評価の考え方」として決定されています。安全性審査では、申請者が提出した安全性評価の詳細な資料について、その評価が本当に正しいものであるか専門家によって厳しく審査されます。

Answer3

安全性の確認は、主に組換えDNA技術により付加される全ての性質、組換えDNA技術に起因し発生するその他の影響が生ずる可能性について行われます。具体的には、挿入遺伝子の安全性、挿入遺伝子により産生されるタンパク質の有害性の有無、アレルギー誘発性の有無、挿入遺伝子が間接的に作用し、他の有害物質を産生する可能性の有無、遺伝子を挿入したことにより成分に重大な変化を起こす可能性の有無などを確認しています。そして、従来の食品と同じように食べても安全であることが確認された遺伝子組換え食品だけが日本での販売や輸入が許可される仕組みになっています。

参考1

遺伝子組換え食品(種子植物)の安全性評価基準

参考2

遺伝子組換え植物の掛け合わせについての安全性評価の考え方