生物機能利用研究部門

遺伝子組換え農作物・食品ハンドブック

QVIII- 5 未承認の遺伝子組換え農作物の食品や飼料への混入を調べるためのモニタリング検査を国では実施しているのですか?

Answer1

日本では、米国および国内における未承認の遺伝子組換えトウモロコシであるスターリンクの混入の指摘を受けて、これを機に未承認の遺伝子組換え品種が飼料や食品に混入していないかどうか、厚生労働省・農林水産省によるモニタリング検査が開始されました。

Answer2

食品については、平成13年4月から横浜や名古屋など各地にある検疫所において、食用として輸入されて来るトウモロコシの検査を厚生労働省が実施しています。平成14年12月20日に名古屋検疫所に輸入届 出が提出された米国産コーンスターチ用トウモロコシ19,234トンに対してモニタリング検査を実施したところ、1,200トンについて、未承認のスターリンクの混入が認められました。モニタリング検査の実 施以来、これが初めての混入の確認でした。なお、スターリンク陽性の結果が判明したものについては、食品衛生法に基づき、廃棄または積み戻しなどの措置が実施されます。

Answer3

飼料については、平成12年4月輸入分から、農林水産省肥飼料検査所(現:独立行政法人農林水産消費安全技術センター肥飼料安全検査部)において、飼料用トウモロコシ中のスターリンク混入について検査を開始するとともに、平成12年12月には、日本に輸入される飼料用トウモロコシへのスターリンク混入を防止するため、米国において輸出前検査を実施することについて日米間で合意がなされました。