農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第85号(2017年4月号)

目次

1)トピックス
■総合科学技術・イノベーション会議の久間議員が農村工学研究部門を視察

2)イベント情報
■自治体総合フェア2017に出展予定
■JICA2017年度課題別研修(灌漑施設の維持・運営管理コース)の開催
■農研機構(つくば)一般公開の開催(報告)

3)新技術の紹介
■普及成果情報の紹介(9)

4)水土里のささやき
■日本における世界かんがい施設遺産(5)
■つくば農林研究団地の桜満開

5)技術なんでも相談
■農林水産省国営事業所等への技術支援 -平成29年度も行います-

6)農村の草花
■春の草地に突如現れる可憐な青い妖精 ~フデリンドウ~

7)研究者の横顔
■田頭 秀和(たがしら ひでかず)

1)トピックス

■総合科学技術・イノベーション会議の久間議員が農村工学研究部門を視察

4月6日(木)、総合科学技術・イノベーション会議の久間和夫議員が、農研機構農村工学研究部門を訪問し、「ため池防災支援システム」や「水管理システムの自動化・知能化」など農村工学研究部門が実施する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の技術開発状況等について視察されました。

企画管理部 企画連携室長 塩野隆弘

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/85/01-01.pdf

2)イベント情報

■自治体総合フェア2017に出展予定

5月24~26日に東京ビックサイトにおいて開催される「自治体総合フェア2017に、農研機構とニタコンサルタント(株)が開発した氾濫解析ソフト「SIPOND(エスアイポンド)」を共同出展します。「SIPOND」はため池ハザードマップ作成時に浸水域を求めるソフトで、内閣府のSIP防災(戦略的イノベーション創造プログラム レジリエントな防災・減災機能の強化)に関する研究の一環で開発しました。

施設工学研究領域 地域防災ユニット主任研究員 正田大輔

(関連資料)
http://www.noma.or.jp/Portals/0/show/lgf/2017/

■JICA2017年度課題別研修(灌漑施設の維持・運営管理コース)の開催

この4月10日に(独)国際協力機構筑波センター(JICA)ならびに(一社)海外農業開発コンサルタンツ協会からの依頼により、JICAの海外研修生を受け入れました。

研修生は12か国(アフガニスタン、カンボジア、ミャンマー、スリランカ、マダガスカル、マウライ、ルワンダ、スーダン、タンザニア、ウガンダ、ザンビア、ジンバブエ)の中央政府または地方政府の灌漑施設の運営管理実施者で14名が参加し、老朽化施設の修繕や改修を視野に入れた灌漑施設の維持および運営管理能力の習得を目的としています。

技術移転部 教授 重岡 徹

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/85/02-02.pdf

■農研機構(つくば)一般公開の開催(報告)

4月21(金)、22日(土)の二日間にわたり、食と農の科学館において農研機構(つくば)一般公開を開催しました。当研究部門では、水管理システム、畑地かんがい、減災・防災、地下水利用等、近年の研究成果について21枚のパネルを展示し職員による説明を行いました。

技術移転部 移転推進室広報プランナー 遠藤和子

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/85/02-03.pdf

3)新技術の紹介

■普及成果情報の紹介(9)

平成27年度の普及成果情報(行政・普及機関、効率試験研究機関、生産者、民間企業等にとって直接利用が可能で、普及が期待できる成果)を紹介いたします。今月は次の2つの成果を紹介いたします(今回で平成27年度の成果情報の紹介は終了します)。

「高圧パイプラインの管内圧力変動緩和装置」

農業用パイプラインの支線施設の管内圧力変動を緩和させて、塩ビ管の疲労破壊による破裂事故を予防するための附帯施設です。本装置は、弁閉塞後に最大となる圧力上昇を抑制し、水撃圧発生後の圧力変動を速やかに減衰させる利点を持ちます。

水利工学研究領域 施設水理ユニット

(関連資料)
(1)紹介PDF
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/jituyo/all/pdf/02-05-19.pdf
(2)詳細な内容
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nkk/2015/15_081.html


「水利システムのネットワーク型機能分析・診断手法」

水利システムの持つネットワーク構造が、商品の安全確実迅速な回収・運搬・分配の機能を担う物流システムのネットワーク構造と、本質的に同じであることに着眼し、 ネットワークの持つ回収・分配の機能に基づく水利システムの機能分析・診断手法を考案しました。

水利工学研究領域 水利システムユニット

(関連資料)
(1)紹介PDF
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/jituyo/all/pdf/02-05-20.pdf
(2)詳細な内容
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nkk/2015/15_080.html


4)水土里のささやき

■日本における世界かんがい施設遺産(5)~立梅用水~

第5回は、三重県多気町・松坂市にある立梅用水についてご紹介します。

立梅用水は、地域と一体となって保全される多面的機能水路です。

水利条件が悪く、畑作しかできなかった地域だったが、1,300年前から続く水銀の掘削技術を応用し、延べ25万人を投入して、水路が1823年に完成。

(全国水土里ネット-新・田舎人フォーラム-のHPより引用)

立梅用水(たちばいようすい)
施設所在:三重県多気町、松阪市
供用開始:1823年
登録年 :平成26年
英語名 :Tachibaiyousui Irrigation Canal

企画管理部 企画連携室情報専門役 浜田善幸

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/85/04-01.pdf

■つくば農林研究団地の桜満開

「つくば農林研究団地」の中央、農農工学研究部門正門前を通っている道路は「農林さくら通り」と呼ばれており、春になると、道の両側に植えられた約500本の桜が見事な花を咲かせます。今年は4月の第2週から咲き始め、第3週の10日が天気も良くて今年一番の花見日和でした。

企画管理部 企画連携室情報専門役 浜田善幸

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/85/04-02.pdf

5)技術なんでも相談

■農林水産省国営事業所等への技術支援-平成29年度も行います-

(1)行政支援型研究機関として、また、災害対策基本法に基づく防災指定公共機関としての役割をより効率的かつ的確に果たすために農村工学研究部門は、今年度も国営事業所等の技術的課題に対して、技術相談、調査・技術指導・講習等派遣、委員会委員の派遣、共同研究などを通じて、支援対策に取り組んでまいります。問い合わせ、技術相談、その他ご不明な点については、次の問い合わせ先にご連絡ください。

(問い合わせ先)

技術移転部 移転推進室
室長 野道彰一、交流チーム長 猪井 喜代隆
電話:029-838-8296、 Fax:029-838-7680
Eメール:iten[@]ml.affrc.go.jp
※メールを送信する際は[@]の[ ]をとってください。

(2)農研機構本部メールフォームでのお問い合わせ
各種技術相談など、農研機構が関わる専門技術(農業、食品産業の技術に係る全般的なもの)についてのお問い合わせについては、農研機構ホームページの中に、「技術についてのお問い合わせ」があり、農研機構本部広報課、あるいは関係部署の専門家から、お問い合わせに回答いたしますので、ご活用ください。

【農研機構本部メールフォームURL】
https://www.naro.affrc.go.jp/inquiry/index.html

技術移転部 移転推進室長 野道彰一

6)農村の草花

■春の草地に突如現れる可憐な青い妖精 ~フデリンドウ~

久しぶりの登場となります。本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。

リンドウと聞くと秋の花、という印象が強いですが、今回紹介するのは春の野辺に咲く小さなリンドウです。このリンドウ、暖かくなると筆の穂先のような蕾(つぼみ)を地面から伸ばし、日が差すと可愛らしい淡い青色の花を開きます。このフデリンドウ、実は共生する菌根菌がいないとうまく育つことができないことを知っていますか。

水利工学研究領域 水域環境ユニット上級研究員 嶺田拓也

(関連資料)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/85/06-01.pdf

7)研究者の横顔

■田頭 秀和(たがしら ひでかず)

田頭ユニット長は、ちょっとクールでダンディなオジさん。絵画のコレクター、日本酒の愛好家として知られています。職場では、岩石や土砂を積み上げて築かれたダム(フィルダム)のスペシャリストとして、地震時の安全性に関わる技術の開発に取り組んでいます。コアがしっかりしており、ちょっとやそっとでは揺らがない。また、器が大きく、包容力がある。まるでフィルダムのような彼は、施設工学研究領域のムードメーカー、施設構造ユニットの良きリーダーとして農村工学研究部門の屋台骨を支えています。

(他己紹介:福本昌人)

(自己紹介)
http://www.naro.affrc.go.jp/org/nkk/m/85/07-01.pdf


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【編集発行】
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技術移転部 移転推進室 交流チーム