九州沖縄農業研究センター

暖地畜産研究領域

九州・沖縄地域では、全国の肉用繁殖雌牛の約半分が飼養されていますが、経営者の高齢化、廃業による飼養戸数の減少が進行し、肉用子牛価格の高止まりの一因となっています。一方、日本の和牛肉の輸出は、アジア諸国を中心にこの10年で約10倍に急増しており、今後の需要の伸びも期待されることから、国の農産物輸出目標額において、牛肉は2019年から2025年までの間に5倍を超える増加が設定されています。この目標達成のためには出荷頭数を大幅に増やすための研究・技術開発が重要になります。
そこで、暖地畜産研究領域では、肉用牛生産グループが分娩間隔の短縮と肥育出荷月齢の早期化技術等に取り組み、飼料生産グループが肉用牛飼養を支える良質な自給粗飼料を低コスト生産するための周年作付け体系の開発等に取り組みます。
これらの技術開発を組み合わせることにより、繁殖から育成・肥育を継ぎ目なく生産性を向上するシームレス管理システムを構築し、出荷頭数の安定的増加と和牛肉の生産コスト削減を実現して輸出拡大に貢献します。

輸出拡大が求められている和牛(黒毛和種)

領域長

桂 真昭(かつら まさあき)

所属研究グループ