テーマ
「イネ縞葉枯病の克服に向けて -最新防除技術と生産現場の取り組み-」
日時
平成29年12月6日(水曜日) 11時30分~17時20分
場所
ソニックシティホール4階国際会議室(埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-7-5)
主催
農林水産省大臣官房政策課技術政策室、農研機構 中央農業研究センター
後 援
全農、農薬工業会、日本植物防疫協会、茨城県、埼玉県、兵庫県、福岡県
参加者数
194名
開催概要
本マッチングフォーラムは、近年、多発しつつあるイネ縞葉枯病に関して、最新防除技術と生産現場の取り組みを紹介し、今後の対策について情報および意見交換を行うために開催しました。
講演では、イネ縞葉枯病に関して、総合防除対策の概要、福岡県における産地一体の薬剤防除による成功事例の紹介、農研機構におけるイネ縞葉枯病抵抗性品種の開発状況と各品種特性の概要、埼玉県におけるイネ縞葉枯病抵抗性品種導入の経緯と普及への取り組み等について、発表が行われました。各演題について活発な質疑応答が行われ、参加者の関心の高さがうかがわれました。
また、13件のポスター発表、実物展示が実施され、パネルディスカッションの前には、各展示の概要を担当者から紹介され、さらにイネ縞葉枯病に関する情報サイトの紹介と実演も行われました。参加者と説明担当者との間で直接対話を行う場を50分間設けましたので、率直な意見交換が行われました。
パネルディスカッションでは、講演者4名と埼玉県、茨城県の病害虫防除担当者2名が参加しました。各地でのイネ縞葉枯病の発生状況を検討するとともに、薬剤防除では地域全体での取り組みが必要であること、抵抗性新品種の普及には県を中心とした協議会での取り組みが重要であること等が指摘されました。さらに病虫害抵抗性品種開発への要望等も出されました。
多くの方々のご参加をいただき、会場が満杯となり、盛況のうちにフォーラムを終了することができました。
アンケートからは、「講演が分かりやすかった」や「全国や現場の取り組みが聞けて良かった」などのコメントが寄せられました。
この場を借りて、ご参加の皆様並びにご後援いただきました団体の方々に厚く御礼申し上げます。
主な内容
- 1.講演
- (1)産地に応じたイネ縞葉枯病の総合的防除対策
- 農研機構 中央農業研究センター 柴 卓也
- (2)福岡県におけるイネ縞葉枯病の克服~薬剤防除による産地一体の取組み
- JA福岡京築 営農部 國永 卓利
- (3)農研機構のイネ縞葉枯病抵抗性品種の開発・実用化戦略
- 農研機構 次世代作物開発研究センター 山口 誠之
- 農研機構 西日本農業研究センター 出田 収
- (4)イネ縞葉枯病抵抗性品種「彩のかがやき」を活用したJAほくさいの取組み
- JAほくさい 木元 啓
- 2.ポスター・実物展示の紹介と実物・ポスター展示、技術相談
- (1)イネ縞葉枯病に関する情報サイトの紹介と実演
- 農研機構 中央農業研究センター 奥田 充
- (2)ポスター・実物展示
- ・ミネクトスター顆粒水和剤の商品紹介
- (シンジェンタジャパン株式会社)
- ・箱施用剤(スターダム・ロングリーチ)によるイネ縞葉枯病被害軽減の現地事例
- (北興化学工業株式会社)
- ・食料生産の重要性と農薬の役割
- (農薬工業会)
- ・ヒメトビウンカ防除、稲こうじ病防除
- (日本農薬株式会社)
- ・ヒメトビウンカの防除資材
- (住友化学株式会社)
- ・新規ウンカ剤ピラキサルトRのイネ縞葉枯病抑制効果
- (全国農業協同組合連合会)
- ・イネ縞葉枯病に関する情報サイト、イネ縞葉枯病の発生予察に使える新技術
- (農研機構 中央農業研究センター)
- ・縞葉枯病抵抗性を導入した同質遺伝子系統水稲品種「コシヒカリ近中四SBL1号」
- (農研機構 西日本農業研究センター)
- ・農研機構で開発したイネ縞葉枯病抵抗性品種
- (農研機構 次世代作物開発研究センター)
- ・イネ縞葉枯病発病抑制のためのヒメトビウンカに対する本田防除適期
- (茨城県農業総合センター農業研究所)
- ・イネ縞葉枯病抵抗性品種による防除効果
- (埼玉県農業技術研究センター)
- ・近畿地方で多発しているヒメトビウンカおよびイネ縞葉枯病の特徴と防除対策
- (兵庫県立農林水産技術総合センター)
- ・効果の高い薬剤とイネ刈り株のすき込みを組合せたイネ縞葉枯病の総合的防除技術
- (福岡県農林業総合試験場病害虫部)
- ・知って防ごう「縞葉枯病」の被害
- (農研機構 食農ビジネス推進センター)
- ・ミネクトスター顆粒水和剤の商品紹介
- 3.パネルディスカッション (座長: 農研機構 中央農業研究センター 平江 雅宏)
講演の様子


