プレスリリース
新技術の普及のために、現地技術指導を始めます

- 平成16年度から研究協力員、出前技術指導等の体制を整備 -

情報公開日:2004年4月19日 (月曜日)

要約

中央農業総合研究センターが開発した新技術の実践・実証に取り組もうとする先進的な農業者を募集し、技術的に応援することによって、広く新技術の普及を図るため、平成16年度から新たな普及・指導体制を整備しました。

背景とねらい

中央農研で研究開発した新技術の農業者への普及に当たっては、その技術の良さを広く農業現場に積極的にPRすることが、研究機関としても求められています。そこで、先進的・意欲的な農業者がその新技術を試行・実証できる機会を提供し、新技術の良さを直接体験してもらうことによって、新技術の普及の加速化、効率化を図ることをねらいとしました。すでに新技術を導入している農業者を研究協力員として認定するとともに、現地実証にチャレンジする意欲のある農業者を広く募集し、農業者主体の現地試験を支援する技術指導体制の整備を行いました。

技術指導支援体制の具体的内容

  • 研究協力員
    新技術の現地実証試験に協力する先進的な農業者を、中央農研の研究協力員に認定します。この 研究協力員を拠点として、研究協力員が主体となって行う実証試験を通して、新技術の現地実演や 講演会等を行い、周辺地域へのPR・普及を行います。
  • 出前技術指導
    1)新技術に対して、現地の農業者等からの試行・実証等の要望がある場合、研究グループを現地に派遣し、技術指導・説明会・講演会ないし実演会等を開催します。
    2)中央農研が保有する試作機械を用いる場合、現地実証を要望する農業者に一定期間持込んで現地指導を行い、より広く新技術の普及に努めます。
  • 都道府県との連携
    現地所管の都道府県の試験場・普及センターには事前に情報提供するとともに、現地試験のパートナーとしての協力を要請し、連携関係を強めながら実施します。

平成16年度の予定

平成16年度に実施する新技術の普及は、以下の3技術を予定しています。

  • 苗箱が要らずワンマンで楽々田植え:「ロングマット水耕苗移植技術」
  • 作業競合や降雨の影響を解決したい方へ:「汎用型不耕起播種機による稲・麦・大豆の不耕起播 種技術」
  • 北陸のような重粘土地帯の大豆湿害対策の切り札:「アップカットロータリ式播種機による大豆の耕うん同時畝立て施肥播種技術」

なお、平成16年度の技術指導については、申込み数や試作機の準備等の理由でご希望に十分には対応できない場合があるので、あらかじめご了解願います。

また、本件の詳細な情報は、本日の記者発表と同時に中央農業総合研究センターホームページで公表します。