ポイント
- 農研機構は「サツマイモ基腐病を防除する苗床の土壌還元消毒技術標準作業手順書 第2版」を本日ウェブサイトで公開しました。
- 本手順書は、かんしょの育苗過程においてサツマイモ基腐病を防除するために、苗床での土壌還元消毒技術の手順について解説しています。
- 南九州地域の生産現場を考慮に入れて改良し、現地実証事例を掲載した別冊を作成しました。利用者が実践しやすい内容になっています。
概要

農研機構は、4月22日に「サツマイモ基腐病を防除する苗床の土壌還元消毒技術標準作業手順書 第2版」を公開しました。
サツマイモ基腐病はかんしょの重要病害であり、土壌中に残存する基腐病菌が伝染源となるため、土壌消毒が防除対策として不可欠です。
苗床の「土壌還元消毒技術」は、化学農薬に頼らず土壌病害虫を防除する方法です。有機物資材の「米ぬか」や「糖含有珪藻土」を苗床の土壌にすき込んだ後に、かん水・被覆することで、土壌を還元状態(酸欠)にします。本手順書は、苗床に入り込んだ基腐病菌を還元状態にすることで死滅させ、基腐病の発生を抑制する土壌還元消毒技術の手順を詳しく解説しています。
本手順書第2版は、第1版の内容を更新し、一大産地の南九州地域の生産現場で一般的な苗床の構造を考慮に入れ作業手順を改良したものです。また、現地実証事例を豊富に掲載した別冊も作成しました。化学農薬を用いなくても高い防除効果を有し健全苗を育成できることを実証事例により示すとともに、土壌還元消毒を実施する上で留意すべき事項なども参照することができ、利用者が実践しやすい内容になっています。
【利用方法】
- 以下のURLより、標準作業手順書のサンプル版(PDF)をどなたでもご覧いただけます。
- 標準作業手順書全編のご利用には利用者登録(無料)またはログインが必要です。
以下のURLより、「ログイン/利用者登録」のページにアクセスすることができます。
サツマイモ基腐病を防除する苗床の土壌還元消毒技術標準作業手順書 第2版
問い合わせ先
研究推進責任者 :
農研機構植物防疫研究部門 所長大藤 泰雄
同 九州沖縄農業研究センター 所長澁谷 美紀
研究担当者 :
同 植物防疫研究部門 作物病害虫防除研究領域 研究領域長吉田 重信
同 九州沖縄農業研究センター 暖地畑作物野菜研究領域
上級研究員荒川 祐介
上級研究員荒川 祐介
研究員齊藤 晶
広報担当者 :
同 植物防疫研究部門 研究推進部 渉外チーム長久保田 健嗣
同 九州沖縄農業研究センター 研究推進部 広報チーム長緒方 靖大