稲品種「春陽」「LGCソフト」「エルジーシー活」「エルジーシー潤」を消費者向けに販売する際の表示について

農研機構は、新品種の育成研究にも取り組んでおり、優れた特質を持つ様々な作物を世に送り出してきました。
国民の主食として重要な稲の分野では、おいしさの追求だけではなく、耐病性のある稲、カレー・寿司・リゾットに向く稲、気候の温暖化に対応可能な稲等、様々な特質に着目して多くの稲品種を育成しました。
その中に、「春陽」「LGCソフト」「エルジーシー活」「エルジーシー潤」という、他品種に比べて総たんぱく質含量は他の品種と変わりませんが、消化酵素に対して易消化性のたんぱく質(グルテリン)の割合が低い品種もあります。

しかし、これらの品種については、たんぱく質のヒトでの消化量は定量されておりません。また、腎臓病患者に対する効果は確認されていません。
「腎臓病患者向け」等の表示を行うためには、内閣総理大臣の許可が必要であることから、農研機構は、健康増進法に違反する不当な表示は行わないように要請しています。
また、「低たんぱく米」と表示される例もありますが、総たんぱく質含量は他品種と大きな差はありませんので、「低たんぱく米」という表示は事実と異なります。
さらに、「低グルテリン米」と呼ばれることもありますが、「低グルテリン」の定義は確立していませんので、「低グルテリン」という表示も避けるよう要請しています。

今後も、農研機構育成品種の適正な表示にご協力下さるようお願いいたします。