ポイント
農研機構は、農業生物資源ジーンバンク(以下、ジーンバンク)が保存する微生物遺伝資源の特徴や取り扱い方法について微生物の種類ごとにまとめた「微生物遺伝資源利用マニュアル」を1995年度より46巻出版し、ウェブサイトにて公開してきましたが、一部カバーしきれていない植物ウイルスがありました。本日、第47巻「植物ウイルスの特性とその利用(II)」を公開し、全47巻のブックレット集が完成しました。これにより、ジーンバンクが保存する微生物遺伝資源全体の取り扱い方法をカバーできます。このブックレット集は微生物に関する研究開発や教育などの幅広い分野で利用できます。
概要
農研機構は、「微生物遺伝資源利用マニュアル」を1995年度より出版し、農業生物資源ジーンバンク事業のウェブサイトで無料公開しています( https://www.gene.affrc.go.jp/publications.php#micro_manual )。このブックレット集は専門性の高い資料ですが、過去1年間(2023/12~2024/11)に、76,000件のアクセスがあり、広く利用されています。昨年度までに46巻を出版しており、それぞれのブックレットには、ジーンバンクで保存する微生物遺伝資源の分類や同定、特性および取り扱い方法に関する情報が記載されています。農研機構内外の各微生物の専門家が、豊富な図版を用いてわかりやすい構成で作成し、微生物の取り扱いの未経験者でも微生物を理解して活用できると好評いただいております。本日、特に希望が多かった第47巻「植物ウイルスの特性とその利用(II)」を公開しました。これにより、糸状菌、細菌、ウイルスなどの植物病原微生物だけではなく、発酵微生物や根粒菌など、ジーンバンクで保存する微生物遺伝資源の取り扱い方法を幅広くカバーしたブックレット集 全47巻が完成しました。微生物を取り扱う皆さま、是非利活用ください。
センター長杉浦 誠
一木 珠樹、埋橋 志穂美、高島 勇介、佐藤 衛