中央農業総合研究センターでは、産学官連携で環境保全型病害虫防除技術を開発するためのオープンラボを開設しています。
オープンラボには、安全・安心で新鮮な作物を消費者に提供していくために、大学、公立試験研究機関、民間企業などと一体となって環境にやさしい病害虫の生物防除技術の研究開発を行う最新式の科学機器が整備されています。
オープンラボで実施された共同研究による研究成果
- ピーマンモザイク病を予防する植物ウイルスワクチン
[PDF:640KB]
- 土壌中に生息するメロンえそ斑点病を媒介する菌の定量的検出法の開発
[PDF:1.5MB]
- 高接ぎ木法によるトマト青枯病防除
[PDF:688KB]
- タバココナジラミで媒介されるウリ類退緑黄化ウイルスの簡易な診断法
[PDF:1.3MB]
- 我が国への侵入が心配される複数ウイロイドの同時簡易診断法
[PDF:772KB]
- 植物ホルモンの昆虫忌避作用を利用したアザミウマの行動制御法の開発
[PDF:351KB]
- 花を模倣した天敵給餌装置の開発
[PDF:517KB]
- 野菜のかおりを利用した天敵誘引剤の開発
[PDF:455KB]
- 複数のヤガ科害虫の同時防除が可能な天敵ウイルス資材の開発
[PDF:392KB]
- 非病原性フザリウム菌と弱毒ウイルスを組み合わせたネコブセンチュウ防除技術の開発
[PDF:394KB]
利用できる機器類
共焦点レーザー顕微鏡 META、ZEISS
弱毒ウイルス遺伝子等生体高分子の細胞内局在性を観察する大型装置である。蛍光物質で標識した目的物質の細胞内動態を観察し、対象遺伝子の有効性を検討する。
キャピラリー電気泳動装置 ABI PRISM 3100、アプライドバイオシステムズ
植物病原体などのゲノム構造を解析し、病害防除に有効とされる遺伝子情報を解析する装置である。防除効果の高い新規弱毒ウイルスなどの遺伝子構造を解析し、新たな弱毒ウイルス創出に必要な遺伝子配列をデザインする目的などに用いる。
透過型電子顕微鏡 JEM-1230、日本電子
観察対象に電子線をあて、それを透過してきた電子が作り出す干渉像を拡大して観察する顕微鏡装置である。主に、ウイルスやファージなど、植物、昆虫または細菌等に感染する極微小な微生物の観察に利用する。
超遠心機(右側)CP70MX、日立
極微細な物質を遠心力によって遠心チューブの底に集め、ウイルスなどを純化するのに用いる。
高速遠心機(左側)CR20G、日立
バクテリア等を遠心力によって集め、次の操作を容易に行う目的などに用いる。
その他利用できる機器類
- 昆虫行動軌跡装置エソビジョン、ノルダス社
- 超純水装置 Elix-10、日本ミリポア
- タイマー付陽光棚 MLR-1546、三洋電機メディカルシステム
- クリーンベンチ(2台) BCM-1603SS、日本エアーテック
- クロマトチャンバー TRC-2500、テイオン
- 安全キャビネット(2台) CV2027904、日本エアーテック
施設の概要
- 1階床面積 1,247m2
- 顕微鏡室 31m2
- 閉鎖系温室(4室) 36m2
- 非閉鎖系温室(4室) 36m2
- 2階床面積 768m2
- 有用生物遺伝子解析室 87m2
- 有用微生物機能開発室 72m2
- 微生物保存室 57m2
- 天敵行動実験室 62m2
- 昆虫行動機能解析室 73m2
- 研究室(4室) 39m2
- セミナールーム 109m2
アクセス
利用のための手続き
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