気候変動影響評価
大課題16 気候変動等の環境変動への対応及び生物多様性保全のための研究開発
中課題16-1 気候変動が農業分野に及ぼす影響の高精度予測・評価手法の開発
中課題推進責任者
細野 達夫 (農業環境変動研究センター)
計画の概要
将来の気候変動が農業に与える影響を高精度に予測・評価するため、土地利用型作物や果樹等に対する気候変動の影響を予測するモデルを開発します。評価に適した空間解像度にダウンスケールした共通気候シナリオを用いて、国内農業への影響を評価するとともに、高度化した広域影響評価モデルにより、世界の食料生産変動を評価します。
小課題
この中課題は次の小課題から構成されています。
- 将来の環境に対する作物応答モデルの高度化と適応のための技術オプションの提示
- 広域を対象とする食料生産変動の予測と評価
関連する研究成果など
- 温暖化の進行で世界の穀物収量の伸びは鈍化する (2017年8月 農研機構プレスリリース)
- 複数の予測モデルの利用により、二酸化炭素濃度の上昇がコメ収量に与える影響を高精度に予測 (2017年12月 農研機構プレスリリース)
- 地球温暖化による穀物生産被害は過去30年間で平均すると世界全体で年間424億ドルと推定 (2018年12月 農研機構ほかプレスリリース)
- 温暖化に伴う、ブドウ着色不良の発生拡大を予測 -温暖化適応策の計画的な導入に貢献- (2019年6月 農研機構プレスリリース)
- 過去30年間に穀物収量が不安定化した地域と気候変化の寄与を検出 (2016年研究成果情報)
- コメの収量および品質低下リスクの将来変化に関するデータセットの公開 (2017年普及成果情報)
- 国際連携研究で大気CO2濃度上昇時のコメの収量予測の信頼性を向上 (2017年研究成果情報)
- 水稲のシンク容量増大に関与するアリルは高CO2濃度で収量を顕著に増加させる (2017年研究成果情報)
- ビワの光合成の最適温度は季節変動し、冬季の光合成は加温により増加する (2017年研究成果情報)
- 多収性水稲品種「タカナリ」の高CO2環境下での蒸発散量は現在の水稲栽培と同程度 (2017年研究成果情報)
- 気候変動により将来の世界の穀物収量の伸びは鈍化する (2017年研究成果情報)
- ブドウ「巨峰」等の着色不良発生予測マップ (2018年普及成果情報)
- 地球温暖化による穀物生産被害は過去30年間で平均すると世界全体で年間424億ドル (2018年研究成果情報)
- 複数の気象機関の季節予測データを利用した新たな穀物収量予測手法 (2018年研究成果情報)