品種詳細

めばえもち

水稲「めばえもち」は寒冷地南部では中生の早に属する糯種で、短稈で、偏穂数型の系統である。玄米の胚芽部分が一般品種の約3倍あり、水に浸漬した胚芽に含まれる機能性成分(ギャバ)量が多いことから発芽玄米餅等への加工利用が期待される。

主要特性

「めばえもち」は、1988年中央農業総合研究センター・北陸研究センター(旧北陸農業試験場)において巨大胚の糯品種の育成を目的として「金南風」の巨大胚突然変異系統「EM40」(九州大学育成)と「中部糯57号」(後のココノエモチ)を交配した後代から育成された系統である。

  • 出穂期、成熟期は「こがねもち」並で、中生の早に属する糯種である。
  • 「こがねもち」に比べ稈長は明らかに短い短稈で、穂長は長く、穂数は多く、草型は偏穂数型で、耐倒伏性は中で、ふ先色は赤褐である。
  • 玄米重は標肥栽培では「こがねもち」より少ないが、多肥栽培では多収となる。
  • いもち病抵抗性遺伝子型はPiaと推定され、葉いもち圃場抵抗性は中、穂いもち圃場抵抗性はやや強で、白葉枯病圃場抵抗性は中、穂発芽性は中である。
  • 玄米千粒重はやや軽く、胚芽重は「こがねもち」の約3倍あり、発芽玄米ではギャバが「こがねもち」の2~3倍量含まれる。
  • 玄米品質は中中、餅の食味は中上で、ともに「こがねもち」よりやや劣る。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
14913
(2002年8月 6日)
2002年12月16日 13188
(2005年6月22日)
25年
(満了日:2030年6月22日)
交配組み合わせ 旧系統名