作物研究所

麦栽培マニュアル

イワイノダイチ

主要特性

  • 早播栽培で農林61号より1週間の早期収穫が可能である。
  • 倒伏や縞萎縮病に強く、多収である。
  • 大粒で、製粉歩留が高い。
  • やや低アミロースであるため、めんのこしが強く、食感がよい。

イワイノダイチ

写真右下:イワイノダイチ(左)は、農林61号(右)より草丈が短い。

作業工程

播種適期は11月25日頃

イワイノダイチ
農林61号
イワイノダイチの収量は、11月5日の早播きでも11月25日とほぼ同等。
10月25日の極早播きでは、収量が大幅に低下。

播種期と収量

成熟期を早めるには11月5日頃に播種

11月5日播種では、標準播種に比べ5日早く成熟。

播種期と成熟期

適性播種量は6~7kg/10a ただし、早播きは4~5kg

早播きでは稈長が長くなるため、倒伏しやすい。
播種量を減らすことで倒伏を少なくすることが可能。

播種期と播種量

適性収穫時期は成熟後2~3日

小麦粉の色(数値が低い程良いことを示す)
降水量
成熟期以降の降雨により小麦粉の色は急激に悪化。

収穫時期

イワイノダイチの特性

品種名 出穂期 成熟期 収量
(kg/10a)
千粒重
(g)
製粉歩留
(%)
播性
(%)
イワイノダイチ 4月7日 5月27日 475 35.5 69.7 IV
農林61号 4月13日 5月31日 418 33.1 65.8 II

イワイノダイチのアミロース含量と製めん適性

品種名 アミロース
含量(%)
色・外観 めんの評点
食感
総合
イワイノダイチ 25.8 26.5 36.2 73.4
農林61号 27.6 24.5 35.0 70.0

イワイノダイチの栽培適地

成熟期、収量性等から判断される栽培適地は、関東以西から九州南部である。

イワイノダイチの栽培適地

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