品種詳細
みなちから
「みなちから」は、温暖地西部において出穂期は"中生"、成熟期は"やや晩生"に属する縞葉枯病抵抗性の粳系統である。大粒で玄米外観品質が劣り、一般食用品種との識別性がある。短稈で耐倒伏性に優れ、粗玄米収量が多いため飼料用米生産に適する。
主要特性
- 「みなちから」は、耐倒伏性に優れる中間母本系統「関東PL12」を母に、粗玄米の収量性が高い「関東飼226号(後の「モミロマン」)」を父とする交配後代より育成した品種である。
- 普通期移植栽培での出穂期は「ホシアオバ」より3日遅く、育成地(瀬戸内沿岸部)では"中生"に属する。登熟日数が長く、成熟期は「ホシアオバ」より9日程度遅く、「北陸193号」並で"やや晩生"に属する粳種である。
- 稈長は、「ホシアオバ」より26cm、「北陸193号」より9cm短い"短稈"で、耐倒伏性は「ホシアオバ」より強い"かなり強"であり、成熟期以降も倒伏せず「北陸193号」より強い。また、直播(表面散播)栽培でも倒伏は見られず直播栽培にも適する。
- いもち病真性抵抗性遺伝子Pibを持つと推定され、葉いもちの圃場抵抗性は"強"、穂いもちの圃場抵抗性程度は不明である。縞葉枯病には"抵抗性"であり、白葉枯病抵抗性は"やや弱"である。脱粒性は"難"である。
- 粗玄米収量は、「ホシアオバ」より9%多く、「北陸193号」より7%少ない。籾千粒重は30g程度、玄米千粒重は25g程度で、粒大は"大粒"であり、外観品質は"下中"で劣ることから、一般食用品種との識別性がある。
栽培適地
温暖地西部以南の平坦地
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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30998 (2016年3月31日) |
2016年6月28日 | 27356 (2019年3月13日) |
25年 (満了日:2044年3月13日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
関東PL12/関東飼226号(モミロマン) | 中国217号 |